澄み透る渡りの世で

秋赤音

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愛欲の果てに

1.繋

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二人だけの暮らしを始めて一年が過ぎた。
ある日、一緒に街を歩いていると孤児院から出たばかりの女性と出会った。
妻は気に入ったらしく、保護したいと言った。
子を授かる機会を奪う罪滅ぼしに、保護することを許可した。

エリザと名乗る女性は、妻の愛情によって過保護に守られた。
妻が大切にするなら、と自分も保護を強くしたせいでもあった。
ある日、シアがエリザに惚れたと言った。
妻は「エリザがシアを望むなら」と条件をつけ、交流を許した。
しだいに惹かれ合った二人は、自分が妻と行為にふける最中に愛を交わしているようだった。
これで、妻がエリザに向ける目を自分に向けられると思った。
シアへ挿入を強請るようになった妻から、シアも離したい。
しかし、上手くいかない。

思いきって、エリザに「シアがフィーネから離れる方法」を相談した。
結果、「良い方法を思いついた」と提案された。
「シア様に甘い上司の行動を利用して、何かでシア様と他者と関係を持たせる…とか?」
悩みながら告げられた言葉は、上手くいくかは分からない。
しかし、叶えられそうな話だった。
大切なのは、シアが気に入りそうな相手を選ぶこと。
自然と知り合うような流れを作らなければいけない。
相手候補は孤立させて、シアに執着するよう仕向けなければいけない。

「相手候補に心当たりがある。
挿入は許すがキスはしない。必ず避妊することが条件のお嬢さんがいる。
キス魔で童貞のシア様とキス未経験の淫乱、どうだろうか?」

アンナと名乗り身を売る女性を思い浮かべた。
面白い売り方をする者と会わせれば、何か変わるかもしれない。
しかし、アンナにはお客がついている。
アンナを孤立させる方法を考えようとすると、エリザが客を引きつけてくれると言う。
好都合な案だった。
おそらく、今は一人しかいないから大丈夫だろう。
これで、エリザとも距離をとることができる。


経過は順調だった。
エリザの護衛にシアが名乗りをあげたのは都合が良かった。
今までは休日でも屋敷に待機させていたシアとは、仕事でしか会わなくなった。
お気に入りが傍にいなくて寂しがる妻は、ますます行為を強請るようになった。
狙い通り、ベッドから出ている時間の方が少なくなってきている。
歩けない妻のところへ昼食を持ってきて食べるのが、新しい慣習に鳴ろうとしている。
お腹が落ちつくと、妻は座っている秘部から足に蜜がつたうのを見せる。
切ない表情で訴え、出会った頃よりも豊かになった胸のふくらみ、くびれた腰つきを魅せるように体を寄せて誘う。
服はすでに半分以上が肌を隠す仕事を休んでいて、絶妙に凹凸のある体の線を引き立てている。

「ノア様。熱いのがほしい…お腹いっぱいにして?」

「夜になったら、な。
今は、体を労わらせてほしい」

薬売りから買った興奮作用のある保湿クリームは、とても効果が出ている。
催淫剤もまざっているものを選んでいるせいか、発情している時間が増えた。

「ぁ…っ、はい。お願い、します…っ」

迷うことなく取り払われた服。
惜しみなく晒された柔肌。
クリームを手に馴染ませ、首筋からゆっくりと触れて妻の肌に塗りこんでいく。
胸と腹のくびれ、足のつけ根あたりは特にゆっくりと、愛撫するように。
しだいに呼吸が乱れ、短く微かに喘ぐ声がこぼれてくる。
今日も、おそらくシアは休日のままだろう。
かつては休日の方が少なかったが、だんだんと休みの日が増えている。

「フィーネ、気持ちいい?」

「んっ…気持ちい、ぃっ…ノア様、もっと…っ」

蕩けた瞳で身を預ける妻に応えるため、焦らしながら言葉を引き出す。

「もっと、なにをしてほしい?」

「ナカ、も…気持ちよく、して?」

「どこかな?」

「ぅ…っ、こ、こ…我慢、できない…っ」

足を広げて潤む秘部を見せてくる様は、何度見ても良い。
間男の刺激無しでも勃起できるようになり、長く持つようにもなった。
今まで以上に快楽を与え、分け合えるようになると、勃起を抑えるのが大変なくらい元気になっている。
妻は自ら上に乗ることも増えていて、避妊できないこともあるがナカ出しすると嬉しそうなのでやめない。

いつか、懐妊する日がくるかもしれない。
授かっても、無事に生まれるかは分からない。
どんな時でも、二人で感情を分かち合い、支え合おう。
愛している。
フィーネを、フィーネだけを愛している。

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