童貞魔法使い 異世界へ

ミノル

文字の大きさ
14 / 28
異世界 編

て、ティーバッグだと?!

しおりを挟む
「うわー! ブックマーク!」


 俺と娘は、異世界への転移を成功させる事ができた。
 転移する。 ここまでは、良かったのだが、転移する場所が悪かった。
 どこに転移したかと言うと、異世界の上空約1000メートル程の位置にいる。
 居る、と言うか落ちている。

 傘の効果なのか、下降する速度はゆっくりでこのまま安心して地上に降りられそうだ。
 娘が傘を持っていた為、転移後、俺が少し先に落ち娘の足を掴んでいる状態だ。
 娘を心配し、上を見上げた俺は、驚愕する。

「て、ティーバッグだと?! ここは、天国か!」
「いやー。 み、見ないでー。」

 マンガや空想上のものだと思っていたが、まさかこんな所にあるとは……。 Jk恐るべし。
 そんな事を考えいると、娘の蹴りが俺の顔面に当たり、思わず手を離してしまった。
 俺は、大の字になりどんどん小さくなる娘のティーバッグを見ながら地面へと落ちた。

「情熱の赤か……。」

 目を開けると娘が心配そうに見ている。
 回りが真っ赤に染まっていて驚いたが、ただ、頭から血を流していて視界が赤くなっていただけだ。

「良かった、生きてる。」

 娘が安堵する。
 レベルアップして超人的に強化された肉体でも流石に上空1000メートルから落ちれば、怪我をするらしい。
 肉体の強度も何となくわかった事だし、結果オーライとしよう。
 何より、良いものが見れたからそれだけで落ちた甲斐があるというものだ。

「……。」

 俺が思い出し頬を緩ませていると、娘がジト目で見てくる。

「ここが異世界か。」

 どうやら、ここは、大宮のある街の近くの草原らしい。
 俺は、話をそらそうとする。
 娘は、ジト目を止めない。

 ほんわかした空気の中、物々しい足音が近付いて来る。
 周りを見渡すと、360度から大勢の騎士が俺達を取り囲もうと迫って来ている。 逃げ場がない。あたふたしている内に囲まれ剣を向けられている。

 軍勢の中から一人偉そうな小太りの男が現れた。

「お嬢さん、良い物を見せてもらったでござる。 礼を言うでござる。」

 小太りがそう言うと、娘は危険を察知したのか、俺の後ろへ無言で隠れた。

「我は、ガーター! 帝国2代目の長男でござる。 上空で光り輝く怪しい物体が気になったから、パパからもらった軍隊おもちゃを引き連れ確認に来たのでござる。」

 ん? どっかで似たような事を言ってたやつがいたような。

「せっかくここまで来たから、捕まえるでござる。 二人を檻に入れるでござる。」

 横暴だ。
 そんなバカな理由で捕まえるか普通。 だが、ここで暴れても状況を悪化させるだけだ。
 この「ござる」は、バカそうだが、権力が有りそうだから今は、大人しく捕まって様子を見た方が良さそうだ。

 手首を拘束され、荷車に入れらた。
 どうやら、何処かへ運ばれるらしい。

 移動中、娘に話を聞く。

「異世界まで来たんだ。 そろそろ知ってる事を教えてくれ。 この後、どう動くかも考えないと行けないしな。」
「……。」

 娘は、少し考えた後、意を決して口を開く。

「母は、帝国により生贄にされようとしてます。 帝国と魔王軍が戦争状態で、帝国側が劣勢であり打開策として、母を献上する事により、平和条約を結ぼうとしています。」

 それで、逃げる為に娘と異世界へ行ったは良いが帝国の追手から逃げ切れない事を悟り、俺を見つけて託したと言う感じか。

 それなら、この状況は不味いんじゃないか?
 せっかく神奈が逃がしたのに、もう捕まってしまったじゃないか。
 焦る気持ちを抑え、「ござる」の人にどこに連れて行くか聞いてみた。

「もらった軍隊おもちゃで初めて捕まえた獲物をパパに自慢しに行くでござる。」

 帝国が劣勢に立たされてる理由がわかった気がした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜

まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、 専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活   現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。   しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。   彼は大陸一の富を誇る名門貴族―― ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。   カイルに与えられたのは ・世界一とも言える圧倒的な財力 ・財力に比例して増大する規格外の魔力   そして何より彼を驚かせたのは――   彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。   献身的なエルフのメイド長リリア。 護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。   さらに個性豊かな巨乳メイドたち。   カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。   すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――   「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」   領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、 時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、   最強の御曹司カイルは 世界一幸せなハーレムを築いていく。 最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。

最弱スライムに転生した俺、捕食スキルで無限進化していたら魔王軍すら支配してました

チー牛Y
ファンタジー
残業中に倒れた俺が次に目を覚ました時、なぜか異世界で最弱モンスターのスライムになっていた。 完全に詰んだ、戦う力もない。そう思っていた時、俺には一つだけ、とんでもないスキルがあった。 【捕食】 それは、倒した相手を取り込み、能力・スキル・力のすべてを奪うチート能力だった。 ゴブリンを食べれば腕力を獲得。 魔物を食べれば新スキルを習得。 レベルは爆速で上がり、進化は止まらない。 森の魔物を支配し、ダンジョンを制圧し、気づけば俺は魔物たちの王になっていた。 やがてその力は魔王軍すら飲み込み、世界の勢力図を塗り替えていく。 これは―― 最弱スライムから始まる、無限進化の成り上がり無双譚。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

【完結】無能と婚約破棄された令嬢、辺境で最強魔導士として覚醒しました

東野あさひ
ファンタジー
無能の烙印、婚約破棄、そして辺境追放――。でもそれ、全部“勘違い”でした。 王国随一の名門貴族令嬢ノクティア・エルヴァーンは、魔力がないと断定され、婚約を破棄されて辺境へと追放された。 だが、誰も知らなかった――彼女が「古代魔術」の適性を持つ唯一の魔導士であることを。 行き着いた先は魔物の脅威に晒されるグランツ砦。 冷徹な司令官カイラスとの出会いをきっかけに、彼女の眠っていた力が次第に目を覚まし始める。 無能令嬢と嘲笑された少女が、辺境で覚醒し、最強へと駆け上がる――! 王都の者たちよ、見ていなさい。今度は私が、あなたたちを見下ろす番です。 これは、“追放令嬢”が辺境から世界を変える、痛快ざまぁ×覚醒ファンタジー。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~

石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。 ありがとうございます 主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。 転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。 ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。 『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。 ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする 「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

転移特典としてゲットしたチートな箱庭で現代技術アリのスローライフをしていたら訳アリの女性たちが迷い込んできました。

山椒
ファンタジー
そのコンビニにいた人たち全員が異世界転移された。 異世界転移する前に神に世界を救うために呼んだと言われ特典のようなものを決めるように言われた。 その中の一人であるフリーターの優斗は異世界に行くのは納得しても世界を救う気などなくまったりと過ごすつもりだった。 攻撃、防御、速度、魔法、特殊の五項目に割り振るためのポイントは一億ポイントあったが、特殊に八割割り振り、魔法に二割割り振ったことでチートな箱庭をゲットする。 そのチートな箱庭は優斗が思った通りにできるチートな箱庭だった。 前の世界でやっている番組が見れるテレビが出せたり、両親に電話できるスマホを出せたりなど異世界にいることを嘲笑っているようであった。 そんなチートな箱庭でまったりと過ごしていれば迷い込んでくる女性たちがいた。 偽物の聖女が現れたせいで追放された本物の聖女やら国を乗っ取られて追放されたサキュバスの王女など。 チートな箱庭で作った現代技術たちを前に、女性たちは現代技術にどっぷりとはまっていく。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

処理中です...