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01 理人side .
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しおりを挟む皆がいなくなり、ふと腕時計を見ると深夜の0時だった。
帰ろうかと一瞬思ったが、この恭弥への辛さや苦しさから逃げたくて行きつけのゲイバーへ向かった。
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「あら、いらっしゃい!理人くんじゃん。今日もいつものやつでいいかしら?」
ゲイバーで働いてるママであるメグさんが俺を見るなりいつものお酒を用意してくれた。
俺はいつもの席に座り、羽織ってたアウターを脱ぎ椅子の背もたれに掛けるとメグさんが用意してくれたお酒を一口、口へと運んだ
「理人くん、今日もまた例の人で来たの?」
メグさんは、俺の事情を知ってるのでそう、と頷いた
「また、例の人なのねぇ…。ノンケを好きになると本当に厄介だししんどいわよね。」
俺もノンケを好きになりたくてなったわけじゃない
たまたま好きになった人がそうだっただけ
しかも、その好きになった人は女好きでヤリチンなのだ。
「ハァァ~…俺だって諦めれるなら諦めたいんだけどなぁ…、ふとした時に見せる優しさについついときめいてしまうんだよな…」
椅子の背もたれに更にもたれ掛かるとメグさんが2杯目のお酒をコツンと音を立てて置いた
「ノンケを好きになったからこうなるのよ…」
メグさんも何とも言えないわ、と言う顔で他のお客さんのお酒を作ったりしてた
「ねぇ、そこのお兄さん今何してるの?なんか悩んでるの?俺も隣に座っていい?」
俺の隣に座ってきた人に話しかけられた。
「あぁ…何もないよ。つか俺に何の用?俺とヤリたくて来たわけ?」
俺は隣に座ってきた男性に向かって挑発する様な発言を落とした。隣に座ってきた男性はそれを聞くなり吹き出すと俺のネクタイを整える様に触ってきた
「そうだったら、ヤらせてくれるわけ?」
男性にそう言われると俺はネクタイを触ってきた手を振り払った
「んー…気分だなぁ。…そうだな、今日は寂しい気分だから俺を抱いてくれると嬉しいかな」
俺はその発言を落とすと、隣に座ってた男性に腕を掴まれ席から立たされた
「んじゃあ、俺がその寂しさを埋めてあげるよ。メグさんお会計を。」
俺はその男性に言われるがままついていくことにした。
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