74 / 96
造り出された竜魔獣
しおりを挟む
憎たらしい魔法陣を潜ると、松明が焚かれた大きな広場に出た。
見上げると天井は高く、その先は真っ暗で空は見えない。
円形の広場は真ん中が闘技場のように柵に囲まれ、その外側は階段状に高くなり、前世で見たコロッセオのようだ。
湿った土の匂いはするが風もなく、空気が流れる様子は無い。
地中に作られた演武場なのか?
よく見ると広場の壁には所々に窪みがあり、魔鉱石のランタンが置かれていた。
松明だけでは暗い地下も、これだけの魔鉱石の灯り取りがあれば影すら出来ない程明るい。
だが、所詮は作り出された光だ。
お屋敷から攫われてから陽の光を浴びていない。
植物では無いにしても、何だか身体中がカビてきそうな気がする、泣。
妖魔術師に来いと言われて来てみれば、格闘ゲーのスタジオときた。
もしかせずとも天下一ナンタラならぬ、地下一武道会なのか、泣。
私が立つ舞台脇とは反対にある閉ざされた入り口から、何かの咆哮が聞こえて来た。
ああ、本当にここで乙女ゲーから格闘ゲーにストーリー変更なのか?
私が肩を落としウンザリしてると、分厚い鉄の扉が下から上へと軋みながら開けられた。
暗がりから姿を現したのは、魔鉱石で出来ているであろう頑丈な格子の向こうで、深紅の瞳に怒りを滾らせたあの巨大な銀狼だった。
は?
マジですか?
こいつと戦うの?
私が呆然としていると、会場内に皇帝の愉悦に満ちた声が響き渡った。
「中々に立派な魔獣であろう?此奴はその辺の知能を持たない野獣とは違う。其方が魅入られるのも当然だ」
声のする方に視線をやると、3階の高さ位のテラス席に立つ皇帝が妖魔術師と共に居るのが目に入った。
文字通り、高みの見物か?
「其方は知っているか?帝国の三神殿は力の象徴でもあるのだ。大神殿ターバルナは天空の力を、小神殿ウォドラは大地の力を、小神殿ナバルは生き物の力をな。それが昂じて、ターバルナは光魔法を、ウォドラは魔鉱石を、そしてナバルは生命創造を研究するに至った」
何だ?
ここに来て、頼んでも無いのに皇帝からの帝国史特別講釈か?
「中でもナバルの研究は実に素晴らしい。新たな生命体を生み出す事に成功したのだからな。その最高傑作が今、其方の目の前に居るの魔獣だ」
こいつ、魔獣を実験で造り出したのか?
「初期には奴隷の血を使い、魔獣から魔人を生み出す事を試みたが何の変化も見られなかった。人族の血など魔獣の足元にも及ばぬものだ。そこで余は考えたのだ。人よりは多少強いこの卑しい竜の血が、少しは役に立つやも知れぬとな」
自分が立つこの場所からは皇帝の顔がよく見えないが、きっと瞳の色は真っ黒に違いない。
「我が息子ながら才能も魔力も無い哀れな第一皇子は、それでも使いようによっては役に立ってくれた。あれが第二皇子を殺めてくれたお陰で、竜の血を手に入れたからな」
その言葉に寒気と吐き気が込み上げてくる。
血を分けた我が子が死んだというのに、サンプルを手に入れたと喜んでいる。
本当にこいつ、頭がおかしい、狂ってる・・・。
「だが、竜の血を与えられた魔獣は、その血に耐えられず崩れて死んでしまうのだ。何度繰り返しても結果は同じだった。仕方無く余の血を使う事にした。そして成功したのが二体の竜魔獣、狼と鷹だ」
皇帝は研究に成功したマッドサイエンティストよろしく、滔々と語り続ける。
「しかし、浅ましい血は高潔な魔獣にも拒まれるらしい」
皇帝は口元を歪めて自虐的に笑っている。
「竜の血が気に入らなかったのか、鷹魔獣は血を吐き出して一年も持たずに絶命した。だが・・・」
彼は、魔鉱石の格子に鋭い歯を見せながら体当たりを繰り返す銀狼に視線を移した。
「此奴は、その屍すら喰らう程悍ましい獣だ。見るが良い、あの翼を。鷹から奪い、自らの物にしてしまう強欲さを。まさに竜の血を宿すに相応しい生命体だ」
竜の血を穢す事に快感を覚えているのか?
だが、やってる事は竜の血を掛け合わせた魔獣造り。
つまりは、竜の血を延々と伝え永らえる事ではないのか?
「竜の血を絶やしたいと言いながら、貴方がやっている事はその血を繁栄に導いている。何がしたいんだ?!」
怒声を上げた私を一瞥すると、皇帝は見下すような視線のまま口を開いた。
「側に居たと言うのに分からぬのか?あれの忍耐を?」
ジークさんの事?
「帝国史上存在しなかった力の持ち主でありながら、その力を押さえ得る忍耐。それを解き放つには其処らの魔獣などでは役不足だ。より強力な敵が必要なのだ。力ある生命体を創造する目的ならば、この忌わしい血など幾らでもくれてやる」
ジークさんの怨嗟竜化を仕向ける目的で、敵となる強力な生命体を新たに造ろうとしたのか?
「だが、其方の存在で計画は変更だ。其方と言う存在が分かっていれば、わざわざ面倒な実験を繰り返す事も無かったな」
どう言う意味だ?
「愛しい女が目の前で無惨な姿を晒せば、何も魔獣などと戦わずとも力を解放するだろうよ」
皇帝は愉快そうに笑っている。
初めて夜会で会った時と同じ表情だ。
何故、あの時、温かい人だなどと思ったのだろう?
人にあるその感情の欠片も見当たら無いのに。
「だが、折角骨を折ってまで生み出した竜魔獣だ。せめてあれの代わりに其方が相手をしてやってくれ」
皇帝が片手を上げると魔鉱石の格子が消え、銀狼が涎を滴らせながら前脚を一歩前に出して来た。
「余はこれで失礼する。これから来る大切な客をもてなすのでな。其方が暫し奮闘するならば、此処に案内してやろう」
そう言い残すと、皇帝は笑いながら踵を返して暗闇に消えて行った。
テラス席には妖魔術師が残り、先程の殺気を私に向けて放ったまま微動だにしなかった。
『ルナ!危ない!!』
毒ちゃんの叫び声と同時に、フッと頭に黒い影がかかった。
竜魔獣の銀狼が、その翼を広げて頭上から私を睨んでいた。
あれだけの巨体でありながら、音も無く移動しているなんて!
耳を劈くような咆哮を轟かせ、銀狼は上空から一気に下降し私に襲いかかって来た。
見上げると天井は高く、その先は真っ暗で空は見えない。
円形の広場は真ん中が闘技場のように柵に囲まれ、その外側は階段状に高くなり、前世で見たコロッセオのようだ。
湿った土の匂いはするが風もなく、空気が流れる様子は無い。
地中に作られた演武場なのか?
よく見ると広場の壁には所々に窪みがあり、魔鉱石のランタンが置かれていた。
松明だけでは暗い地下も、これだけの魔鉱石の灯り取りがあれば影すら出来ない程明るい。
だが、所詮は作り出された光だ。
お屋敷から攫われてから陽の光を浴びていない。
植物では無いにしても、何だか身体中がカビてきそうな気がする、泣。
妖魔術師に来いと言われて来てみれば、格闘ゲーのスタジオときた。
もしかせずとも天下一ナンタラならぬ、地下一武道会なのか、泣。
私が立つ舞台脇とは反対にある閉ざされた入り口から、何かの咆哮が聞こえて来た。
ああ、本当にここで乙女ゲーから格闘ゲーにストーリー変更なのか?
私が肩を落としウンザリしてると、分厚い鉄の扉が下から上へと軋みながら開けられた。
暗がりから姿を現したのは、魔鉱石で出来ているであろう頑丈な格子の向こうで、深紅の瞳に怒りを滾らせたあの巨大な銀狼だった。
は?
マジですか?
こいつと戦うの?
私が呆然としていると、会場内に皇帝の愉悦に満ちた声が響き渡った。
「中々に立派な魔獣であろう?此奴はその辺の知能を持たない野獣とは違う。其方が魅入られるのも当然だ」
声のする方に視線をやると、3階の高さ位のテラス席に立つ皇帝が妖魔術師と共に居るのが目に入った。
文字通り、高みの見物か?
「其方は知っているか?帝国の三神殿は力の象徴でもあるのだ。大神殿ターバルナは天空の力を、小神殿ウォドラは大地の力を、小神殿ナバルは生き物の力をな。それが昂じて、ターバルナは光魔法を、ウォドラは魔鉱石を、そしてナバルは生命創造を研究するに至った」
何だ?
ここに来て、頼んでも無いのに皇帝からの帝国史特別講釈か?
「中でもナバルの研究は実に素晴らしい。新たな生命体を生み出す事に成功したのだからな。その最高傑作が今、其方の目の前に居るの魔獣だ」
こいつ、魔獣を実験で造り出したのか?
「初期には奴隷の血を使い、魔獣から魔人を生み出す事を試みたが何の変化も見られなかった。人族の血など魔獣の足元にも及ばぬものだ。そこで余は考えたのだ。人よりは多少強いこの卑しい竜の血が、少しは役に立つやも知れぬとな」
自分が立つこの場所からは皇帝の顔がよく見えないが、きっと瞳の色は真っ黒に違いない。
「我が息子ながら才能も魔力も無い哀れな第一皇子は、それでも使いようによっては役に立ってくれた。あれが第二皇子を殺めてくれたお陰で、竜の血を手に入れたからな」
その言葉に寒気と吐き気が込み上げてくる。
血を分けた我が子が死んだというのに、サンプルを手に入れたと喜んでいる。
本当にこいつ、頭がおかしい、狂ってる・・・。
「だが、竜の血を与えられた魔獣は、その血に耐えられず崩れて死んでしまうのだ。何度繰り返しても結果は同じだった。仕方無く余の血を使う事にした。そして成功したのが二体の竜魔獣、狼と鷹だ」
皇帝は研究に成功したマッドサイエンティストよろしく、滔々と語り続ける。
「しかし、浅ましい血は高潔な魔獣にも拒まれるらしい」
皇帝は口元を歪めて自虐的に笑っている。
「竜の血が気に入らなかったのか、鷹魔獣は血を吐き出して一年も持たずに絶命した。だが・・・」
彼は、魔鉱石の格子に鋭い歯を見せながら体当たりを繰り返す銀狼に視線を移した。
「此奴は、その屍すら喰らう程悍ましい獣だ。見るが良い、あの翼を。鷹から奪い、自らの物にしてしまう強欲さを。まさに竜の血を宿すに相応しい生命体だ」
竜の血を穢す事に快感を覚えているのか?
だが、やってる事は竜の血を掛け合わせた魔獣造り。
つまりは、竜の血を延々と伝え永らえる事ではないのか?
「竜の血を絶やしたいと言いながら、貴方がやっている事はその血を繁栄に導いている。何がしたいんだ?!」
怒声を上げた私を一瞥すると、皇帝は見下すような視線のまま口を開いた。
「側に居たと言うのに分からぬのか?あれの忍耐を?」
ジークさんの事?
「帝国史上存在しなかった力の持ち主でありながら、その力を押さえ得る忍耐。それを解き放つには其処らの魔獣などでは役不足だ。より強力な敵が必要なのだ。力ある生命体を創造する目的ならば、この忌わしい血など幾らでもくれてやる」
ジークさんの怨嗟竜化を仕向ける目的で、敵となる強力な生命体を新たに造ろうとしたのか?
「だが、其方の存在で計画は変更だ。其方と言う存在が分かっていれば、わざわざ面倒な実験を繰り返す事も無かったな」
どう言う意味だ?
「愛しい女が目の前で無惨な姿を晒せば、何も魔獣などと戦わずとも力を解放するだろうよ」
皇帝は愉快そうに笑っている。
初めて夜会で会った時と同じ表情だ。
何故、あの時、温かい人だなどと思ったのだろう?
人にあるその感情の欠片も見当たら無いのに。
「だが、折角骨を折ってまで生み出した竜魔獣だ。せめてあれの代わりに其方が相手をしてやってくれ」
皇帝が片手を上げると魔鉱石の格子が消え、銀狼が涎を滴らせながら前脚を一歩前に出して来た。
「余はこれで失礼する。これから来る大切な客をもてなすのでな。其方が暫し奮闘するならば、此処に案内してやろう」
そう言い残すと、皇帝は笑いながら踵を返して暗闇に消えて行った。
テラス席には妖魔術師が残り、先程の殺気を私に向けて放ったまま微動だにしなかった。
『ルナ!危ない!!』
毒ちゃんの叫び声と同時に、フッと頭に黒い影がかかった。
竜魔獣の銀狼が、その翼を広げて頭上から私を睨んでいた。
あれだけの巨体でありながら、音も無く移動しているなんて!
耳を劈くような咆哮を轟かせ、銀狼は上空から一気に下降し私に襲いかかって来た。
1
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。
琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。
ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!!
スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。
ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!?
氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。
このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。
【完結】異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
ファンタジー
父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
「500年前に別れた元恋人のゴミ屋敷を片付けてほしい」というとんでもない依頼だった。
幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
ポンコツだけど諦めの悪い主人公が、ゴミ屋敷を片付けながら異世界の謎を暴いていく!
ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる