瞬く間に住む魔

秋赤音

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同じ傘の下で

堕ち変わって、

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いつもパーティ。
いつものように媚薬と、痺れ薬が混ざった料理を処理する。
そして、いつものように安静にするためと用意された部屋に移動する。
扉が閉まって、なぜか二人きりになって。
外に誰かがいる気配はするが、入室する様子がない。
長椅子の、シア様の隣に座るよう促され、従う。
すると、差し出された薬。

「シア様、これ…」

「リディ。これですよね」

飲もうと用意していた解毒薬が手渡された。
見た目も香りも違いない。
耐性があるだけで処置は同じだが、言わなくてもほしいものが渡されるのは怖い。

「はい。ありがとうございます」

私がくるまで自分がしていた、と言うのは本当らしい。
勉強と、想像できないくらいの経験がシア様を大人にさせている。
シア様が少しでも気を楽に過ごせるよう、まだまだ鍛えなければいけない。
なぜか、シア様は違う薬をのんでいた。
催淫薬の香りがした。
最悪が頭をよぎる。

「シア様。申し訳ありません。
体の具合は…っ」

突然、唇を塞がれた。
舌が入ってきて、私の舌をからめとり、口の中を這いまわっている。
催淫薬の味がした。
私の毒がうつるとよくないが、万が一にも身に受けたなら早く出した方が良い。
解毒薬を調合するため離れようとするが、シア様の手が私の手を掴んだ。

「リディ。慰めて、ください…っ」

下腹部に添えられた手が、男の子にしかない硬くなっているものを握らされていた。
耐性がないシア様は、見ただけで分かるくらい発情している。
唇と舌が離れて触れる繰り返しで、さらに気が高まっているようだった。

「親が…のめと、言いました。
僕、まだ…っ、逆ら、えません。
女性、相手で解毒しろ、と命令、されて、ぃ…っます。
する、なら、リディ、が、いい、です」

「わかり、ました。
シア様、痛かったら…っ、言って、ください」

「ん…っ、ぅ…く、ぁっ、きもち、いいです。リディ、そのまま…っ」

手の中で震えながら出てくる精液を受け止めた。
くたりと背もたれに体を預けたシア様を抱えて、ベッドに寝かせた。

一度あれば、二度三度と繰り返す。
ギルテ家でパーティが終わると必ずするようになった口づけと自慰の触れ合い。
ご両親公認の毒薬訓練と隠さないで言われるようになってしまってからは、必ず行うようになっていた。
日ごとに体格の差が広がり、シア様の命令も激しくなっていった。

互いが10歳になると、当たり前の訓練にも慣れた。
そして、閨の教育も兼ねるようになっていた。
六男に使うお金は最低限度と屋敷内だけだが堂々と公言され、下僕は従うしかない。
だから、今日もベッドの上に押し倒される。
互いに素肌を晒して、口づけをする。
処女を守りながら使える技は使い、少しでも多くの快楽を与えられるようにするしかない。
もし万が一があっても愛人の子供として育てられると聞いている。
野生派の繁栄確率の高い体質が利用されているのだろう。
おかげで暮らしにこまらないのだから、己が半身に流れる植物族の血に感謝した。
心地よさそうな声をこぼしながら射精したシア様を見届け、離れた。
ベッドサイドに座り、近くに置いてある水桶と布に手を伸ばした。
だが、視界が反転した。

「リディ…まだ、足りない、です」

見えたのは天井とシア様の下腹部。
逞しく上を向き、新たな露を滴らせていた。
口に先を押し当てられたので、舌を出して舐める。

「リディ。そのまま…っ、いいですよ」

平らな胸を弄ばれながら口内で暴れる男根を鎮めた。
シア様は女性に子種を飲ませることを気に入ったらしい。
事をするたびに求めてくるようになった。
噛まれる可能性もあるのに安心した様子で快楽に浸るシア様に寄り添える時間だった。
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