今では 今なら 今も、、、

はる

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それぞれの想い

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いつものように
お菓子を食べながら

話は盛り上がる。

ハル 「彼にはバレなくない?」
サキ 「絶対バレないよね!」
ハル 「田舎に来る事ないだろっ」
サキ 「学校祭来たいとか言ってたかも?」
ハル 「まだまだ先じゃんっ」


元々、一年生の冬
私達三人でスキーに行った時に出会った
都会の高校生だから

田舎と都会がつながる事はない。
そんな甘い考えで
私達は盛り上がった。


もう少しで修学旅行という
そんなイベントで頭がいっぱいになってきていた所でもあった時。

カズキは無言を貫く。

カズキにとって
田舎の高校で一年生の頃からずっと想ってた人を考えていたのだろう。

私もサキも気付いてた。
けど、カズキの一途過ぎるところは心配している部分でもあったから。



案の定
カズキはその後、私を苦しめる友達になる事にもなる。




~音楽~
いつのまにかこの街に丸め込まれたのは君?
「もし生まれ変わったら」なんて
目を輝かせて言ってたくない
勝手知ったる少ない仲間と 敵だ味方だとさわいでる
止れないこの世界で胸を張って生きるしかない

いつのまにかこの街に 丸め込まれるのは誰?
くだらなかったあの頃に 戻りたい 戻りたくない

恐いものはありますか? 守るものはありますか?
止れないこの世界で 胸を張って生きるしかない
    「Pleasure '91 ~人生の快楽~」




その夜
私はいつものように
タクに電話をかけ直す。


ハル 「イチヤ、どしたの笑」
タク 「アイツもそろそろ彼女欲しいんじゃない?」


ちょっと、探りを入れてみようか。。。
私の中で
勝手に想像してみた。


ハル 「イチヤの事好きな人いるだろっ」
タク 「あー、あれは金だけの女の子」


そう、イチヤに尽くし続けてる女の子がいるのだ。
入学式した時からずっとイチヤを好きで
サキとイチヤが付き合った時は
サキが美人でとてもじゃないけど
叶わない。
そう思って大人しくしてたけど
やっぱり
ずっと尽くし続けてる女の子。



ハル 「タクはイチヤに彼女出来たら寂しくないの?」
タク 「あー。」

タクはいつも話しをはぐらかす。

楽しい話に持っていくタク。

タク 「優しい雨 歌ってー」
ハル 「優しい雨?」
ハル 「キョンキョン?森高?」
タク 「両方!」


私はいつものように歌う。



~音楽~
心の隙間に 優しい雨が降る
疲れた背中を そっと湿らせてく

群れをなす魚たち
少し 楽し気に
駅に向かって 走ってく

         優しい雨
     作詞:小泉今日子 作曲:鈴木洋子



~音楽~
そっとあなた 私の手を 引きよせ 
最後の言葉 探してるの? 
だけど私 泣いたりなんかしない 
涙は 雨のせいよ  

思いきり泣いて 
あなたに抱かれたいけど 何もいらない 
このままそばにいて  
雨は冷たいけど ぬれていたいの 
あなたのぬくもりを 流すから 
雨は冷たいけど ぬれていたいの 
思い出も涙も 流すから
               雨
                       作詞:森高千里   作曲:松浦誠二



結局
自分達の満足で
いつもの
二時間程度話して電話を切る。

もちろん
学校ではタクとも話さない。


イチヤはその頃。。。。

優等生として、
門限までに自宅に帰って勉強をしていた。



そして、私達三人も
その日
心に決めた事があった。

最初は
こんな始まりだった。




~音楽~
誰が泣いているのか 教えてよ 
MR.ROLLOMG THUNDER
嵐の海で迷ってる 
僕らは何処に向かっているのか
黒い髪をなびかせて 踊る風の声を聞いてる
雨のち晴れだと

眠れる場所を自ら 切り取り値札をつける 
盲目なやりとり
余計なものが増えてきて 
いつしか自分もその中で幻にどっぷり

調子こいてれば しっぺいがえし BABY 
病気になるのもそのひとつだけど
今に ひとりだけじゃ 
かたをつけられないことになるかも
     「MR.ROLLING THUNDER」
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