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第4章
現役魔王vsナギア
しおりを挟む白羅 side
僕は月坂達が寝ている間に泣き崩れてしまったが、この部屋にはナギアさんの他にリルリアさん、デスタさんとデスタさんのお父さんがいる事に泣き終わってから気が付いた。
泣き終わった後も恥ずかしそうにしていると、リルリアさんからコーンスープの味がする温かい飲み物を頂き、デスタさんからは、励ましの言葉を頂いた。
僕がある程度落ち着いたのを確認したナギアさんは、眠っている月坂達にかけている魔法を解いて起こし始めた。
「...んぅ......こういうのをする時は始めに言ってほしいです...」
「...あれが、本当の争い...」
「結構心に来るね...」
話を聞いてみると皆同じ夢を見ていたらしい。
しかし、皆の夢の中での行動が違ったからか、見てきた光景は様々だったようだ。
気分の悪そうな月坂達もリルリアさんから温かい飲み物を貰いホッとした表情を浮かべていた。
「ナギアよ、そろそろ我の願いを言おうか」
「良いですよ」
「うむ、我と闘え」
デスタさんのお父さんは急にそんな事を言い出したので、何も知らない僕達は混乱していた。
デスタさんのお父さんの初めに見た時の印象は
威厳と言うか風格があり、とても強そうな印象だった。
滅失の大陸に来ている時点で只者では無いことはわかっていたが、今の僕達では強さの本質を見抜く事は出来ない。
「あっ、デスタ君とデスタ君のお父さんの正体まだ言ってなかったね。
元の姿を表しても良いよ。
今の白羅君達なら大丈夫だから」
「...わかったよ」
「良いのだな?」
ナギアさんの言葉の意味が分からず疑問に思っていると、デスタさんとデスタさんのお父さんから角や翼が生えてきたのだ。
「...魔族だったんですね」
「騙していてごめんなさい。ナギア君から勇者の人達は事を聞いたら、魔族に悪い印象を持っていると言ってたので、刺激しない為に角とかを隠してたんだよ」
「いえ、大丈夫です。
もう魔族にそこまで敵対心を燃やしてませんし、デスタさんみたいな優しい魔族の方もいるわかりました。
ありがとうございます」
「白羅君が変わってる...」
デスタさんの謝罪に僕は返事をすると、月坂達が驚いた表情で見てきた。
「変わった」と言われても僕自身何処がどう変わったかはわからない。でも、魔族の人を見ても感情的にならなくなった事はわかった。
「ちなみに、デスタ君は次期魔王でお父さんの方は現役魔王だよ~」
「...え?」
「...あはは、今は魔王になったらやらなければ駄目な事や必要な事を学んでいる段階です」
ナギアさんのスケールのでかいカミングアウトに僕達は呆然としてしまった。
デスタさんも身分をバラされると思ってなかったのか、苦笑いしていた。
「では、デスタ君のお父さん...」
「我の名は、デハルディールだ。デハルと呼ぶといい」
「わかりました。デハルさんとの闘いは闘技場を用意してありますので、そちらで行いましょう」
ナギアさんとデハルさんはそう言うと、そのまま外に向かって出ていったので、僕達は見学するために後をついていくのだった。
ナギアさんの家から少し歩いた所に大きな円形の闘技場が設置されていた。周りには観客席が設けられており、僕達はそこに座ることにした。
「ナギアさんは大丈夫ですかね?」
「大丈夫ですよ、確かに父上は魔族の中ではトップレベルの実力を持っていますが、ナギア君と比べてしまうと......まぁ、そうですね。言ってはいけませんが相手にならないでしょう」
現役魔王という僕達が召還されたばかりの時の討伐目標が相手という事でナギアさんを少し心配に思ったが、デスタさんの言葉に安心と驚きがあった。
「それでは、始めましょう」
「うむ、頼むぞ」
ナギアさんが上空に火の玉を放ち、爆発した音を合図に戦闘は始まった。
「まずはこれだ!」
デハルさんは上空に闇魔法か何かで作った槍を上空に沢山創り出しナギアさんに放った。
放たれた速度が速いため目で追うことが出来ないが、ナギアさんに向かって放たれた事だけはわかる。
「あー、幻術かな?」
ナギアさんはその場を動かず飛んでくる槍を全て受けた。
体に何十本も槍が突き刺さっているにも関わらず、ナギアさんは顔色一つ変えないで立っていた。
次の瞬間、ナギアさんに刺さっていた槍はいつの間にか全て消えていた。
「ほぅ、幻術すら効かぬか」
「学園に幻術が得意な友達がいたので慣れてます」
「ならこれはどうだ?」
突然、ナギアさんの足下から鎖のような物が現れナギアさんを縛ると、ナギアさんの頭上に巨大な黒い玉が生成された。
「これをどう防ぐかな?」
デハルさんは楽しそうに笑みを浮べながら、黒い玉をナギアさんに落とした。
轟音と共に爆発が起こるが、闘技場には結界が張られているのか、観客席にまで爆発の被害に遭うことはなかった。
爆発が収まりナギアさんの様子を確認しようとするが、煙で見えないだけなのか、その場にナギアさんの姿がなかった。
「ん?...何処におるのだ...」
「後ろですよ」
「ぬ!?」
先程までいなかったナギアさんは突然デハルさんの後ろに現れ、デハルさんを蹴り飛ばした。
デハルさんは咄嗟に防御の姿勢を取るが、蹴りの威力が高かったのか闘技場の端まで吹き飛ばされた。
「ふはははは!
面白いぞ!ナギア・ハールトークよ!
お前に我の全力をぶつけよう!
いくぞぉ!!!」
デハルさんは豪快に笑った後、物凄い圧を感じた。
デスタさんの方を見ると、乾いた笑い声を上げながら苦笑いしていた。
僕達は解説がないとわからない程の試合をするナギアさんと現役魔王 デハルさんの闘いを真剣に見ていたが、これからが本番のようだった...
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どうも!こんにちは
お気に入り数が5100越えました!
ありがとうございます!
タイトル思いつきませんでした...
すみません
白羅君は結構変わったことを書こうと思ってたら、チョロインみたいになってしまいましたね。
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