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番外編
番外編1 婿取りアルバート①
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一年越しのクリスマスを二人で過ごすはずだった。
なのに……
『日本で買ったお菓子美味しかったよ!』
春人は帰国したばかりのラクサスと電話を楽しんでいた。
目の前には皿からペロリと消え去ったクリスマスディナー。満腹の春人がミートソースを端につけた唇を上げる。
「良かったね! 今度同じものを送ろうか?」
いがみ合っていた二人はおらず、兄が嫉妬するほど仲が良くなった。
ワイングラスを傾けて流暢に電話が終わるのを待っていたアルバートもさすがに我慢の限界だ。
グラスをおき、春人の口元のミートソースを舐める。
「?!」
驚いて固まる春人からスマートフォンを奪い「サンタが来る時間だ」と弟に低い声をお見舞している。
『兄さん大人気ないなー』
ケラケラ笑うラクサスに「君も早く父さんと母さんのもとへ行きたまえ」と言って通話を終了させた。
春人は申し訳なさそうにアルバートを盗み見ている。
「ラ、ラクサス君は家族と過ごしてるんだね!」
春人がワイングラスをクルクル回す。無駄な動きでアルバートの注意を逸らそうとしている。
「クリスマスとはそういうものだ」
日本の曲折したクリスマス文化に興じるアルバートが、春人の頭を撫でた。
「我慢させた分、ベッドの中で覚悟しておくことだ」
「サンタくるんでしょ?! 寝なきゃ!」
「悪い子には来ない」
アルバートはスマートフォンが当たっていた耳にキスを落とし、「悪い子はこっちへおいで」と囁き甘い時間へと誘う。
春人は「サンタさん……」と言うが、瞳は潤み、アルバートを欲していた。
「私のプレゼントでは物足りなかったかな?」
胸の真ん中を上から下になぞりながらアルバートが聞く。
「勿体ないくらいだった。あんな高いもの、本当にいいの?」
「勿論だ。去年の詫びも含めて、今年のプレゼントが豪華でも罰はあたるまい」
──数時間前
今年のアルバートからのクリスマスプレゼントはスーツだった。一緒に紳士服の店へ行き、春人では買わない値段のスーツを新調してもらった。店員が口を出す暇がないほど、アルバートのセンスは抜群で、「本職の方ですか?」と言われるほどだった。
「グレーなんて似合わないよ!」と初めての色に難色を示す春人に「大丈夫。君はなんでも似合うよ。それに出会った頃より大人びた。今ならグレーも似合うだろう」とグレーを薦め、春人が着替えている間に、ネクタイも数本選び合わせた。
「ど、どう?」
試着室でオドオド立つ春人にアルバートは微笑みながら手を伸ばした。
「とても似合う。こちらのネクタイでもおかしくはないが──」
と、別のネクタイも合わせてくれる。とても楽しそうに春人を見繕うアルバートに自然と笑みが零れた。
「春人、腰周りはきつくないかい?」
「大丈夫だよっ、わっ!」
春人の腰周りを確認しながら、アルバートは試着室のカーテンを閉めた。膝立ちになって中で腰をまさぐるアルバートが「私の選んだスーツを着ている君は堪らないね」と言いながら、臍のまわりを舐める。
「ひうっ」
小さく跳ねた春人に、人差し指をたてたアルバートが悪戯っぽく笑う。
「1人で脱げるかい?」
「ぬ、脱げるよ……」
「では、私はそのうち会社で脱がせるとしよう」
会社ではそこまで絶対にしてこないイギリス人が試着室から出ていく。嬉しそうな背中に「ネ、ネクタイは自分で買うから」と照れ隠しで春人は告げるが、アルバートが聞き入れるわけが無い。
「私が買う」
「でもこのスーツ……」
ちらりと覗くタグの数字が春人をオドオドさせていた原因だった。
「クリスマスプレゼントだ。気にしないでくれ。ネクタイはこの三本でいいかい?」
「一本! アルが一番似合うと思った一本でいい!」
と言い、これ以上は反論させまいと、春人はカーテンを閉めた。
しかし、よくできた英国紳士は着替えている間にネクタイを三本とも先にレジに持っていった。
そしてあたかもずっと待っていたかのように試着室の前で待ち、出てきた春人にこっそりキスをして、怯んだ隙にスーツを手中に収めた。
「先にレジへ行くからゆっくりおいで」
頬を膨らませ「もう」と悪態をつく春人は後ろの鏡で顔の火照りが収まるのを確認してレジへ向かった。すべに会計を済ませたアルバートが手にした贈り物にネクタイが三本入っていたのを知ったのは帰宅後。
嬉しそうに乾いた笑い声を出すアルバートは何度もむくれる春人にキスをした。
(まぁいっか……今年くらい)
今日一日アルバートが意気揚々としている理由は分かっていた。
(去年は会えなかったもんなぁ)
初めてアルバートが約束を破ったクリスマス。そして一年越しの今日に、反省しながらも浮かれているのだ。かつ、ラクサスの来日と仕事の多忙で、二人きりになったのは久しぶりだった。
英国紳士な彼のそんな律儀で幼い姿に、流石の春人も沢山貰ったプレゼントのお礼にキスを添えるしか出来なかった。
「僕も用意してるんだからね!」
春人が用意したのは万年筆だった。高級感溢れるそれを両手で受け取ったアルバート。
幸せな幸せなクリスマス。そこへかかってきた一本の電話。ラクサスからの電話は長く、気がつけば少しご立腹のアルバートにベッドに連れ込まれていたというわけだ。
「──さて、そろそろ君を頂こう。サンタも嫉妬するほど恋人たちのクリスマスを楽しもうか」
日本の「恋人たちのクリスマス」文化に染まる男は、恋人を丸裸にする。
「メリークリスマス、春人」
聖夜を欲まみれの白に染める合図で、春人は限界を迎えた身体をアルバートに委ねた。
◇ ◇ ◇
サンタを寄せ付けぬ激しい聖夜の翌日、春人は既に年末年始に気持ちを逸らせていた。
「あーあ、今年も飛行機取り損ねちゃった」
とわざとらしく新年を福岡で過ごすことを伝える。
「では私も炬燵で年越しだな」
「僕より炬燵?」
不貞腐れている春人がキッチンへ跳ねていく。紅茶を淹れているアルバートに「僕より炬燵なんだ」ともう一度言う。
「そういう割に嬉しそうだな」
確信犯の笑みは紅茶の湯気でも隠せない。
その背中に抱き着いた春人は年越しを恋人と過ごせる幸せを噛みしめていた。
「まあね」
「私も嬉しいよ。しかし君が故郷に帰っているのを一度も見た事がない。大丈夫なのだろうか」
「帰ってるよ。アルがイギリスにいる間は帰ってた。だってこっちにいたって意味ないから」
「そうか……そういえば、新年の挨拶に行く予定が入っていた」
悲しい過去からアルバートは話を逸らした。
「どこに?」
「村崎さんと一緒に赤澤さんの家に」
「赤澤部長の家に? あっ、赤ちゃん?!」
アルバートが頷く。
育児に奮闘する彼を飲みに連れ出すわけにもいかず、村崎と二人で会いに行こうと相談していたのだ。赤澤も喜んで快諾し、新年の挨拶と祝いを兼ねて会いに行くつもりだった。
「袴で行くべきなのだろうか」
「ぶっ!!」
思わず紅茶を吹いた春人に、アルバートは眉間のシワを深くした。
「今の時代なかなか見ないかな」
「そうか。先走って準備しなくてよかった」
「古めかしい文化はほとんど残ってないからね」
「精神面は継承されているようだが」
「良いように言ってるけど、ちょっと嫌味だ!」
「ははは、君も少し分かってきたね」
アルバートと付き合い始めて、春人は日本人である自分達の特異な性質を目の当たりにしてきた。当たり前のそれも外国人から見れば異質だ。それを知り、日本人でいたい気持ちは変わらないが、時折窮屈に感じ、外国人の好奇心旺盛な面やチャレンジ精神に憧れたりもしていた。
「しかしそう言いながら、私も日本の文化に染まってきたものだ。年越しそばが楽しみだと思えるようになった」
「今年も作ろうね!」
二人で紅茶を啜りながら、アルバートは目を細めた。
(日本文化……いつか私もあれを目の当たりにする日が来るのか)
横目で春人を見る。水色の瞳に映る漆黒の髪色の恋人の両親にアルバートはまだあったことが無い。
(あえばきっと……あれを食らってしまう)
まだアルバートが経験したことの無いことが一つだけある。世間一般でいう日本文化かどうかはさておき、アルバートはそう認識している。
(村崎さんや赤澤さんもされたのだろうか……そして、するのだろうか……)
新年の挨拶の際、あれについて尋ねてみようとアルバートはこっそり心に誓った。
なのに……
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「我慢させた分、ベッドの中で覚悟しておくことだ」
「サンタくるんでしょ?! 寝なきゃ!」
「悪い子には来ない」
アルバートはスマートフォンが当たっていた耳にキスを落とし、「悪い子はこっちへおいで」と囁き甘い時間へと誘う。
春人は「サンタさん……」と言うが、瞳は潤み、アルバートを欲していた。
「私のプレゼントでは物足りなかったかな?」
胸の真ん中を上から下になぞりながらアルバートが聞く。
「勿体ないくらいだった。あんな高いもの、本当にいいの?」
「勿論だ。去年の詫びも含めて、今年のプレゼントが豪華でも罰はあたるまい」
──数時間前
今年のアルバートからのクリスマスプレゼントはスーツだった。一緒に紳士服の店へ行き、春人では買わない値段のスーツを新調してもらった。店員が口を出す暇がないほど、アルバートのセンスは抜群で、「本職の方ですか?」と言われるほどだった。
「グレーなんて似合わないよ!」と初めての色に難色を示す春人に「大丈夫。君はなんでも似合うよ。それに出会った頃より大人びた。今ならグレーも似合うだろう」とグレーを薦め、春人が着替えている間に、ネクタイも数本選び合わせた。
「ど、どう?」
試着室でオドオド立つ春人にアルバートは微笑みながら手を伸ばした。
「とても似合う。こちらのネクタイでもおかしくはないが──」
と、別のネクタイも合わせてくれる。とても楽しそうに春人を見繕うアルバートに自然と笑みが零れた。
「春人、腰周りはきつくないかい?」
「大丈夫だよっ、わっ!」
春人の腰周りを確認しながら、アルバートは試着室のカーテンを閉めた。膝立ちになって中で腰をまさぐるアルバートが「私の選んだスーツを着ている君は堪らないね」と言いながら、臍のまわりを舐める。
「ひうっ」
小さく跳ねた春人に、人差し指をたてたアルバートが悪戯っぽく笑う。
「1人で脱げるかい?」
「ぬ、脱げるよ……」
「では、私はそのうち会社で脱がせるとしよう」
会社ではそこまで絶対にしてこないイギリス人が試着室から出ていく。嬉しそうな背中に「ネ、ネクタイは自分で買うから」と照れ隠しで春人は告げるが、アルバートが聞き入れるわけが無い。
「私が買う」
「でもこのスーツ……」
ちらりと覗くタグの数字が春人をオドオドさせていた原因だった。
「クリスマスプレゼントだ。気にしないでくれ。ネクタイはこの三本でいいかい?」
「一本! アルが一番似合うと思った一本でいい!」
と言い、これ以上は反論させまいと、春人はカーテンを閉めた。
しかし、よくできた英国紳士は着替えている間にネクタイを三本とも先にレジに持っていった。
そしてあたかもずっと待っていたかのように試着室の前で待ち、出てきた春人にこっそりキスをして、怯んだ隙にスーツを手中に収めた。
「先にレジへ行くからゆっくりおいで」
頬を膨らませ「もう」と悪態をつく春人は後ろの鏡で顔の火照りが収まるのを確認してレジへ向かった。すべに会計を済ませたアルバートが手にした贈り物にネクタイが三本入っていたのを知ったのは帰宅後。
嬉しそうに乾いた笑い声を出すアルバートは何度もむくれる春人にキスをした。
(まぁいっか……今年くらい)
今日一日アルバートが意気揚々としている理由は分かっていた。
(去年は会えなかったもんなぁ)
初めてアルバートが約束を破ったクリスマス。そして一年越しの今日に、反省しながらも浮かれているのだ。かつ、ラクサスの来日と仕事の多忙で、二人きりになったのは久しぶりだった。
英国紳士な彼のそんな律儀で幼い姿に、流石の春人も沢山貰ったプレゼントのお礼にキスを添えるしか出来なかった。
「僕も用意してるんだからね!」
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「帰ってるよ。アルがイギリスにいる間は帰ってた。だってこっちにいたって意味ないから」
「そうか……そういえば、新年の挨拶に行く予定が入っていた」
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「どこに?」
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「ぶっ!!」
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アルバートと付き合い始めて、春人は日本人である自分達の特異な性質を目の当たりにしてきた。当たり前のそれも外国人から見れば異質だ。それを知り、日本人でいたい気持ちは変わらないが、時折窮屈に感じ、外国人の好奇心旺盛な面やチャレンジ精神に憧れたりもしていた。
「しかしそう言いながら、私も日本の文化に染まってきたものだ。年越しそばが楽しみだと思えるようになった」
「今年も作ろうね!」
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(あえばきっと……あれを食らってしまう)
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