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第4章

ダンジョンで修行

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白羅 side

「ダンジョンの初期設定を少し弄って...これでオッケー!。
頑張って取ってきてね~」

「よし、皆!行こう!」

「「「「はい!」」」」

ナギアさんの創ったダンジョンの前で、僕達は準備を終えて早速ダンジョンに入った。
ダンジョンの中は暗く、入口の明かりが眩しく感じるほどたった。早速僕達はナギアさんから受け取った鞄の中から一つの小さな球体型の魔道具を取り出した。

キュイーン!ピン!

小さな球体は取り出すと音を鳴らしながら中に浮き上がると光り輝き出した。
光は直視しても眩しくなく丁度良い光加減で、光の場所から半径10mくらいを照らしてくれた。

「この魔道具って自動で付いてくるんだっけ?」

「原理はわかりませんが、そうらしいですね
このダンジョンは何が起こるかわからないので慎重に行きましょう」

「わかった」

僕達は回りに警戒しながら歩いていると、前の方から足音の様な音が聞こえてきた。

カタ...カタ...カタ...

「...戦闘準備!」

僕達は警戒しながら謎の足音が姿を現れるのを待つと、1体の頭蓋骨が現れた。
正確には1m程の頭蓋骨から手足の骨が生えている魔物で、頭蓋骨の目の中は蒼炎が揺らいでいた。

「一頭身の魔物か...何をしてくるか分からない。
だから、月坂と僕で奴の気を引くから他は魔法攻撃をお願い」

「りょーかい」

カタカタ?...ボォゥ!!!

僕と月坂は頭蓋骨の魔物を挟むように移動すると、頭蓋骨の魔物の手足が突然燃え上がった。

「『聖魔斬撃派』」

燃え上がる頭蓋骨に近づいて攻撃するのは危険だと判断し僕は斬撃を飛ばす魔法を放つと、頭蓋骨の魔物の腕に当たり切り落とすことが出来た。

「2人とも下がって!『ウィンド・ボム』」
「『アイスランス』」
「『 アンプリフィケイション 』」

峰内と佐倉の放った風の玉と氷の槍は一梨の魔法で徐々に大きくなり、頭蓋骨の魔物を襲い骨が砕け辺り一面に飛び散った。
頭蓋骨の魔物の本体と砕け散った骨は、そのまま動かなくなり真っ黒になった後四散した。

「やりましたね!」
「う、うん。やったみたいだけど、今の魔物ってナギアさんなのかな?」
「多分、ナギアさんの影ですね。出来たてのダンジョンという事ですし、魔物とかが住み着いたり沸いたりしてないのでしょう...」
「本物魔物かと思ったよ~」
「ナギアさんの影って本当にクオリティが高いから影だと分からないね。じゃあ、そろそろ先を急ごうか」
「「「「はい」」」」

僕達は頭蓋骨の魔物を倒した後、出てくる魔物を一体一体警戒しながら倒していき、ナギアさんに言われた光る玉を探して奥に進んでいくのだった。





ナギア side

「いいね~
ちゃんと警戒して連携を取りながら魔物を倒していってるね。
ここに来る前の白羅君だったら苦戦するように影の強さを調整してるけど、この調子なら死ぬ事なく光る玉の場所までたどり着けるかもね~」

「ナギア君?...悪い顔をしてるよ?」

「おっと、ちょっとこの後の展開を予想してたら、どんな風に対処してくれるか楽しみになってきちゃったよ」

白羅達がダンジョンに入った後、ナギアはダンジョンの隣に休憩所にもなる家を作ってリルリアと中に入り複数のモニターを見ていた。
モニターには白羅達を背後から光を放ちながら追跡する魔道具から見た映像と斜め上からの映像。そして、魔物の視点の映像が映し出されていた。

「ナギア君って修行を行う時、本当に容赦ないね」

「容赦なく鍛え上げた方が後々後悔しなくて済むから良いんだよ。
長く生きてほしい。理不尽な暴力に打ち勝ってほしい。自分の仲間を救えるだけの力を持ってほしい...
勇者達の元いた世界では力が無くてもお金があれば生きていけるけど、この世界は違う。
この世界では、十分な力が必要となる。お金も必要だけど暴力で盗られることもあるし、魔物に殺されて無駄になることもあるだろう。
だから、僕は容赦しないで鍛えるんだ」

モニターに映る勇者達を真剣な眼差しで見つめながらナギアは答えた。

「なるほど...でも、程々にしようね?
ドーイさん達はまだ何度か経験してるから良いけど、勇者達は慣れて無いのだから」

「うん、分かったよ。
とりあえず、白羅君達には強くなってもらおうか」

「ねぇ、少し気になったんだけど、
さっき光る玉の場所までは死ぬ事は無いって言ってたけど、その後に何か仕掛けてるの?」

「うん、仕掛けてるよ。
ダンジョンの設定を弄って、『勇者達が光の玉のある部屋に入った後に死んだ場合、光の玉のあった場所の部屋で復活する』というのを追加したんだ~
気づいていると思うけど、この部屋とダンジョン内の時間をゆっくりにしてるんだ。それと、白羅君達に持たせた鞄の中には食料を1ヶ月以上は贅沢して食べれる量を入れてる。
だから、どう頑張るか楽しみなんだ~」

「ナギア君、忘れてると思うから言うね。
...勇者達のトイレとかどうするの?」

「......あっ」


ナギアはダンジョンで厳しい修行が待ち受けている白羅達のために、光の玉の部屋に転移し簡単なトイレを作った。
本当のダンジョンならそういうのは岩陰などで行うのが基本だが、今回は修行が目的なので付ける事にした。
そしてもう一つ、白羅達に少しでも修行にやる気を出して欲しいという理由で風呂も作って上げるのだった...





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どうも!こんにちは

お気に入り数が5300越えました!
ありがとうございます!


ここでナギアを優しい行動に出てますが、
会話からもう白羅達の身が危なくなってますね。

白羅達を見ているカメラのようなものは、トイレや風呂には付いて無いです!
目を塞ぐような映像が流れそうになった場合、自動的にモニターがブラックアウトしてくれます(^^)
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