歴代最強の魔術師は、別世界の落ちこぼれ貴族に転生する。~2度目の人生は自分の好きな様に生きると誓う~

谷 優

文字の大きさ
2 / 9

2話

しおりを挟む
   メイドが勢いよく部屋の扉を開け、出ていった。

しばらくすると、先程のメイドが医者を連れて戻ってきた。

   「お医者様、こちらです!ゼニス様がお目覚めになられました。先程指が、動いていたので、握り返したところ目をお開きになられたのです。」

医者は目覚めた事をメイドに聞き、慌てた様子でゼニスの部屋に向かった。

お医者様はゼニスの体に異変はないか体温など、言語に以上がないか、丁寧に診察をし、ゼニスに言った。

   「特に身体に以上は見られないですね、頭の方の傷も完治しましたし、大丈夫でしょう。どこか身体に異変を感じるところはございますか。」

    「別になんとも、痛みはないです。」

身体は一応なんともないが、この身体について何も知らない。

   「ゼニス様がお目覚めになられてほんとうに良かったです。生死を彷徨って居られたのですよ。」

しばらくは目を開けられなかったということか。

   「どのくらい眠っていたのですか?」

   「私どもに敬語は不要です。二ヶ月程眠っておられました。」

   「そうか。」

    「本当に目覚めて良かったです。」

部屋の内装を見る限り、この体の持ち主は貴族の令息なのだろうか。

そうだ、この身体について聞きたいことがある。
どう聞き出そうか。

   「ゼニス様?なにか身体に異変を感じるところはございませんか。」

しばらく俺が沈黙していたからだろうか、メイドが心配して声をかけてきた。

探りを入れるより、記憶喪失ということにして直接聞いたほうが手っ取り早い。

   「あの、あなた達はどなたですか。」

二人は驚いた表情をし、こちらを見て少しの沈黙の後メイドが口を開いた。

   「もしかして、ゼ...ニス様...記憶が...ないのですか?」

そしてメイドに続き、医者も問いかけてきた。

   「私は医者をやっております。ヘンリー・メイソンといいます。そしてこちらのメイドはゼニス様の専属侍女マリーといいます。これまでの出来事をなにか一つでもいいので、覚えていることはございますか。」

   「いえ、一つもないです。」
とゼニスは答えた。

俺がそう言うと、二人は顔をを見合わせ自分の身に何が起こったのか、この身体は誰なのかを詳しく教えてくれた。

   「ここは、リディア帝国。建国から659年の歴史のある国です。

貴方様のお名前は、ゼニス・メルデニーク様です。

メルデニーク家は、侯爵位を賜っており帝都にある由緒正ししい家系です。

  当主である、ヴァニス・メルデニーク様は剣術や統率力の才がありとても優秀でリディア帝国の東側を守護する役割を担っており皇帝陛下からも厚い信頼を得ている素晴らしい貴族の鏡のようなお方です。

  次に長男カシス様、次男のジェレミー様です。このお二方は侯爵様の血を深く受け継いだ方々だと言われており、同様に剣術の才がございます。

  そして、三男のゼニス・メルデニーク様でございます。ゼニス様はとても熱心なお方で2人に追いつけるよう日々努力を行っております。

  続いて、奥様であるヴィヴィアン・メルデニーク様です。奥様はとても美しく、皆様に平等の愛を与え、使用人である私達にも丁寧に扱ってくれるお優しいお方です。

  最後に、シエラ・メルデニーク様です。
シエラ様は、末娘でゼニス様の妹君にあたるとても愛らしいお方で、記憶力が人並み以上持っている才能の持ち主です。

これが 私が知っているメルデニーク家の方々です。他に何か気になることなどございますか。」

マリーが思うには、メルデニークは優秀な家系なのだろう。

しかし、ゼニスを除いて。

マリーは努力をしているといっていたが、おそらくカシスやジェレミーとは違い、ずば抜けた才能、剣術の才がないのだろう。

だが、なぜゼニスは怪我をして意識を失っていたのだ。





しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

無能と追放された俺の【システム解析】スキル、実は神々すら知らない世界のバグを修正できる唯一のチートでした

夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業SEの相馬海斗は、勇者として異世界に召喚された。だが、授かったのは地味な【システム解析】スキル。役立たずと罵られ、無一文でパーティーから追放されてしまう。 死の淵で覚醒したその能力は、世界の法則(システム)の欠陥(バグ)を読み解き、修正(デバッグ)できる唯一無二の神技だった! 呪われたエルフを救い、不遇な獣人剣士の才能を開花させ、心強い仲間と成り上がるカイト。そんな彼の元に、今さら「戻ってこい」と元パーティーが現れるが――。 「もう手遅れだ」 これは、理不尽に追放された男が、神の領域の力で全てを覆す、痛快無双の逆転譚!

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

【本編完結】転生令嬢は自覚なしに無双する

ベル
ファンタジー
ふと目を開けると、私は7歳くらいの女の子の姿になっていた。 きらびやかな装飾が施された部屋に、ふかふかのベット。忠実な使用人に溺愛する両親と兄。 私は戸惑いながら鏡に映る顔に驚愕することになる。 この顔って、マルスティア伯爵令嬢の幼少期じゃない? 私さっきまで確か映画館にいたはずなんだけど、どうして見ていた映画の中の脇役になってしまっているの?! 映画化された漫画の物語の中に転生してしまった女の子が、実はとてつもない魔力を隠し持った裏ボスキャラであることを自覚しないまま、どんどん怪物を倒して無双していくお話。 設定はゆるいです

転生したら王族だった

みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。 レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……

小さな貴族は色々最強!?

谷 優
ファンタジー
神様の手違いによって、別の世界の人間として生まれた清水 尊。 本来存在しない世界の異物を排除しようと見えざる者の手が働き、不運にも9歳という若さで息を引き取った。 神様はお詫びとして、記憶を持ったままの転生、そして加護を授けることを約束した。 その結果、異世界の貴族、侯爵家ウィリアム・ヴェスターとして生まれ変ることに。 転生先は優しい両親と、ちょっぴり愛の強い兄のいるとっても幸せな家庭であった。 魔法属性検査の日、ウィリアムは自分の属性に驚愕して__。 ウィリアムは、もふもふな友達と共に神様から貰った加護で皆を癒していく。

この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました

okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

処理中です...