グループディスカッション

cheeery

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特別ディスカッション

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次の日。
目が覚めて時計を確認すると、そこに書かれていたのは部屋番号ではなく【ステージ】という文字だった。

ステージというのは、一番最初に時計を受け取ったところのことだろう。

そこに集まるってことは、今日は何かが違うのか?

ディスカッション時間は15時と普段よりも遅めの時間だ。

不安に思いながらも時間になってドアを開けると、みんな不安げな様子で歩いていた。

重い足取り。
丸くなった背筋。

不安と恐怖を隣り合わせにして、元気を出せる人なんていない。
ステージの中に行くと、案の定人がたくさん集まっていて、そこにはイスと机が並んでいる。


イスは円になっており、真ん中に大きな机がおかれている。
いつもやるディスカッションのひとグループよりも多い、14個のイス。

そのセットが何個も何個も用意されているということは……。

ここでディスカッションをするってことか?


疑問に思っていた時。

「制限時間になりました。」


ここに全員が集まったということか、ステージの扉が閉められた。

すると、モニターの電源がついてアナウンスが鳴った。

「今回は特別ルールのグループディスカッションを行います」


特別ディスカッション?


「説明は後で行いますので、まず初めに、もう一度時計の番号のボタンを押して番号に書かれたテーブルに移動してください。

移動時間は15分です。席に座っていない人を射殺の対象とします」


ごくり、と息を飲む。
やっぱりここでディスカッションをするつもりなんだ。

俺はすぐに時計のボタンを押すと、【9】という数字が映し出された。

9番の机……。

キョロキョロ探してやっと見つける。
ここだ。

入口の一番左の席。

イスには名札が貼ってあった。ここに座れということか。

その時。


「良樹?」


イスに座ろうとした俺は誰かに声をかけられた。


「瑛人……!」


そう、それは死んだと思っていたはずの瑛人だった。

「生きてたのか……」


ビックリして声がかすれた俺に瑛人は優しく笑いながら言う。


「ああ。運良くね、良樹も生きていて嬉しいよ」

良かった……。
瑛人が生きていて本当に良かった。


「俺さ、瑛人が最初に入った部屋からは誰も出て来なかったって聞いて、てっきり……」

すると、瑛人が眉をひそめた。

雰囲気が一瞬変わったような、そんな気がしたけれど、彼はすぐに「そんなことないよ」って笑顔で言うから気のせいだって思うことにした。


「お互い生きていて良かったね。俺も9班なんだ。同じチームなんて最高だよ」

瑛人と同じ班。心強いな。


つぐつぐ自分は恵まれていると思う。
知り合いにあったり、1回目同じグループだった人となったり。


でもいい結果ばかりじゃなかったけどな……。


瑛人の席は俺の2つ右隣だった。顔は見られないが、話したことがある分、有利なはずだ。


ぞろぞろと人が揃い、俺達のグループの席が全て埋まった。

全員で14人。
人数が多いけど上手くやれるだろうか。

その時、瑛人が集まっている人に向かって言った。


「先に自己紹介をしておくのはどうかな?

きっとここでもディスカッションをするだろうし、始まってからやるのは時間がもったいないと思う」

「そうだな」

瑛人はどうやって勝ち上がって来たんだろう。

瑛人の客観的に物事を捉えられるところは、未だに尊敬する。

あの時、1番の部屋からは誰も出て来なかったって言っていたのは、見間違いだったんだろうな。

冷静で優れていた彼にとってディスカッションは難しいものじゃないのかもしれない。


ここで発言した瑛人は恐らく、これから始まるディスカッションにおいても目立つ立場につくはずだ。

そして、全員の自己紹介が終わった頃、アナウンスが鳴った。

「今回生き残った方、全てをここに集めたのは特別ディスカッションを行ってもらうためです」


幸いにも制限時間内に全員が席についていたため、処刑者はいない。


「この特別ディスカッションでは特別ルールを起用。今回はチーム戦となり、ビリのチームが処刑、1位のチームにはVIPな部屋と次のディスカッションの免除がされます」

ディスカッションの免除……すごい対応だな。


「また他のチームがディスカッション中は、こちらが用意する部屋でディスカッションの見学も出来ます」


ということは……ディスカッション中、情報交換も出来るということか。


1位になった時の待遇が半端じゃないな。
これはどうしても勝っておきたいところだ。


けれど……題材が気になるな。

今回は個人で評価されるわけじゃなく、チーム戦。


難しいものが来るのか、それとも簡単だけど何か裏があるようなものか?
すると司会者が言う。

「今回の題材は食に関する問題について取り上げて発表してもらいます。評価は、食品メーカの取締役の方々に行ってもらい、発表の内容のみで判断します」


発表の内容のみ?

その時、ぞろぞろとスーツに仮面をつけた人たちが入って来た。

いつもはなにで点数を決めているのか分からないが、今回はこの食品メーカの取り締まり役の人達が決めるのか。


「ではゲームを開始します。議論の時間は1時間。発表は15分間とします」

長い……15分の発表か。

内容を相当濃いものにしないと15分なんて持たないぞ。


「では始めてください」

開始の合図とともに、俺らは議論に差し掛かった。


最初に自己紹介をしておいたため、時間が余分にとれる。

瑛人のこのやり方は次からも使っていった方がいいな。

もちろん、生き残れたら……だが。


「食の問題だったら、異物混入問題を取り上げるのがいいと思う」


俺の隣にいる彼女橋本さゆり(はしもと)すぐに手をあげて言った。


異物混入問題、それは昨今、一番世間で騒がれている食の問題だ。


連日ニュースになり、様々な人が取り上げている。

周りは彼女の意見にコクンと頷く。

俺もそれを取り上げるのが妥当だと思った。
しかし、瑛人は言った。


「いや、異物混入問題は避けた方がいい」


どうしてだ?
みんなも不思議そうに彼を見る。

でも瑛人の言葉だ。
きっと何か根拠があるはず。


「ここ最近ニュースに取り上げられているものは、恐らくほとんどのグループが題材として取り上げると思う。

多くのグループが取り上げる中で、最も優れたものを作り1番になれる自信はある?

あるのならそれでもいい。


でもそれだったら、異物混入問題の陰に隠れてしまっている問題を取り上げる方がいいんじゃないかな」


なるほど、確かにそうだ。

みんなが取り上げる題材で勝負するならその中でかなりの内容の発表を求められる。

だけど、他の人の取り上げない問題を取り上げるということは大外れした時のリスクが高い。

判断する人から全く検討違いの発言だと判断されたら、俺達は最下位になる可能性がある。

周りのみんなは瑛人の意見に顔をしかめていた。

最下位になってしまったら死が待っているんだ。

今回は、最下位のチームだけが死。

それだったらリスクを負って、勝負する必要はない。

どうする、それでもするべきか?
俺は必死で考えた。

そしてみんなが黙ってしまう中、手をあげて発言をした。


「俺も異物混入は避けた方がいいと思う。リスクはあるかもしれないけど、1位を取るためにそれくらいかけなくちゃダメだと思う」

俺が出した答えはこれだ。

すると、瑛人と俺の隣にいる男、吉村と名乗ったヤツが言う。

「俺は別に1位なんて取らなくてもいい。ただ最下位を免れれば」

そうだよな、そういう意見の人だっている。
だけど、ここで負けたらダメだ。


「1位を取れば、次のディスカッションは免除になる。それって精神的にも楽になれると思うんだ。

俺達は何人、生き残れる議論をしているのかも、この議論が終わったらどうなるのかも、全然分からない。ただ与えられたことをやるしか出来ない。

でもさ、今ここで1位を狙わなかったら、どんどん優秀な人たちが残される中、生き残っていける気がしないと思うんだ」


一生懸命俺の気持ちを話した。

もともとクラスにいる時、俺はみんなの前で発言なんてする方じゃなかった。

地味で目立たず生きて来た方だ。

だけど、こうやって気持ちを伝えていかないとみんな動いてくれないんだと知った。

このままじゃダメなんだと。

そう思った瞬間から自分が変わらなければ何も動かない。

話して自分の意見を伝えていくことが、存在意義に繋がるというのなら、俺はみんなを説得したい。


「みんなも一緒に協力して欲しい」


俺が頭を下げてそう言うと、周りは俺から目を逸らすようにうつむいた。

やっぱりダメか……こんな言葉じゃ……。


そう思った時、一人の女子が手をあげた。


「私も……今、正直すがれるものが何もない。毎日いつ自分は0点を取ってしまうんだろうって思うばっかりで、不安な気持ちで……だからここで1位を取りたい。1位取ったんだっていう自信が欲しい」


彼女は自己紹介で佐伯あずみと名乗った人物だ。

弱弱しく、小さな声で言う。


しかし、彼女の言葉にポロポロと弱気だった人が手を挙げて言った。


不安で下ばかり見てしまう今の気持ちを変えたい。


そう思っているのは俺だけじゃなかった。


「ここで自信をつけたいのなら、やるにはかけるしかないと思う」


力強い言葉で言う。


「じゃあもう一度、多数決を取ろう。異物混入問題を取り上げる方がいいと思う人」


瑛人の言葉に手を挙げたのは6人だった。


「では避けた方がいいと思う人」


手を挙げたのは7人。
一人はどちらでといいと答えた。

「では、異物混入問題は避ける方で決定します」

なんとか過半数の人を納得させることが出来た。


良かった……。
すると、瑛人が言う。


「じゃあ“こしょく”の問題とかどうだろう?」

こしょくの問題。

それは家族と一緒であっても、自分の好きなものだけを個別に取って食べる「個食」や、

家族と食事をしないで一人で食べていることの「孤食」決まったものしか食べない「固食」などがあげられる。

この全てについて問題点を出していき、食の重要性について語っていけば15分は余裕で行くはずだ。

そして、今回は食べることを意味があるものだと思っている会社の人たちが集まっている。


そしたら、意味のある食事の仕方について語っていく流れでラストをまとめれば、心を動かせるはず。

食品メーカーのお偉いさんにプレゼンをすると考えれば、一番いいかもしれない。


相手は人だ。
人は情に流されるもの。


発表をドラマチックに作っていけば、そこで働いている人を感動させられるのではないかと思う。

瑛人がいるということもあってか、今回のディスカッションはトントン進んでいった。

そして、最初はしぶしぶだった人たちもディスカッションをするにつれて、意見を出してくれたり、だんだん「これなら勝ち上がれる」というポジティブな発言までするようになった。


そして。


「制限時間になりました」


いよいよ発表の時間。
発表は1番の班から順番に発表することになっていた。

「1班の私達が食の問題として取り上げるのは、異物混入問題です」

やっぱり来たか。
瑛人の言った通りだ。

その後も続々と取り上げられるのは異物混入問題で、俺達の9班が来るまで、題材は変わらなかった。


「では9班のみなさん、お願いします」


そして、発表者に名乗りをあげた瑛人が立ちあがる。

「9班の私たちが取り上げるのは、こしょくの問題です」

こしょくの問題を1つ1つ説明していく。

「これは昔と今の時代が変わってしまうことを表しています。こしょくは、栄養が偏るのはもちろん、生活習慣病を引き起こす原因になったり、家族とのコミュニケーションがうまくいかなくなったりします」


みんなが言っていないことを指摘すれば、目立つ。

そこでいい意見を言えばさらに目を引く。

すげぇ……、本当に瑛人の言う通りだ。


「私たちの班では食というものが人と人とを繋ぐという考えを生み出しました。このままこしょく化が進めば、食はただ生きるための手段として、使われ意味を持たなくなります」


審査員も頷きながら聞いている。


瑛人は最初に会った時から冷静な分析に長けていると思っていだけど、ここまでだったなんて……。

瑛人の発表を終え、俺達の発表は他より目立っていたことは確かだった。

後は、検討違いの発表だと思われなければいいが……。

その後の発表も異物混入問題を取り上げる班ばかりだった。

そして、すべての班が終わった時、約9割が異物混入問題を題材に発表していたことに気がついた。


「最後の班の発表が終わりましたので審査員の方々に順位を決めてもらいます。しばらくお待ちください」


ドク、ドクと心臓がなる。
みんなも緊張した面持ちで結果を待っていた。


頼む。
願うように目をつぶった時。

その時はやってきた。


「集計結果が出ました。今回は1位の班と最下位の班だけ発表となります」


司会の人がそう言う。
息をのみ、結果を待つ。


「1位は……」


固く手を握りしめる。


「9班です」


その瞬間、俺達班は歓声をあげた。


「よっし!!」

「やったぞ!」


立ち上がって喜んだり、ハイタッチをしたり、今までにない喜びが俺にもやって来た。


やったんだ……本当に俺達、1位を取れたんだ。

今までここに来てから絶望することばかりだったのに、久しぶりの感情だった。


瑛人を見ると、彼はにっこり笑う。


「大きなニュースの陰に隠れた問題を取り上げ、人と食事をすることに大きな意味があると唱えたところが評価されたようです」


きっと瑛人の言葉が無かったら、俺達のグループだってみんなと同じ異物混入問題を取り上げていただろう。


「やったな」


瑛人にそう伝えると、彼は言った。


「良樹のお陰だよ」

「そんなことないよ」


和やかな雰囲気が俺達の班を包んでいた時、司会の人がそれを断ち切るように言った。


「それでは最下位の班を発表します]

ーードクン。

そうだ。
このディスカッション。


1位を決めて終われるものじゃない。
最下位には死が待っている。


「最下位は……18班です」


18班は俺達の班のすぐ隣の班だった。

「ディスカッション中のケンカ、発表の内容がまとまっていないことが最下位の原因となりました。残念ですが、18班の皆さまはここでお別れです」


お別れってなんだよ……。


青ざめる18班のメンバー。

ヒヤッとした瞬間、司会者が目の前のボタンを押した。

その瞬間、18班の席とテーブルの床に穴が空く。

「キャッ」

「いやっ……」


彼女たちは座っているイスごとそのまま下に落ちていった。


「……っ」


叫び声と共に、ぐしゃっと何かが潰れる嫌な音がする。


なんだ、さっきの音は。

その疑問に答えるように、モニターは18班の末路を映し出した。


「ヒィッ」

「や、やめてくれえ」


18班が落ちた場所。
そこには針がたくさん並べられており、14人全員が針の上に突き刺さっていた。

まだ息もある人もいれば、しっかりと針が身体に貫通してしまい、ピクリとも動かない人もいる。


俺たちが座るイスの下にもこの針山はあるんだろうか。

そんなことを考えるとサァっと血の気が引いていくのが分かった。


なんてむごいことを……。


しかし、それだけに留まらず、司会者はもう一度ボタンを押した。
すると、上から大きな石の塊が降って来て。


「ぐ、ぅ」

「あ……が」


まだ息のある人達までも押しつぶしたのだ。

もう一度ぐしゃ、と身体が潰れる音がする。


とてもモニターを見ていられる状況ではなかった。


その様子を見て、泣き崩れてしまう人や、その場で吐き出してしまう人もいた。

何が特別ルールだ。

こんな様子を見せて、俺達を潰そうとしているだけじゃないか。


「これにて、特別ディスカッションを終了します」


食品関係の取締役が揃って会場を後にする。


「9班の人以外は、10分以内に自分の部屋に戻るようにしてください。9班の人は係りの者が部屋まで案内致します」


すると、何人かが立ち上がり、速やかに外に出て行く。

しかし、半数は立ち上がれない人や具合が悪くなりうつむいている人ばかりだった。


10分以内に出られるのか?


立ち上がろうとしても身体に力が入らない。


そんなことを考えていた時、スーツを着て仮面をかけた男性が俺達の班にやって来た。


「9班の皆さん、1位獲得おめでとうございます。これより、特別な部屋までご案内します」

なんとか体には力を入れ、無理矢理立ち上がった瞬間、俺の意見に同意してくれた女の子、丸山さんが膝から崩れ落ちた。


「あ、すみませ……」


手も足も震えていて、顔は青ざめている。

無理もない、あんな映像を見せられたのだから。


「手を貸すよ」


もう一人、瑛人の隣の女の子が立ち上がれなくなってしまい、俺達は肩を支えながら移動することにした。

移動している最中、他の具合が悪い人はどうなるのかと尋ねたが、係りの人は一切答えなかった。


「申し訳ございませんが、質問はお受け出来ません」


答えるわけ……ないか。


頼むから全員部屋に戻ってくれよ。

その後、案内人は次の日のディスカッションの説明をした。

ディスカッションが免除の俺達は、地下にある【A】という部屋でディスカッションの様子を見ることが可能らしい。

もちろん、見ることをせず、部屋にいてやすんでもいいらしい。

勉強をするか、休養をするかって感じか。

そして、そんな説明をした後、連れてこられたのは、地下室にある部屋だった。

一人ずつ部屋に案内され、俺は丸山さんを運ぶとすぐに外に出た。

そして最後に自分の部屋に案内される。


「ごゆっくりお休みください」


案内された自分の部屋に入ってみると、そこは朝、俺がいた部屋とは比べ物にならないくらい広く、明るい部屋だった。


高級ホテルの一室といった感じか。

その中にはテレビもついていた。

朝いた普通の部屋にはテレビなんて無かったが、見られるのか?

電源をつけてみると、しっかりと映し出される。

絶っていた外の情報が流れこんで来た。

久しぶりに見るテレビ。
画面は今の日本の現状を映し出した。


【クリエイティブ社会向上法で全国の大学4年生早くも半分に】


半分……!?
全国の大学4年の半分が死んだってことか?

やはり全国で行われていたらしいこのディスカッション。

ニュースはハッキリとは伝えなかったが示しているものはタイトル通り。

くっそ……。

なんでこんな社会になっちまったんだよ。

無意識にディスカッションすることを使命だと思っている自分にもイライラする。

どうしてこんなこと。


母さんは、父さんは元気だろうか。
きっと突然いなくなった俺をひどく心配しただろう。


テレビを見て、俺が生きているか、死んでいるのか分からなくて不安になっているだろう。


ベッドに身体を預けると、ふかふかですぐにでも寝てしまいそうだった。

色んなことがあった……。

まだまだこの議論は続くんだろうか。

一体いつまで。
いつになったら終わるんだろうか。


そんなことを考えている時、食事が部屋に運ばれて来た。

その食事も豪華なもので、今まで出て来たことがない食べものばかりが、出された。


「こんなものいらねーよ……」


食事なんて、部屋なんて、豪華にされたところで……俺達はここから逃げられない。


それは変わらない事実だ。

表示されていた数字は昨日よりも確実に減っている。


終わらないディスカッションに俺たちはひたすら参加するしかないーー。



残り【220人】


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