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クリスマスに現れる子供の幽霊の謎

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クリスマス。
街はネオンで彩られ、人々を笑顔にする。
そんな中、俺は笑顔でいられなくなるんだ。
その理由は、金縛りにあうから。
深夜2時。
パッと目が開く。
部屋の明かりが消えていて真っ暗。
月明かりだけが頼りだ。
目が暗闇に慣れてきた。
部屋の真ん中を見ると、子供が立っている。
俺と目があうと「遊ぼうよ・・・」と誘ってきた。
消えてほしいと願う。
「遊ぼうよ」
また子供が誘ってくる。
俺は完全に無視。
次の瞬間。
子供が俺の胸を激しく叩いてきた。
その痛いことといったらない。
朝起きて鏡を見ると、胸が赤くなっている。
このままだと俺、殺されるんじゃないか?
そう思うと、恐怖で眠れなくなってしまう。
誰なんだよ?あの子供・・・

そんなある日。
元カノが俺に電話をしてきた。
「なに?いきなり」
「あのね、言わずに黙ってたんだけど・・・」
「なんだよ」
「あたし、あなたの子供を妊娠したのよ」
「は?!」
「5年前にね」
「なんで言わなかったんだ!!」
「だって、流産しちゃったから・・・」
「え?」
「で、なんで急にそんな話をするんだよ」
俺は急な告白に驚きつつも、理由を聞かずにはいられなかった。
「枕元に立ったのよ。子供が」
「え?」
「あなたにそっくりなのよ」
「・・・」
「成仏してないんだわっ」
電話の向こうからすすり泣く声が聞こえてくる。
「なら、どうしたらいいんだ?」
「あたしと復縁してよ」
「は?!」
なにを言ってるんだか・・・
「じゃないと、あなたは子供の幽霊でずっと苦しむことになるわよ」
脅しかよ?
勝手に男を作って、別れを告げてきた奴と復縁なんかしたくない・・・
俺は電話を一方的に切った。

それからというもの、
俺は元カノの生霊と、子供の幽霊に苦しめられることになった。





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