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どんな目線の高さでも
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地べたに寝そべり頬杖ついてる人がいた
「タンポポの目線なんだよ」
その人は言った
そこへ、車イスの人もやってきた
「私もそうしてみたいけど、首が生まれつき曲がらないの」
「じゃあ仰向けに寝っ転がろう」
そうしてふたりは大地の視線になった
仰向けになればどんな目線の高さでも
みな平等になると思っていたら
少し前に病気で失明した人も
友に手を引かれ寝転ぶ仲間に加わってきた
(空ってどんなだったかなあ…)
見えない空を見ようとしたら
たくさんのタンポポの綿毛たちが風に乗って運ばれてきた
それらがからだを撫でたとき
くすぐったくて思わず笑った
(これならみんな感じられるかなあ…)
そう思ったとき
光を失ったその目から一筋の涙が流れた
もしその綿毛の感触もわからない人がやって来たら
今度は何を感じてみよう
「タンポポの目線なんだよ」
その人は言った
そこへ、車イスの人もやってきた
「私もそうしてみたいけど、首が生まれつき曲がらないの」
「じゃあ仰向けに寝っ転がろう」
そうしてふたりは大地の視線になった
仰向けになればどんな目線の高さでも
みな平等になると思っていたら
少し前に病気で失明した人も
友に手を引かれ寝転ぶ仲間に加わってきた
(空ってどんなだったかなあ…)
見えない空を見ようとしたら
たくさんのタンポポの綿毛たちが風に乗って運ばれてきた
それらがからだを撫でたとき
くすぐったくて思わず笑った
(これならみんな感じられるかなあ…)
そう思ったとき
光を失ったその目から一筋の涙が流れた
もしその綿毛の感触もわからない人がやって来たら
今度は何を感じてみよう
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