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第2章

宿屋に現れた..

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「じゃあ、リアが先に体拭いちゃっていいよ。その間僕は部屋の外にいるから」

「うん」

ナギアはリルリアが身体を拭き終わるまで部屋の外で待っていると食堂で怒鳴った男とは別の人がやって来た。

「お前さっきあの男に何をやった?」

「どうも、こんばんは~..見知らぬ人に自分の事を教えるわけないじゃないですか~……秘密です」

「ふっ、まぁいいか..またな」

男はナギアを通り過ぎ隣の部屋に入っていった..

誰なんだろう..「またな」とかまた会う可能性があるのかな....
うん、考えても仕方ないや!そろそろリアも終わっているだろう。

コンコン

「リアー終わったか?」

「うん..入って大丈夫だよ」

「じゃあ入るね~…………へ?」

ナギアは扉を開き部屋に入ると
そこにはメイドがいた……




リルリア side

ナギア君の修行についていき2年が経った。
学校に行こうとナギア君に言ったもののお金がなかったがギルマスに頼み冒険者になるための試験を受けて試合には負けてしまいましたが、Aランク冒険者になることが出来ました。

ナギア君と指名依頼でいろんな依頼をこなしてお金を沢山貯め、強くなるために厳しい修行も頑張りました。仲良くなった他の冒険者さんの話によるとナギア君の修行はおかしいらしい……確かに影を他の魔物とか人形に変えて相手をするなんて集中力が凄くいるし魔力も馬鹿にならない..

ナギア君の演奏や回復で疲れることも無いし、大怪我負っても傷跡一つもなく治してくれるから戦闘訓練をずっと続けられる……あれ?今まで凄いな~程度で考えてきたけど、本当に凄くない?

そして、出発の日ナギア君は家族と私の両親に『お守り』として小さな袋を渡していた....あれは私の全魔力の何倍込められているんだろう?

村を出発しナギア君に言われて気配系スキルの取得練習をした。普段から強い敵(影)や依頼で魔物を狩っていたので取得はすぐだったので、練度を上げるため範囲を広げたりと色々した。

ナギア君が近くの村を見つけてくれたので、身体強化を維持しながら村に向かった。
村でウルーダさんに出会い宿屋まで案内してもらった


「部屋は1人部屋で良いよな?」

「いや1人部屋を……「大丈夫です!」....え?」

危なかった~
ナギア君と2人で同じ部屋に決まってます!

その後は夕食で一瞬騒動があったけど、すぐに収まったから大丈夫だね。


「じゃあ、リアが先に体拭いちゃっていいよ。その間僕は部屋の外にいるから」

「うん」

ナギア君が部屋から出ていった。着替えや必要な道具が入った鞄はナギア君が持っていてくれたため、宿に着くまでとても楽だった。

濡れタオルで身体を拭きお母さんにナギア君と一緒に宿で泊まる時に着なさいと言われた服を着る……このフリフリした服は確かに可愛いけどナギア君に効果あるのかな~?

コンコン

「リアー終わったか?」

「うん..入って大丈夫だよ」

「じゃあ入るね~…………へ?」

あれ?ナギア君固まっちゃった..

「変..かな?」

「い、いや!変じゃないよ..可愛いと思うよ」

「本当に!ありがとう~」

お母さんの言った通り効いてる気がする!この調子で頑張らないとね!

「リア、じゃあ僕が身体拭く番だから部屋を少し出ていってくれない?」

「私が拭いて上げるよ?ご主人様?」

お母さんに教えてもらったことを試したらナギア君は顔が真っ赤になってるような気がした..可愛い..

「いやいやいや、ダメだよ!リアにそんな事させられないよ!」

ナギア君の焦り具合はとても面白くて可愛いけどここまで抵抗されちゃうなら仕方ないか..

「しゅん……わかったよ」

「何故落ち込むのか分からない……すぐ終わらせるから待ってて」

ナギア君が終わるまで外で待っていると食堂で怒鳴った人がやって来た。

「あれ?メイドか?何でこんな所にちっこいメイドがいるか知らねぇが、俺と良いことしねぇか?俺はお前のような小さいやつも好きなんだよ..」

男が腕も掴もうとしてきたので、掴まれる前に男を廊下の隅まで蹴り飛ばした。風魔法で音をある程度遮断していた為、誰かに聞こえたとしても物を落とした程度にしか聞こえないだろう。
男を確認すると気絶していたので放置した。

「リア、入って大丈夫だよ」

「わかった~」

私はナギア君の待つ部屋に入るのだった。




ナギア side


リルリアの行動にドキドキしてしまった..落ち着け落ち着くんだ!

ナギアはメイド服は好きだがリルリアのように似合う人は滅多にいなかった為、リルリアに驚いてしまったのだ。

まさか、あんな発言までして来るとか反則だ..

「ベッドは一つしか無いからリアが使って~僕は床で寝るから」

「ダメだよ!床だとちゃんと眠れないでしょ?一緒に寝よ?」

首傾けて言うのは反則ですわ..

「わかったよ..僕はベッドの端で寝てるね」

部屋の明かりを消しナギアとリルリアは布団に入った。ナギアはリルリアの方を見ないようにしている..何故なら隣で寝ているのはメイドなのだ。

落ち着け..素数を数えよう!..あっ、緊張しすぎて忘れた……あ!羊を数えればいいんだ!よし数えよう。



ナギアが羊を数え始めて1時間が経過した……

羊が15120匹…羊が15121匹…眠れねぇ……
ナギアは思考超加速で通常の3倍の速さにしてから羊を数えていた。

羊を数えれば眠れるって無理じゃん!
どうしよう、天井でもじっと見てるか~

 ナギアが部屋の天井を見ていると違和感を感じた……あれ?リアが近くなっているような気がする..

「..う~ん」

リルリアはナギアにどんどん近づき抱きついた……実はリルリアは寝ている時は布や毛布を丸めて抱き枕のように普段使って寝ていた為、無意識にナギアを抱き枕と勘違いし抱きついてしまったのだ。

ナギアは逃げ出そうとするもがっちりロックされているため逃げ出せなかった。

いい匂いがナギアの鼻を襲いながらもナギアはひたすら耐えていると……『ピコン♪』

《誘惑耐性を覚えました!》

誘惑耐性を手に入れても効果が発揮されなかった。ナギアはメイドの抱き枕にされながらも長い夜を耐えるのだった……



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どうも!こんにちは

本当はもっと話が進む予定だったのですが
意外と長くなってしまいました。

羊の方は
少し数えてみて計算して3倍しました~
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