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第二章『異世界ログアウト』編
第13話『A級魔法』
しおりを挟むしかし、遅きに失した。
既に目の前に映ったのは、魔法を発動させた黄金の鎧騎士の姿だった。
「A級魔法・生贄召喚」
突如、黒の光がキングクリムゾンドラゴンの全身を包み込んだ!
「ぁあああああ!? か、からだがああああ!?」
全身を包み込もうとする黒の光に抗おうとするキングクリムゾンドラゴン。
しかし、抵抗空しく直ぐに全身を黒の光で包み込まれる。
(い、いたいいい!? いたいいい!? 全身を造り替えられているうう!? あああああああし、しにたくないいいいいい!?)
「うぁ――」
そして、唐突にドラゴンの思考は、落ちた。
それを合図に黒の光が剥がれていく。
――そこには、キングクリムゾンドラゴンは、もういなかった。
「――gururu」
変わりにいたのは。
A級魔法・生贄召喚によって召喚されたモンスターであった。
「ふむ。レベル450のドラゴンを素体にした割には良いのが出来たか? レベル600の堕天使竜か」
そのモンスターは、体長は5メートルと、竜としては小柄。
顔は罪人がつけるような黒いマスクをつけて、鋭い牙を持つ竜。
背中から堕ちた天使の二対の黒い翼が生えており、腕は細長く爪は異様に鋭い。
下半身は蛇の様な胴体をしていた。
全身の色は白であり、黒の翼と顔の黒い仮面をより先立たせている。
「さて。異世界で召喚実験も出来た。そろそろ戻るか」
生み出した堕天使竜を一瞥し。
地上にいるレティシア達と合流するためゴールドは、空を駆けた――。
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