王妃も王子妃もお断りします!

アムール

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魔法の練習

家庭教師がやってきた!

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お兄ちゃんに魔法を見せてもらってから1週間。

ひたすら魔力循環の練習をした結果、
魔力循環を詠唱なしでも最短で2分08秒でできるようになった。
しかし、そこからいくら練習してもこれ以上時間を短縮できない。

(どうしたらいいんだろう?
う~~ん。う~~~~~~~~~…………)

コンコン

「お嬢様、旦那さまがお呼びです。」

扉の外からアリスの声が聞こえてきた。
それにしても、お父様から呼び出し?
珍しい、用事があるときはいつも直接私の部屋に来ることが多いのに。

「分かった、すぐ行くって伝えて。」

「かしこまりました。」

呼び出しってことは誰かお客様が来ているのかもしれない。
呼び出されるときは父と娘の関係ではなく、
大公家当主と大公家令嬢の関係だ。
身だしなみを整えていかなくては。
軽く身だしなみを整えて、お父様の執務室に向かう。

「失礼します、お父様。
お呼びとお聞きしましたが。」

「あぁ、マリン。入ってきていいよ。」

あれ?口調が家族間でのものだ。
てことは、お客様はいないか親しい人ということか。
執務室に入るとお父様と、知らない男性がいた。
茶色の髪はとてもサッパリしていて、目は紺に近い青色だ。
見た感じ20代くらいだが、私の周りは年齢より見た目がだいぶ若い人が多いから、
見た目というのは信じられない。

私がその男性をチラチラ見ているのに気がついたのかお父様が、

「あぁ、彼が気になるのかな?」

「あ、申し訳ございません、お父様。」

失礼だったかと思い、とりあえず謝罪する。

「いや、気になるのは当たり前だしね。
それに彼とは今後も付き合っていく関係だからそんなかしこまった口調でなくいつもの口調でいいよ。
じゃあ、アイン自己紹介してもらえるかい?」

へぇ、アインさんっていうんだ。
でも、今後も付き合っていく関係って何だろう?
婚約……はないと思う。

「あぁ、勿論だ。はじめましてマリン嬢。
俺は、アイン・ルーズベルト。
今回、君の魔法の家庭教師を頼まれた者だ。
てことで、これからよろしく。」

ルーズベルト?
聞いたことのない家名だ。
この国の貴族は、たいてい名乗るとき1stネーム2ndネームそして家名の順で名乗るか、
1stネーム家名の順で名乗る。
正式な名前を名乗ることのほうが少なく、
2ndネームを名乗る人も少ないけど。
貴族の家名は全て覚えたと思っていたけど、
2ndネームなのかもしれない。
だとしたら、平民ということになるけど…。
まぁ、別に何でもいいか。
私にとっては魔法を教えてくれるということが
1番重要なポイントだ。

「…よろしくお願いします?」

「アハハ、アイン簡潔すぎるよ。
彼は魔法のとある分野・・の第一人者で、魔法のスペシャリストでね。
僕の友人でもあるんだ。
今回、マリンの家庭教師をお願いしたら
引き受けてもらえたんだ。
これから、平日は毎日午後2時から授業をしてもらうことになった。
彼も忙しい身だからね。
マリン、魔法の練習頑張るんだよ。」

「勿論、頑張るねお父様。
えっと、アイン先生。これからよろしくお願いします。私のことはぜひマリンと読んでください。」

「あぁ、じゃあマリン。
早速明日から授業を始めるからそのつもりでよろしく。」

そう言って去っていくアイン先生。
って、早っ!?
一応お父様大公なのに特に何も言わず
去っていったぞ。
お父様の古い友人って言ってたけど何者?

「まぁ、あんな感じで彼はサッパリしてるけど
魔法の技術も教える技術も超一流だから心配することはないと思うよ。
彼の授業を受ければマリンだってすぐに魔法が上達するだろう。」

「本当!?お父様がそこまで言うなんて相当すごい先生なんだね。
ありがとうお父様。楽しみで仕方がないよ。」

話が終わり、お父様の執務室から出る。
もう少し魔法の家庭教師が来るのは後だと
思っていたから 、明日からというのはとても助かる。
アイン先生なら詠唱をせずとも魔力循環を速くする方法を知っているかもしれない。

(早く明日が来ないかな~。)

その日の夜は興奮してなかなか眠れなかった。


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