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4話
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レティシアは、手紙を読み終えた。
これは、皇宮への招待状…。
「実は、私もその日に皇宮へ招待されているんだ。」
公爵が先に、口を開いた。
「お父様も、お茶会に招待されたんですか?」
「いや、私は陛下と仕事の話がある。」
「なら、お茶会はアニス様と二人っていうことですか?」
「ああ。そういうことだ。恐らく、殿下は私が皇宮に用事がある事を知り、レティシアと一緒に来ることを促しているのではないかとおもってね。」
え、でも、どうして。
アニス様と初めて会ったのは、確か皇家が開催したパーティーだった。
3年ほど、時間がズレている。
一体なぜ。
いや、過去と比較するのは良くないことだろう。過去と全く一緒の出来事が起こるわけではないから。
だとしても、この招待は断りたい。
アニス様と顔を合わせることなんてしたくない。
私を殺した本人だから。
「レティシア?」
「は、はい!」
あ、考え過ぎた。お父様、私の事を心配している。
「レティシアが行きたくないのなら、断っても大丈夫だよ。」
「え…。でも、これは皇族からの招待状ですよ…。」
「そうだね。皇族からの物だ。けど、必ずしも行かないといけないという事では無いんだよ。」
お父様は、私の事を気遣ってくれ"行かなくてもよい"と言ってくれているが、基本的に自分より上の身分の招待を断るのは不敬にあたる。
この場合、素直に応じるのが貴族のマナーである。
レティシアは、行きたくないという気持ちもあるが、それよりもお父様の顔に泥を塗りたくないという気持ちの方が多くあった。
「い、行きます!」
本当は、アニス様と関わる事はしたくないけど、こちらから好意のある態度を示さず、あくまでも皇族と貴族の関係を維持しよう。
「レティシア、本当にいいのか?」
「はい。大丈夫です。」
あー上手くお父様の顔見れないな。
私、今どんな表情をしているのかな。
「レティシアは皇宮に行くのは、初めてだから私と一緒に行こうか。」
「ありがとうございます。」
レティシアは公爵に感謝した。
そして、お茶会当日。
「わあ!レティシア様、すごくお綺麗です!」
「そ、そうかな。ありがとう。」
フィールがいつにも増して、張り切ってくれた。
私の事なんて誰も見てないから、こんなにおめかしして貰わなくても良かったんだけどな。
「アニス様と、いい関係になれるといいですね。」
「あは、は。」
少し、お茶を飲んだら直ぐに帰ろうと思っているから、ちょっと気まずい。
「私は、お目にかかったことはないのですが、殿下はすごくお綺麗な方だそうですよ。」
「そうなんだ、教えてくれてありがとう。」
うん、確かに誰もが見惚れるほど美しい人だったな。
「じゃあ行ってくるね。」
「行ってらっしゃいませ。お嬢様。」
レティシアは、公爵のいる馬車に向かった。
これは、皇宮への招待状…。
「実は、私もその日に皇宮へ招待されているんだ。」
公爵が先に、口を開いた。
「お父様も、お茶会に招待されたんですか?」
「いや、私は陛下と仕事の話がある。」
「なら、お茶会はアニス様と二人っていうことですか?」
「ああ。そういうことだ。恐らく、殿下は私が皇宮に用事がある事を知り、レティシアと一緒に来ることを促しているのではないかとおもってね。」
え、でも、どうして。
アニス様と初めて会ったのは、確か皇家が開催したパーティーだった。
3年ほど、時間がズレている。
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いや、過去と比較するのは良くないことだろう。過去と全く一緒の出来事が起こるわけではないから。
だとしても、この招待は断りたい。
アニス様と顔を合わせることなんてしたくない。
私を殺した本人だから。
「レティシア?」
「は、はい!」
あ、考え過ぎた。お父様、私の事を心配している。
「レティシアが行きたくないのなら、断っても大丈夫だよ。」
「え…。でも、これは皇族からの招待状ですよ…。」
「そうだね。皇族からの物だ。けど、必ずしも行かないといけないという事では無いんだよ。」
お父様は、私の事を気遣ってくれ"行かなくてもよい"と言ってくれているが、基本的に自分より上の身分の招待を断るのは不敬にあたる。
この場合、素直に応じるのが貴族のマナーである。
レティシアは、行きたくないという気持ちもあるが、それよりもお父様の顔に泥を塗りたくないという気持ちの方が多くあった。
「い、行きます!」
本当は、アニス様と関わる事はしたくないけど、こちらから好意のある態度を示さず、あくまでも皇族と貴族の関係を維持しよう。
「レティシア、本当にいいのか?」
「はい。大丈夫です。」
あー上手くお父様の顔見れないな。
私、今どんな表情をしているのかな。
「レティシアは皇宮に行くのは、初めてだから私と一緒に行こうか。」
「ありがとうございます。」
レティシアは公爵に感謝した。
そして、お茶会当日。
「わあ!レティシア様、すごくお綺麗です!」
「そ、そうかな。ありがとう。」
フィールがいつにも増して、張り切ってくれた。
私の事なんて誰も見てないから、こんなにおめかしして貰わなくても良かったんだけどな。
「アニス様と、いい関係になれるといいですね。」
「あは、は。」
少し、お茶を飲んだら直ぐに帰ろうと思っているから、ちょっと気まずい。
「私は、お目にかかったことはないのですが、殿下はすごくお綺麗な方だそうですよ。」
「そうなんだ、教えてくれてありがとう。」
うん、確かに誰もが見惚れるほど美しい人だったな。
「じゃあ行ってくるね。」
「行ってらっしゃいませ。お嬢様。」
レティシアは、公爵のいる馬車に向かった。
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