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プロローグ
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おい! マンボウ! マンボウ! 死ぬんじゃねぇよ! マンボウ!」
あぁ、友人の声が聞こえる。
でも、俺はもうダメみたいだ。だから、最後に感謝の言葉を・・・
「あ、、、あり、、、がと、、、」
俺はその一言を絞り出したあとゆっくりと目を瞑った。
もう、この世に未練はない。とは言っても後悔はある。そして申し訳ないというどうにも浮かばれない気持ちも山ほどある。
俺は元々体がとても貧弱であった。身長は大学生になったにも関わらず160cmの域を出ず、体重は30kg後半だった。そして喘息持ち。
そして、運動オンチ。まぁ、運動に関して言えば始めて50m走を完走した際は、学校中にその噂が知れ渡った程だ。
そんな死に損ないと言ってもいい俺の後悔。それは友人や家族を残してこの世を旅立ってしまうことだ。
何を世迷言をと言う人もいるかもしれない。だが、俺はせめて大学を卒業するまで、いや父や母を看取るまでは生きていたかった。
俺を育てるのに手間と時間、そしてお金を大量に費やし、本当なら欲しかったであろう3人目の子供を我慢してまで俺を育ててくれた両親。そしてこんなひょろひょろのクソ雑魚をいつも助けてくれて、気遣ってくれた友人達。
そんな彼等に俺が出来る唯一の恩返しが「生きること」だと考えていた。
しかし、まさかね・・・ 初アルバイトの友人を激励しにその友人の務めるコンビニに行ったタイミングで強盗と出くわすとは思わないじゃないか。
友人がレジを挟んで包丁を突きつけられ、脅されるのを見て逃げられるわけがなかった。
俺はその強盗にあろうことか背中から掴みかかった。勿論貧弱な俺はすぐに振りほどかれた。でも、俺はもう一度掴みかかった。しかし、次は強盗犯も容赦はなかった。俺の腹部を数回手に持っていた包丁で刺した。
しかし、俺もそんなことで負けてはいられない。手の指を曲げ、思いっきり犯人の目ん玉目掛けて打ち付けた。「ぶちゅ」という感触が片方から伝わってきたので本当に強盗犯の目は潰れていたかもしれない。
その目潰し攻撃にビビった強盗犯はそのまま逃げさり、俺は友人を救うことに成功した。
・・・まぁ、当の俺はというとこのザマだ。腹部を数回刺されただけで死んでしまうとは情けない。いや、まぁ誰でも死にそうではあるけれども。
あぁ、暗い。真っ暗だ。さっきまではコンビニのライトが目を閉じていても眩しいくらいだったのに。今は真っ暗。何も無い。
ということはもうここは死後の世界ということか? ならもう目を開けられるだろう。
「あぁ、やはり真っ暗だ。地獄に行くか天国に行くか、割と楽しみにしてたんだけど、この暗さはどう考えても天国ではないよなぁ」
あぁ、ひとりごとが出てしまった。まぁ、それもしょうがない。1人なんだもの。ひとりごとを言っていないとやってられない。
「えぇ、ここは天国ではありませんよ。うふふ。でも、地獄でもありません。ここはあの世とこの世のつなぎ目。そのため光がないのです」
な、なんだ? 俺のひとりごとに答えるようにして女の人の声が空間に響き渡ったぞ? それにこの人の声、澄んでいて落ち着くなぁ。
「えぇ、あなたが驚くのも無理はありません。ですが、今その事を話すことは出来ないのです。どうか理解してください。それともうひとつ。あなたにたのみごとがあるのですがよろしいですか? もちろん報酬は出させていただきますので」
んー、たのみごとかぁ。知らない人の頼み事を聞くのはちょっと怖いけどまぁ、死んじゃってるんだから別にいっか!
「はい。もちろんいいですよ」
「ありがとうございます。たのみごととは言っても、後で少しお話を聞かせて貰いたいだけなのです。あなたには今からとある女神と面会していただきます。面会の内容はその女神から聞いてください。その際の女神の態度、説明の細やかさについて教えて頂きたいのですが・・・よろしいでしょうか?」
め、女神ぃ!? えっ? 俺、これから女神に会うの? えっ? これ夢じゃないよね? いや、でも、刺されたのは事実なんだから夢なはずはないよね? 刺されて生きてたとか? それはそれでまたしんどそうだけど・・・
ま、まぁ、でも考えてても仕方ない。ここは夢でも現実でもとりあえずOKした方がいいだろう。夢なんだったら楽しみたいし、現実だとしてもどうせ死んでるからね。いいや。
「わかりました。では、面会が終わったあとに質問に答えさせていただきます」
「えぇ、ありがとうございます。 あなたのこれから歩む先に幸が多きことを祈っていますよ。それでは、また」
そんな女の人の声が聞こえた瞬間、俺は真っ白な空間に飛ばされた。
あぁ、友人の声が聞こえる。
でも、俺はもうダメみたいだ。だから、最後に感謝の言葉を・・・
「あ、、、あり、、、がと、、、」
俺はその一言を絞り出したあとゆっくりと目を瞑った。
もう、この世に未練はない。とは言っても後悔はある。そして申し訳ないというどうにも浮かばれない気持ちも山ほどある。
俺は元々体がとても貧弱であった。身長は大学生になったにも関わらず160cmの域を出ず、体重は30kg後半だった。そして喘息持ち。
そして、運動オンチ。まぁ、運動に関して言えば始めて50m走を完走した際は、学校中にその噂が知れ渡った程だ。
そんな死に損ないと言ってもいい俺の後悔。それは友人や家族を残してこの世を旅立ってしまうことだ。
何を世迷言をと言う人もいるかもしれない。だが、俺はせめて大学を卒業するまで、いや父や母を看取るまでは生きていたかった。
俺を育てるのに手間と時間、そしてお金を大量に費やし、本当なら欲しかったであろう3人目の子供を我慢してまで俺を育ててくれた両親。そしてこんなひょろひょろのクソ雑魚をいつも助けてくれて、気遣ってくれた友人達。
そんな彼等に俺が出来る唯一の恩返しが「生きること」だと考えていた。
しかし、まさかね・・・ 初アルバイトの友人を激励しにその友人の務めるコンビニに行ったタイミングで強盗と出くわすとは思わないじゃないか。
友人がレジを挟んで包丁を突きつけられ、脅されるのを見て逃げられるわけがなかった。
俺はその強盗にあろうことか背中から掴みかかった。勿論貧弱な俺はすぐに振りほどかれた。でも、俺はもう一度掴みかかった。しかし、次は強盗犯も容赦はなかった。俺の腹部を数回手に持っていた包丁で刺した。
しかし、俺もそんなことで負けてはいられない。手の指を曲げ、思いっきり犯人の目ん玉目掛けて打ち付けた。「ぶちゅ」という感触が片方から伝わってきたので本当に強盗犯の目は潰れていたかもしれない。
その目潰し攻撃にビビった強盗犯はそのまま逃げさり、俺は友人を救うことに成功した。
・・・まぁ、当の俺はというとこのザマだ。腹部を数回刺されただけで死んでしまうとは情けない。いや、まぁ誰でも死にそうではあるけれども。
あぁ、暗い。真っ暗だ。さっきまではコンビニのライトが目を閉じていても眩しいくらいだったのに。今は真っ暗。何も無い。
ということはもうここは死後の世界ということか? ならもう目を開けられるだろう。
「あぁ、やはり真っ暗だ。地獄に行くか天国に行くか、割と楽しみにしてたんだけど、この暗さはどう考えても天国ではないよなぁ」
あぁ、ひとりごとが出てしまった。まぁ、それもしょうがない。1人なんだもの。ひとりごとを言っていないとやってられない。
「えぇ、ここは天国ではありませんよ。うふふ。でも、地獄でもありません。ここはあの世とこの世のつなぎ目。そのため光がないのです」
な、なんだ? 俺のひとりごとに答えるようにして女の人の声が空間に響き渡ったぞ? それにこの人の声、澄んでいて落ち着くなぁ。
「えぇ、あなたが驚くのも無理はありません。ですが、今その事を話すことは出来ないのです。どうか理解してください。それともうひとつ。あなたにたのみごとがあるのですがよろしいですか? もちろん報酬は出させていただきますので」
んー、たのみごとかぁ。知らない人の頼み事を聞くのはちょっと怖いけどまぁ、死んじゃってるんだから別にいっか!
「はい。もちろんいいですよ」
「ありがとうございます。たのみごととは言っても、後で少しお話を聞かせて貰いたいだけなのです。あなたには今からとある女神と面会していただきます。面会の内容はその女神から聞いてください。その際の女神の態度、説明の細やかさについて教えて頂きたいのですが・・・よろしいでしょうか?」
め、女神ぃ!? えっ? 俺、これから女神に会うの? えっ? これ夢じゃないよね? いや、でも、刺されたのは事実なんだから夢なはずはないよね? 刺されて生きてたとか? それはそれでまたしんどそうだけど・・・
ま、まぁ、でも考えてても仕方ない。ここは夢でも現実でもとりあえずOKした方がいいだろう。夢なんだったら楽しみたいし、現実だとしてもどうせ死んでるからね。いいや。
「わかりました。では、面会が終わったあとに質問に答えさせていただきます」
「えぇ、ありがとうございます。 あなたのこれから歩む先に幸が多きことを祈っていますよ。それでは、また」
そんな女の人の声が聞こえた瞬間、俺は真っ白な空間に飛ばされた。
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