あっという間に読める物語集

ゆき

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言葉を意味

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 僕は後悔をした。どこかで誰かが言っていた言葉を思い出した。
「決めるのは一瞬、後悔は一生」
 この言葉通りだなと思った。
 僕には大切な友人がいた。いつもわがままを言う奴だけど、いざとなったらしっかり者となる。そんな友人はあまり自分のことを話したがらない。僕が聞いても笑って誤魔化される。
   ある雨の日、友人は僕の家にやってきた。玄関を開けると友人は傘もささずに立っていた。
「どうした?傘なんてささずに。」と聞いた。
「なんでもない。」と友人は言った。そう言った友人の顔は僕には見えなかった。
「まあ、とりあえず家に入れよ。寒いだろ。」と言った。
「いや、良い。お前の顔を見に来ただけだから。」
「顔なんていつも見てるだろ?」
「そうだな。」と友人はどこか悲しそうな顔をしていた。
「もう、用事は済んだし帰る。」と友人は言い、帰り出した。
「もう帰るのか?せっかくだし上がっていけよ。」と友人に言った。
「いい、元気でな。」と友人は言った。
いつもなら、「じゃあな」とか「またな」とかなのに今日は「元気でな」だった。ぼくは違和感を感じたが「まあ、明日会えるし良いか。」と考えた。
   
次の日、学校に行くと友人の姿はなく、先生に聞いても何も教えてくれなかった。帰りに友人の家に行ってもそこには誰も住んでいなかったかのように静まりかえっていた。

後日聞いた話だと友人家族は逃げるようにどこかに行ったのだという。誰にも挨拶をしていかなかったと聞いた。
もしかしたらあの日、友人は最後の挨拶をしにきたのだと思った。
あの時に、友人にもっと声をかけていたら、友人の手を掴んで話を聞いていたら、未来は変わっていたのだろうか。そんなことは誰にも分からない。
どこかで誰かが言ってた「決めるのは一瞬、後悔は一生」と言う言葉の意味を僕は理解した気がした。


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