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第18話 篠塚 恵美 (36歳 主婦) 〜 桜庭 瞬
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その場所は、死んだように静まりかえった都会の隙間に、ぽっかりと空いた空洞のようだった。
重厚な扉を開けた瞬間、肺の腑まで染み渡るような深いサンダルウッドの香りが、日常という名の枷を優しく、けれど拒絶を許さぬ強さで解いていく……。
篠塚恵美は、自らの指先に残る「生活」の匂いを、その芳香で塗り潰されることを切望していた。
三十二歳を過ぎた頃から、夫との夜の営みは儀式になり、やがてその儀式さえも「お互いの疲れ」という免罪符の下に葬り去られた。
私は、まだ、ここにいる。
誰にも触れられず、誰からも望まれず、ただ透明な存在として摩耗していく肉体が、ひどく浅ましく、そして愛おしかった。
「……いらっしゃい。お待ちしていましたよ、恵美さん」
背後から響いたのは、鈴の音のように軽やかで、それでいて肌の産毛を逆立たせるような甘い掠れを含んだ声だった。
振り返れば、そこには桜庭瞬が立っていた。
色素の薄い瞳が、恵美の輪郭をなぞるように見つめていた。視線が触れるだけで、内臓の奥がキュッと、疼くような音を立てる。
「……あ、……よろしくお願いします」
震える声を絞り出すのが精一杯だった。
彼は柔らかな微笑みを湛えたまま、恵美の肩にそっと手を置く。
ただ、それだけのこと。
けれど、厚いシルクのブラウス越しに伝わる手の熱は、恵美が数年かけて必死に凍らせてきた衝動を、いとも容易く溶かし始めた。
「……緊張していますね。呼吸が、とても速い」
導かれるままに、薄暗い施術室へと足を踏み入れる。
間接照明の柔光が、天然石の床に長い影を落としていた。
外界の音は、もう届かない。ここは、赦しの聖域。
「……今日は、恵美さんがずっと隠してきたものを、全部僕に預けてください」
耳元で囁かれる言葉。吐息が耳朶を掠め、脳に直接快楽の電気信号が走り抜ける。
衣服を脱ぎ捨て、柔らかなタオルに身を包んでベッドに横たわる。香油の瓶が開けられる小さな音が、沈黙の中に響いた。
「……深く吸い込んで。この香りが恵美さんの熱を、溶かしてくれますから」
彼の指が、項から背中へと這わせられた。冷たいオイルが肌の熱と混じり合い、じわりと浸透していく。
「……っ……ふあ」
最初の接触だけで、喉から切ない吐息が零れる。
彼の指は、まるで楽器を奏でるように繊細で、それでいて貪欲だった。
肩甲骨の縁をなぞり、脊椎に沿ってゆっくりと降りてくる指。その軌跡が、火種となって全身に燃え広がる。
「……いいですよ、もっと力を抜いて。……ここでは、誰もあなたを責めない」
桜庭の言葉は、魔法の呪文のようだった。
良い妻でいなければならない。
欲望を抱くことは、汚らわしいことだ。
そんな呪縛が、彼の滑らす指先によって、一枚ずつ剥がされていく。
「……っ、ん……あ、あ……っ」
腰の窪みを強く圧された瞬間、恵美の体は弓なりに撓った。
触れられたい。もっと、もっと深く、中まで、掻き回してほしい。
飢えが、溢れる。
「……恵美さんの身体、こんなに震えて。……本当は、ずっと欲しくてたまらなかったんでしょう?」
意地悪な問いかけ。けれど、否定することはできなかった。
「……はい、……そうです……っ。……あ、ああ……っ、私、……もう、自分でも, どうしたら……」
涙が、枕を濡らす。それは悲しみの涙ではなく、ようやく見つけられた自分自身への、安堵の雫だった。
桜庭は恵美を仰向けにさせると、その視線を逃さぬように覗き込む。
彼の瞳の中に、欲望に歪んだ自分の顔が映っている。
「……綺麗ですよ、恵美さん。……その、欲しがっている顔」
彼の指が、太腿の内側を割るように滑り込む。
柔らかい肉を弄り、秘められた蕾へと、躊躇いもなく届く。
「……ひぐっ……あ、……や、だめ……っ♡」
触れられた場所から、電撃のような快さが脳を直撃する。
静まり返った部屋に、下腹部を叩く熱い拍動だけが突き刺さるように響く。
見透かされている……。
この狂おしいほどの動悸さえも、すべて彼の掌の上なのだ。
彼の指先は、熱を持った蕾のひだひとつひとつを、盲目のピアニストが音色を探るような繊細さでなぞり、震わせた。
「……だめじゃない。……ほら、こんなに、蜜を溢れさせて……」
ぴちゃ、と水音が静寂を劈く。
自身の最も恥ずべき部分が弄ばれる音。
恥ずかしさに顔を覆おうとするが、その両手は彼によってベッドに押さえつけられた。
「……隠さないで。……あなたの、全部が欲しいんだ」
桜庭の声が、低く、獣のように熱を帯びる。
その瞳に宿ったのは、聖職者の慈愛ではなく、獲物を追い詰める捕食者の昏い光だった。
彼は恵美の反応を慈しむように一瞬だけ間を置くと、最も熱く、最も深い場所へと、ずぷ、と躊躇いもなく指を沈めた。
「……あ、あ、あぁぁ……っ♡……ん、う, うぐっ……あ、は、ぁぁ……っ♡」
内側から押し広げられる感覚。失われていた「存在の証明」が、痛烈な快楽となって戻ってくる。
彼は容赦なく、恵美の弱点を追い詰める。柔らか指先が、中を掻き、擦り、震わせる。
「……あっ、あ、ああ……♡……もっと、もっと……ください……っ」
もはや、恥じらいなど微塵もなかった。
恵美は、自ら腰を浮かせ、彼の指を迎え入れる。
熱い、熱い、泥のような快楽に沈んでいく。
「……そう、いいですよ。……もっと、剥き出しにしてください。……僕が全部、受け止めてあげますから」
桜庭は、恵美の脚を大きく開き、その最深部を視線で射抜く。
「……あ、あ……ん……ああああぁぁ……っ♡」
指が、一本、二本と増え、リズムを早める。短く激しい突きの合間に、長く、執拗な愛撫が混じる。
「……いく、……いっちゃう……っ。……あ、ああ、……はぁ、ぁぁ……っ♡」
視界が、白く爆ぜる。けれど、彼はまだ許さない。
頂点に達する寸前で、彼は指を止め、恵美の耳元に唇を寄せた。
「……おねだりしてください。……『私を、女にしてください』って」
「……あ、……あ、……あ……っ」
酸素が、足りない。喉が焼けつくように熱い。
けれど、その言葉を口にした瞬間、さらなる天国が開けることを、魂が理解していた。
「……私を、……お、女に……して……っ。……お願い、……瞬さん……っ♡」
「……よく言えました。……愛していますよ、恵美さん」
慈悲深い宣告と共に、彼の指が最も敏感な場所を、激しく、かつ執拗に弾いた。
「――あ、あ゛あ゛ぁぁぁっっっ!!!!!!!!」
絶叫さえ、声にならなかった。
白光が網膜を焼き、脳内の回路が過電流で焼き切れるような衝撃。
脊髄を駆け上がる快楽の雷鳴が、恵美という輪郭を粉々に砕いていく。
身体が大きく、びくんと跳ねる。指先から足の先まで、すべての細胞が歓喜の悲鳴を上げ、制御不能な痙攣に身を任せる。
目の前が真っ白な光に包まれ、重力も、時間も、惨めな日常も、すべてがその光の中に溶けて消えた。
ただ、この熱い波の中に、永遠に、永遠に溶けていたい。
……あ、あ、ああ……。
宇宙の果てから、深い海の底へと一気に墜落していくような感覚。
肺がようやく、泥のような酸素を、震えながら吸い込み始めた。
静寂。
窓の外の都会の喧騒が、遠い異国の出来事のように思える。
桜庭は、汗ばんだ恵美の額を優しく撫で、その髪を一筋、耳にかけた。
「……お疲れ様でした。……綺麗に、咲きましたね」
彼の声は、また元の、涼やかで優しい調べに戻っていた。
けれど、恵美は知っている。この肌に残る熱が、爪を立てた自分の痕が、確かな現実であることを。
……私は、生きている。
空っぽだった器に、温かな光が満ちていく。
「……ありがとうございました。……私、……また、歩けそうです」
ベッドから身を起こし、服を纏う。
扉を開け、再び都会の冷たい空気に触れたとき、恵美は初めて、自分の呼吸が深くなっていることに気づいた。
背筋を伸ばし、雑踏の中へと消えていく。その瞳には、もう、虚無の色はなかった。
――カラン、と扉が閉まる音が響く。
桜庭は、彼女が去ったばかりのベッドの乱れを、愛おしそうに細い指でなぞった。
まだ残る彼女の熱を確かめるように。
その口元には、先ほどまでの「救済者」の顔とは違う、どこか飢えたような笑みが浮かんでいた。
「……さて、次の方は……」
聖域は、静かに次の訪問者を待つ。
香りと共に、深い静寂の中で。
重厚な扉を開けた瞬間、肺の腑まで染み渡るような深いサンダルウッドの香りが、日常という名の枷を優しく、けれど拒絶を許さぬ強さで解いていく……。
篠塚恵美は、自らの指先に残る「生活」の匂いを、その芳香で塗り潰されることを切望していた。
三十二歳を過ぎた頃から、夫との夜の営みは儀式になり、やがてその儀式さえも「お互いの疲れ」という免罪符の下に葬り去られた。
私は、まだ、ここにいる。
誰にも触れられず、誰からも望まれず、ただ透明な存在として摩耗していく肉体が、ひどく浅ましく、そして愛おしかった。
「……いらっしゃい。お待ちしていましたよ、恵美さん」
背後から響いたのは、鈴の音のように軽やかで、それでいて肌の産毛を逆立たせるような甘い掠れを含んだ声だった。
振り返れば、そこには桜庭瞬が立っていた。
色素の薄い瞳が、恵美の輪郭をなぞるように見つめていた。視線が触れるだけで、内臓の奥がキュッと、疼くような音を立てる。
「……あ、……よろしくお願いします」
震える声を絞り出すのが精一杯だった。
彼は柔らかな微笑みを湛えたまま、恵美の肩にそっと手を置く。
ただ、それだけのこと。
けれど、厚いシルクのブラウス越しに伝わる手の熱は、恵美が数年かけて必死に凍らせてきた衝動を、いとも容易く溶かし始めた。
「……緊張していますね。呼吸が、とても速い」
導かれるままに、薄暗い施術室へと足を踏み入れる。
間接照明の柔光が、天然石の床に長い影を落としていた。
外界の音は、もう届かない。ここは、赦しの聖域。
「……今日は、恵美さんがずっと隠してきたものを、全部僕に預けてください」
耳元で囁かれる言葉。吐息が耳朶を掠め、脳に直接快楽の電気信号が走り抜ける。
衣服を脱ぎ捨て、柔らかなタオルに身を包んでベッドに横たわる。香油の瓶が開けられる小さな音が、沈黙の中に響いた。
「……深く吸い込んで。この香りが恵美さんの熱を、溶かしてくれますから」
彼の指が、項から背中へと這わせられた。冷たいオイルが肌の熱と混じり合い、じわりと浸透していく。
「……っ……ふあ」
最初の接触だけで、喉から切ない吐息が零れる。
彼の指は、まるで楽器を奏でるように繊細で、それでいて貪欲だった。
肩甲骨の縁をなぞり、脊椎に沿ってゆっくりと降りてくる指。その軌跡が、火種となって全身に燃え広がる。
「……いいですよ、もっと力を抜いて。……ここでは、誰もあなたを責めない」
桜庭の言葉は、魔法の呪文のようだった。
良い妻でいなければならない。
欲望を抱くことは、汚らわしいことだ。
そんな呪縛が、彼の滑らす指先によって、一枚ずつ剥がされていく。
「……っ、ん……あ、あ……っ」
腰の窪みを強く圧された瞬間、恵美の体は弓なりに撓った。
触れられたい。もっと、もっと深く、中まで、掻き回してほしい。
飢えが、溢れる。
「……恵美さんの身体、こんなに震えて。……本当は、ずっと欲しくてたまらなかったんでしょう?」
意地悪な問いかけ。けれど、否定することはできなかった。
「……はい、……そうです……っ。……あ、ああ……っ、私、……もう、自分でも, どうしたら……」
涙が、枕を濡らす。それは悲しみの涙ではなく、ようやく見つけられた自分自身への、安堵の雫だった。
桜庭は恵美を仰向けにさせると、その視線を逃さぬように覗き込む。
彼の瞳の中に、欲望に歪んだ自分の顔が映っている。
「……綺麗ですよ、恵美さん。……その、欲しがっている顔」
彼の指が、太腿の内側を割るように滑り込む。
柔らかい肉を弄り、秘められた蕾へと、躊躇いもなく届く。
「……ひぐっ……あ、……や、だめ……っ♡」
触れられた場所から、電撃のような快さが脳を直撃する。
静まり返った部屋に、下腹部を叩く熱い拍動だけが突き刺さるように響く。
見透かされている……。
この狂おしいほどの動悸さえも、すべて彼の掌の上なのだ。
彼の指先は、熱を持った蕾のひだひとつひとつを、盲目のピアニストが音色を探るような繊細さでなぞり、震わせた。
「……だめじゃない。……ほら、こんなに、蜜を溢れさせて……」
ぴちゃ、と水音が静寂を劈く。
自身の最も恥ずべき部分が弄ばれる音。
恥ずかしさに顔を覆おうとするが、その両手は彼によってベッドに押さえつけられた。
「……隠さないで。……あなたの、全部が欲しいんだ」
桜庭の声が、低く、獣のように熱を帯びる。
その瞳に宿ったのは、聖職者の慈愛ではなく、獲物を追い詰める捕食者の昏い光だった。
彼は恵美の反応を慈しむように一瞬だけ間を置くと、最も熱く、最も深い場所へと、ずぷ、と躊躇いもなく指を沈めた。
「……あ、あ、あぁぁ……っ♡……ん、う, うぐっ……あ、は、ぁぁ……っ♡」
内側から押し広げられる感覚。失われていた「存在の証明」が、痛烈な快楽となって戻ってくる。
彼は容赦なく、恵美の弱点を追い詰める。柔らか指先が、中を掻き、擦り、震わせる。
「……あっ、あ、ああ……♡……もっと、もっと……ください……っ」
もはや、恥じらいなど微塵もなかった。
恵美は、自ら腰を浮かせ、彼の指を迎え入れる。
熱い、熱い、泥のような快楽に沈んでいく。
「……そう、いいですよ。……もっと、剥き出しにしてください。……僕が全部、受け止めてあげますから」
桜庭は、恵美の脚を大きく開き、その最深部を視線で射抜く。
「……あ、あ……ん……ああああぁぁ……っ♡」
指が、一本、二本と増え、リズムを早める。短く激しい突きの合間に、長く、執拗な愛撫が混じる。
「……いく、……いっちゃう……っ。……あ、ああ、……はぁ、ぁぁ……っ♡」
視界が、白く爆ぜる。けれど、彼はまだ許さない。
頂点に達する寸前で、彼は指を止め、恵美の耳元に唇を寄せた。
「……おねだりしてください。……『私を、女にしてください』って」
「……あ、……あ、……あ……っ」
酸素が、足りない。喉が焼けつくように熱い。
けれど、その言葉を口にした瞬間、さらなる天国が開けることを、魂が理解していた。
「……私を、……お、女に……して……っ。……お願い、……瞬さん……っ♡」
「……よく言えました。……愛していますよ、恵美さん」
慈悲深い宣告と共に、彼の指が最も敏感な場所を、激しく、かつ執拗に弾いた。
「――あ、あ゛あ゛ぁぁぁっっっ!!!!!!!!」
絶叫さえ、声にならなかった。
白光が網膜を焼き、脳内の回路が過電流で焼き切れるような衝撃。
脊髄を駆け上がる快楽の雷鳴が、恵美という輪郭を粉々に砕いていく。
身体が大きく、びくんと跳ねる。指先から足の先まで、すべての細胞が歓喜の悲鳴を上げ、制御不能な痙攣に身を任せる。
目の前が真っ白な光に包まれ、重力も、時間も、惨めな日常も、すべてがその光の中に溶けて消えた。
ただ、この熱い波の中に、永遠に、永遠に溶けていたい。
……あ、あ、ああ……。
宇宙の果てから、深い海の底へと一気に墜落していくような感覚。
肺がようやく、泥のような酸素を、震えながら吸い込み始めた。
静寂。
窓の外の都会の喧騒が、遠い異国の出来事のように思える。
桜庭は、汗ばんだ恵美の額を優しく撫で、その髪を一筋、耳にかけた。
「……お疲れ様でした。……綺麗に、咲きましたね」
彼の声は、また元の、涼やかで優しい調べに戻っていた。
けれど、恵美は知っている。この肌に残る熱が、爪を立てた自分の痕が、確かな現実であることを。
……私は、生きている。
空っぽだった器に、温かな光が満ちていく。
「……ありがとうございました。……私、……また、歩けそうです」
ベッドから身を起こし、服を纏う。
扉を開け、再び都会の冷たい空気に触れたとき、恵美は初めて、自分の呼吸が深くなっていることに気づいた。
背筋を伸ばし、雑踏の中へと消えていく。その瞳には、もう、虚無の色はなかった。
――カラン、と扉が閉まる音が響く。
桜庭は、彼女が去ったばかりのベッドの乱れを、愛おしそうに細い指でなぞった。
まだ残る彼女の熱を確かめるように。
その口元には、先ほどまでの「救済者」の顔とは違う、どこか飢えたような笑みが浮かんでいた。
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