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8 最終話
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ベルゼブブは昨夜手に入れた女達をはべらせ、奉仕をさせている最中だった。
人間の女の舌は滑らかで奉仕をさせるには最高だった。
気分よく過ごしていたところだったのに、ドオンッと鈍い音がして、ベルゼブブの目の前に男が放りこまれた。
「カール・シュワルツか・・。で?俺になんの用だ。ケルベロス」
興を削がれたベルゼブブは冷静に言葉を発していた。
これが他の悪魔なら即刻汚泥に沈めているが、相手がケルベロスとなると話しは別だ。
「ベルゼブブ様!お助けください!」
カールは真っ先に助けを求めた。
「お前が何をしたか俺は知らん」
━━我が花嫁に手を出し死に至らしめた
ベルゼブブとカールの頭の中に声が響いた。
「ち、違います!アンバーが私を誘ったのです!私はアンバーを性欲の苦しみから救おうとして・・!」
馬鹿馬鹿しい言い訳だった。
━━お前の手下ならお前に処罰を求める
「ベルゼブブ様!私のこれまでの貴方様に対する忠誠と奉仕を御配慮ください!これからも、いいえ、これまで以上にもっと良い貢ぎ物をご用意します!!」
カールは必死だ。
ひざまづき、両手を胸の前で組み、まるで天の神に祈るように必死にベルゼブブにすがった。
「ヘンリー!カール・シュワルツを魔界の拷問部屋に連れていけ」
「はい」
側に控えていたヘンリーがすぐさま返事をし、従者に指示をした。
「ベルゼブブ様!待ってください!ベルゼブブ様!!」
ベルゼブブの従者が抵抗するカールを引きずり連れて行く。
━━誤魔化しは効かぬ。覚えておくがいい
ケルベロスは、ベルゼブブがカールの処罰を行わない場合の忠告を伝えて場を去った。
ベルゼブブは忠告を受け、ケルベロスのいた空間をみつめて、「チッ」と小さく舌打ちをした。
アンバーは夢を見ていたと思った。
楽しかったような、悪夢だったような、はっきりとはしない。
気づいたら病院にいた。両親が泣いているのが見えた。
カール・シュワルツの運転していた車は、招待をされた城に行く途中、運転を誤り木に衝突したらしい。半日以上誰にも見つけられず、翌日の昼近くに見つかった。城へ行く他の招待客が、衝突した車と車内の後部座席で気を失っているアンバーをみつけ、警察と救急車を呼んだということだった。
「鹿が・・飛び出してきて・・・助けを呼ぼうとおじ様が・・・降りて」
アンバーがようやく声を出すと、両親は顔を見合せ、「そうか、わかったよ。いいんだ、何も言わなくて・・。目が覚めてよかった・・・」と安堵の表情でアンバーをみつめていた。
アンバーの証言から、カール・シュワルツは電話が通じず、助けを求める為に車を降りたまではわかった。その後、捜索隊が遺体の一部、足と腕を見つけたことから、降りたあと、熊にでも襲われたのではないかと結論づけられた。
アンバーは大きなケガがなかったため、ほどなく退院となった。
退院の日には父親、友人、入院中に婚約をしたトニーと愛犬ジャズが迎えにきてくれた。
薄茶の長い毛の大型犬・ジャズはアンバーを見て嬉しさで飛び跳ねている。
「こんなに喜んでくれるなんて、私の方が嬉しいわジャズ」
アンバーはふわふわの毛のジャズを抱き締めると、ジャズは甘えるようにクンクン声を出し、スカートの中に顔を潜り込ませた。
アンバーは体がドクンと音をたてた気がした。
舐めてほしい━━━━
婚約者のトニーが慌ててリードを引っ張って「ジャズ!いくらお前でもそこは譲らないぞ!このスケベ犬め!」と笑ってジャズを叱った。皆もどっと笑った。
ジャズはクンクン鳴きながらアンバーに近寄りたがっていた。トニーは「わかったわかった。お前にもちゃんとお嫁さんをみつけてやるから」と、ジャズをからかうように嗜めた。
「アンバー?大丈夫?」
友人の一人がアンバーを覗きこんだ。
アンバーは、「大丈夫よ。少し目眩がしただけよ」と言った。
私は今ジャズに何を思ったのかしら
舐めてほしいと━━━?
どこを━━━?
アンバーは、息を弾ませるジャズの長い舌を見ながらゴクリと唾液を飲み込んだ。
ああ、何故かしら。喉が渇くわ。
「さあ、アンバー、帰ろう。お母さんがお前の好きなイチゴのタルトを作って待ってるよ」
父親が優しくアンバーの肩を抱いた。
「・・ええ、楽しみだわ」
アンバーは上の空でニコリと曖昧に笑って答えると、ジャズがアンバーをじっと見ていた。
終
人間の女の舌は滑らかで奉仕をさせるには最高だった。
気分よく過ごしていたところだったのに、ドオンッと鈍い音がして、ベルゼブブの目の前に男が放りこまれた。
「カール・シュワルツか・・。で?俺になんの用だ。ケルベロス」
興を削がれたベルゼブブは冷静に言葉を発していた。
これが他の悪魔なら即刻汚泥に沈めているが、相手がケルベロスとなると話しは別だ。
「ベルゼブブ様!お助けください!」
カールは真っ先に助けを求めた。
「お前が何をしたか俺は知らん」
━━我が花嫁に手を出し死に至らしめた
ベルゼブブとカールの頭の中に声が響いた。
「ち、違います!アンバーが私を誘ったのです!私はアンバーを性欲の苦しみから救おうとして・・!」
馬鹿馬鹿しい言い訳だった。
━━お前の手下ならお前に処罰を求める
「ベルゼブブ様!私のこれまでの貴方様に対する忠誠と奉仕を御配慮ください!これからも、いいえ、これまで以上にもっと良い貢ぎ物をご用意します!!」
カールは必死だ。
ひざまづき、両手を胸の前で組み、まるで天の神に祈るように必死にベルゼブブにすがった。
「ヘンリー!カール・シュワルツを魔界の拷問部屋に連れていけ」
「はい」
側に控えていたヘンリーがすぐさま返事をし、従者に指示をした。
「ベルゼブブ様!待ってください!ベルゼブブ様!!」
ベルゼブブの従者が抵抗するカールを引きずり連れて行く。
━━誤魔化しは効かぬ。覚えておくがいい
ケルベロスは、ベルゼブブがカールの処罰を行わない場合の忠告を伝えて場を去った。
ベルゼブブは忠告を受け、ケルベロスのいた空間をみつめて、「チッ」と小さく舌打ちをした。
アンバーは夢を見ていたと思った。
楽しかったような、悪夢だったような、はっきりとはしない。
気づいたら病院にいた。両親が泣いているのが見えた。
カール・シュワルツの運転していた車は、招待をされた城に行く途中、運転を誤り木に衝突したらしい。半日以上誰にも見つけられず、翌日の昼近くに見つかった。城へ行く他の招待客が、衝突した車と車内の後部座席で気を失っているアンバーをみつけ、警察と救急車を呼んだということだった。
「鹿が・・飛び出してきて・・・助けを呼ぼうとおじ様が・・・降りて」
アンバーがようやく声を出すと、両親は顔を見合せ、「そうか、わかったよ。いいんだ、何も言わなくて・・。目が覚めてよかった・・・」と安堵の表情でアンバーをみつめていた。
アンバーの証言から、カール・シュワルツは電話が通じず、助けを求める為に車を降りたまではわかった。その後、捜索隊が遺体の一部、足と腕を見つけたことから、降りたあと、熊にでも襲われたのではないかと結論づけられた。
アンバーは大きなケガがなかったため、ほどなく退院となった。
退院の日には父親、友人、入院中に婚約をしたトニーと愛犬ジャズが迎えにきてくれた。
薄茶の長い毛の大型犬・ジャズはアンバーを見て嬉しさで飛び跳ねている。
「こんなに喜んでくれるなんて、私の方が嬉しいわジャズ」
アンバーはふわふわの毛のジャズを抱き締めると、ジャズは甘えるようにクンクン声を出し、スカートの中に顔を潜り込ませた。
アンバーは体がドクンと音をたてた気がした。
舐めてほしい━━━━
婚約者のトニーが慌ててリードを引っ張って「ジャズ!いくらお前でもそこは譲らないぞ!このスケベ犬め!」と笑ってジャズを叱った。皆もどっと笑った。
ジャズはクンクン鳴きながらアンバーに近寄りたがっていた。トニーは「わかったわかった。お前にもちゃんとお嫁さんをみつけてやるから」と、ジャズをからかうように嗜めた。
「アンバー?大丈夫?」
友人の一人がアンバーを覗きこんだ。
アンバーは、「大丈夫よ。少し目眩がしただけよ」と言った。
私は今ジャズに何を思ったのかしら
舐めてほしいと━━━?
どこを━━━?
アンバーは、息を弾ませるジャズの長い舌を見ながらゴクリと唾液を飲み込んだ。
ああ、何故かしら。喉が渇くわ。
「さあ、アンバー、帰ろう。お母さんがお前の好きなイチゴのタルトを作って待ってるよ」
父親が優しくアンバーの肩を抱いた。
「・・ええ、楽しみだわ」
アンバーは上の空でニコリと曖昧に笑って答えると、ジャズがアンバーをじっと見ていた。
終
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