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城下町散策
屋台
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城下町に入り中に進んでいくと、人通りも
多くなってきた。
油断すると迷子になってしまいそうだ。
手を放さないようにしないと。
「少し早いかもしれないけど、
昼食を食べにカフェに向かいましょうか。
途中に屋台もいくつかあるから、
ルチア、気になる屋台があったら言ってね。
でも、食べすぎちゃ駄目よ。
昼食もちゃんと食べるからね。」
「は~~い。」
カフェにもどんなメニューがあるのか
気になるから、お姉様の言うとおり食べすぎないようにしないと。
でも、今日はコルセットを締めてないから
いつもよりは食べれる気がする。
そのままお姉様について歩いていくと、
ふと右側の視界に何かが映った気がした。
もしかして、あれが…あれが!
「ん、あら早速一つあったわね。
ルチア、あれが」
「屋台だよね!」
「そうよ。
余程気になっていたのね。
何の屋台か見に行ってみましょうか。」
「うん!」
人を避けながら屋台に近づいていくと、
何だか香ばしい香りがしてきた。
まだ何の屋台かは分からないけど、
甘いもの系ではなさそうだな。
ようやく屋台の前につくと、
70歳ぐらいのおじいさんが何かを焼いていた。
何を焼いているのだろう。
興味津々で焼いてある食べ物を見つめていると、
おじいさんがこちらに気付いたようで
「おや、可愛いお嬢ちゃんにお兄ちゃんだね。これが気になるのかい?」
と聞いてきた。
「はい、とっても!」
「これは、一角兎の串焼きだよ…」
ぐぅ~~~~。
「ハハッ、お腹も空いてるみたいだし、1本どうだい?」
(はっ恥ずかしい!!
本当なら今すぐこの場を離れたいけど…)
いい匂いに当てられて、お腹が主張を始めてしまった。
でも、焼き鳥みたいなものだと思うし。
せっかくだから、初めて見つけた屋台記念に
食べてみようかな。
「どうするルチア、ディアン食べてみる?」
「たっ、食べてみる。」
「僕も食べてみます姉上。」
え、ディアンも食べるの!?
少し意外だな。
ディアンは、屋台の物とかは食べないタイプだと思ってたけど。
「分かったわ。
すみません、では3本いただけますか。」
「はいよ。
お嬢ちゃんたち、兄弟だったのかい?
あまり、似てないねぇ。」
ギクッ!
ママの作戦通り兄弟だとは思ってくれてるみたいだけど、やっぱり私達全然似てないよね。
容姿だけなら、間違いなく兄弟に見えないだろう。
私のそんな内心の動揺を多分まったく気付いていないおじいさんは、ハハハと笑いながら
焼いてある串焼きの中から3本を取り、
タレ?につける。
しっかりとタレをつけた串焼きを
お姉様が受け取り、お金を払う。
「タレが服に垂れないように気をつけるのよ。」
そう言いながら、お姉様が串焼きを私とディアンに1本ずつ渡してくれる。
言われた通りに、タレが服に垂れないように気をつけながら、タレが口周りにつかないように気をつけながらも思いっきりパクッとかぶりつく。
もぐもぐ
(んん~、美味しい!
何というか…これは…完全に焼き鳥だ!!)
口の中に広がった甘辛のタレの味と
柔らかい肉の食感は、貴族令嬢に転生してから
食べてきたものとは全然違うもので
新鮮に感じる気もするけど、
前世でよく食べてきた懐かし味でもある。
やっぱり、私はこういう料理が好きだな。
いつも食べている料理も好きだけど、
この軽く食べれる感じが何だか私にはあってる
のだと思う。
そのままどんどん食べ勧めていくと
あっという間に食べ終わってしまった。
でも、美味しかったし買って正解だったなー
と思いながらお姉様とディアンの方を見ると
2人とも驚いた顔をして私を見ていた。
「お姉様もディアンもどうしたの?
あ、もしかして私の口の周りにタレが
ついちゃってる!?」
それで凄い顔になっちゃってるとか!?
「いいえ、別にそうじゃないのだけど。
ええと、ルチアはこれ食べるの初めてよね?」
「うん、そうだよ?」
何でそんなこと聞くのだろう。
「そ、そうよね。
何かとても初めて食べたように見えなくてね。」
「そうですね。
それに、僕は周りの人を見てこの料理の食べ方を知りましたが、ルチアは何だか最初から知っているみたいでしたし。」
……本日2度目のギクッ!
たっ、確かに普通の貴族は食べ方知らないに決まってるよね!
そもそも、屋台の食べ物食べないよね!
美味しそうすぎて、何も気にせず食べちゃったよ。
大丈夫、今ならまだ誤魔化せる。
「気のせいだよ!
私も、美味しいなって思ってたら
いつの間にか食べ終わっちゃってたから…。」
よし、嘘は言っていない。
「そうよね、ごめんね。変なこと聞いちゃって。
私達も今食べるから、ちょっと待っててね。」
よかった、一応納得してくれたみたい。
前世の記憶があるなんて結論に
辿り着かれることは無いと思うけど、
ちゃんと気をつけないと。
まぁ、別に気付かれても何か問題があるわけでは
ないのだけど。
ちょっとテンション上がりすぎちゃったな。
少し落ち着こう。
少し待っていると、お姉様とディアンが食べ終わった。
あの何でも完璧にこなしてしまいそうなディアンが食べにくそうにしていたのが、
少しだけ面白かったな。
私達は屋台のおじいさんにお礼を言い、
またカフェを目指して歩き始めた。
多くなってきた。
油断すると迷子になってしまいそうだ。
手を放さないようにしないと。
「少し早いかもしれないけど、
昼食を食べにカフェに向かいましょうか。
途中に屋台もいくつかあるから、
ルチア、気になる屋台があったら言ってね。
でも、食べすぎちゃ駄目よ。
昼食もちゃんと食べるからね。」
「は~~い。」
カフェにもどんなメニューがあるのか
気になるから、お姉様の言うとおり食べすぎないようにしないと。
でも、今日はコルセットを締めてないから
いつもよりは食べれる気がする。
そのままお姉様について歩いていくと、
ふと右側の視界に何かが映った気がした。
もしかして、あれが…あれが!
「ん、あら早速一つあったわね。
ルチア、あれが」
「屋台だよね!」
「そうよ。
余程気になっていたのね。
何の屋台か見に行ってみましょうか。」
「うん!」
人を避けながら屋台に近づいていくと、
何だか香ばしい香りがしてきた。
まだ何の屋台かは分からないけど、
甘いもの系ではなさそうだな。
ようやく屋台の前につくと、
70歳ぐらいのおじいさんが何かを焼いていた。
何を焼いているのだろう。
興味津々で焼いてある食べ物を見つめていると、
おじいさんがこちらに気付いたようで
「おや、可愛いお嬢ちゃんにお兄ちゃんだね。これが気になるのかい?」
と聞いてきた。
「はい、とっても!」
「これは、一角兎の串焼きだよ…」
ぐぅ~~~~。
「ハハッ、お腹も空いてるみたいだし、1本どうだい?」
(はっ恥ずかしい!!
本当なら今すぐこの場を離れたいけど…)
いい匂いに当てられて、お腹が主張を始めてしまった。
でも、焼き鳥みたいなものだと思うし。
せっかくだから、初めて見つけた屋台記念に
食べてみようかな。
「どうするルチア、ディアン食べてみる?」
「たっ、食べてみる。」
「僕も食べてみます姉上。」
え、ディアンも食べるの!?
少し意外だな。
ディアンは、屋台の物とかは食べないタイプだと思ってたけど。
「分かったわ。
すみません、では3本いただけますか。」
「はいよ。
お嬢ちゃんたち、兄弟だったのかい?
あまり、似てないねぇ。」
ギクッ!
ママの作戦通り兄弟だとは思ってくれてるみたいだけど、やっぱり私達全然似てないよね。
容姿だけなら、間違いなく兄弟に見えないだろう。
私のそんな内心の動揺を多分まったく気付いていないおじいさんは、ハハハと笑いながら
焼いてある串焼きの中から3本を取り、
タレ?につける。
しっかりとタレをつけた串焼きを
お姉様が受け取り、お金を払う。
「タレが服に垂れないように気をつけるのよ。」
そう言いながら、お姉様が串焼きを私とディアンに1本ずつ渡してくれる。
言われた通りに、タレが服に垂れないように気をつけながら、タレが口周りにつかないように気をつけながらも思いっきりパクッとかぶりつく。
もぐもぐ
(んん~、美味しい!
何というか…これは…完全に焼き鳥だ!!)
口の中に広がった甘辛のタレの味と
柔らかい肉の食感は、貴族令嬢に転生してから
食べてきたものとは全然違うもので
新鮮に感じる気もするけど、
前世でよく食べてきた懐かし味でもある。
やっぱり、私はこういう料理が好きだな。
いつも食べている料理も好きだけど、
この軽く食べれる感じが何だか私にはあってる
のだと思う。
そのままどんどん食べ勧めていくと
あっという間に食べ終わってしまった。
でも、美味しかったし買って正解だったなー
と思いながらお姉様とディアンの方を見ると
2人とも驚いた顔をして私を見ていた。
「お姉様もディアンもどうしたの?
あ、もしかして私の口の周りにタレが
ついちゃってる!?」
それで凄い顔になっちゃってるとか!?
「いいえ、別にそうじゃないのだけど。
ええと、ルチアはこれ食べるの初めてよね?」
「うん、そうだよ?」
何でそんなこと聞くのだろう。
「そ、そうよね。
何かとても初めて食べたように見えなくてね。」
「そうですね。
それに、僕は周りの人を見てこの料理の食べ方を知りましたが、ルチアは何だか最初から知っているみたいでしたし。」
……本日2度目のギクッ!
たっ、確かに普通の貴族は食べ方知らないに決まってるよね!
そもそも、屋台の食べ物食べないよね!
美味しそうすぎて、何も気にせず食べちゃったよ。
大丈夫、今ならまだ誤魔化せる。
「気のせいだよ!
私も、美味しいなって思ってたら
いつの間にか食べ終わっちゃってたから…。」
よし、嘘は言っていない。
「そうよね、ごめんね。変なこと聞いちゃって。
私達も今食べるから、ちょっと待っててね。」
よかった、一応納得してくれたみたい。
前世の記憶があるなんて結論に
辿り着かれることは無いと思うけど、
ちゃんと気をつけないと。
まぁ、別に気付かれても何か問題があるわけでは
ないのだけど。
ちょっとテンション上がりすぎちゃったな。
少し落ち着こう。
少し待っていると、お姉様とディアンが食べ終わった。
あの何でも完璧にこなしてしまいそうなディアンが食べにくそうにしていたのが、
少しだけ面白かったな。
私達は屋台のおじいさんにお礼を言い、
またカフェを目指して歩き始めた。
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