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22.有意義な時間を過ごせました
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「貴方は王様を傷付けたくないわよね?貴方が私の物になるなら王には手出ししないと誓うわ。如何?私の物になる?」シャインの提案に俺は如何すべきか迷う事は無かった。俺は直ぐに頷いた。
「ふふ、優しいのね。王もこんなに貴方に想って貰えて幸せでしょうね。私貴方が欲しくなったの。貴方が手に入るなら王への復讐なんて如何でも良い。じゃあ誓いの印として此処に口付けて?貴方から」不敵な笑みを浮かべると彼は己の唇を指で指し示した。キスくらいで誓いを示せるなら安いもんだと言い聞かせ、小さく頷くと相手の方へと歩を進める。
距離が縮まるとベッドに腰掛ける彼に腰を引き寄せられ、互いの顔が迫る。意を決し、ぎゅっと瞳を閉じながら相手の唇に己の唇を触れさせる。
すると唇を舐められ更に咥内へと舌を捩じ込まれ、其の行動に驚き唇を離そうとするもすかさず後頭部に手を添えられてしまう。更に腰を引き寄せられすっかりホールドされてしまうと相手から唇を離し、にやりと笑みを浮かべながら見つめられ、「こういう接吻は初めて?なら其の初めて頂戴?出来るわよね?」と念を押されてしまい頷いて見せた。
再び唇が重なると相手の舌が咥内へと侵入し、上顎から歯列へと舌を這わせ、舌が触れ合えば舌を絡めていく。段々と息が苦しくなり頭がぽーっとする中、尚咥内を侵されてはだらしなく口端から涎を垂らしてしまう。
やっと解放されぼんやりと相手を見つめると、少し優しい様な相手を慈しむ様な、そんな表情へと変わり額に口付けてきた。
「今日は此処までにしてあげる。此の事は私達だけの秘密ですからね?ほら、しゃきっとして?でないと貴方の番犬さんに疑われちゃうわ」服などを整え優しく頭を撫でられると、少しずつ停止しかけていた思考が甦り、彼の言葉に小さく頷いた。
「本当に可愛い子ね。そうだ、光魔法を少しでも教えないと変に思われるから教えないといけませんね。まずはバリアを張る方法を教えましょう。もう貴方も魔法は使える筈よ。 そうね、相手を守ってあげたいって気持ちを強く持って、盾で囲ってあげる様な想像をしてみて。此の熊のぬいぐるみに張ってみましょうか。こんな感じ」分かり易く説明し、彼は熊のぬいぐるみに光のバリアを張ってみせた。
「えっと…相手を守りたいってイメージ…」小さく呟きながら瞳を閉じ、集中してぬいぐるみを守るイメージをする。
「ふふ、上出来ですね。流石遙様」彼の一言に目を開けると、熊のぬいぐるみに何重にもバリアが張られていた。
「今日は此れで終わりです。また会えるのを楽しみにしています」彼はそう言うと俺の頬に口付けて優しく微笑んだ。
「…えっと、ありがとうございました。またご指導宜しくお願いします」頬への口付けに少し驚きつつ、ぺこりと頭を下げると彼は頭を撫でてくれた。そして彼が指を鳴らすと扉が開き直ぐさまカレンが中へと入って来た。
「遙様!!ご無事でしたか?何も有りませんか?」カレンはとても心配そうな表情で俺のあちこちを見ている。
「まぁ、失礼しちゃう。其れにしても頼もしい番犬だ事」シャインが嫌味を言うとカレンは怖がる事も無く睨んだ。
「卑猥な場面を態と見せ、良からぬ噂が立つ貴方様の元へ大切な大切な遙様をお一人で行かせたんですから、心配もしますとも。鍵も掛けられましたしね」カレンはシャインを睨みながら俺の腕を優しく引くと、さりげなくシャインとの距離を取ってくれた。
「カレンさん、俺は大丈夫だから。早く部屋に戻りましょう。シャインさんにはバリアの張り方を教えて頂いて、とても有意義な時間を過ごせました。本当に有難う御座いました」ぺこりとシャインに一礼し、未だに威嚇しているカレンの背中を押す様に部屋を後にした。
「ふふ、優しいのね。王もこんなに貴方に想って貰えて幸せでしょうね。私貴方が欲しくなったの。貴方が手に入るなら王への復讐なんて如何でも良い。じゃあ誓いの印として此処に口付けて?貴方から」不敵な笑みを浮かべると彼は己の唇を指で指し示した。キスくらいで誓いを示せるなら安いもんだと言い聞かせ、小さく頷くと相手の方へと歩を進める。
距離が縮まるとベッドに腰掛ける彼に腰を引き寄せられ、互いの顔が迫る。意を決し、ぎゅっと瞳を閉じながら相手の唇に己の唇を触れさせる。
すると唇を舐められ更に咥内へと舌を捩じ込まれ、其の行動に驚き唇を離そうとするもすかさず後頭部に手を添えられてしまう。更に腰を引き寄せられすっかりホールドされてしまうと相手から唇を離し、にやりと笑みを浮かべながら見つめられ、「こういう接吻は初めて?なら其の初めて頂戴?出来るわよね?」と念を押されてしまい頷いて見せた。
再び唇が重なると相手の舌が咥内へと侵入し、上顎から歯列へと舌を這わせ、舌が触れ合えば舌を絡めていく。段々と息が苦しくなり頭がぽーっとする中、尚咥内を侵されてはだらしなく口端から涎を垂らしてしまう。
やっと解放されぼんやりと相手を見つめると、少し優しい様な相手を慈しむ様な、そんな表情へと変わり額に口付けてきた。
「今日は此処までにしてあげる。此の事は私達だけの秘密ですからね?ほら、しゃきっとして?でないと貴方の番犬さんに疑われちゃうわ」服などを整え優しく頭を撫でられると、少しずつ停止しかけていた思考が甦り、彼の言葉に小さく頷いた。
「本当に可愛い子ね。そうだ、光魔法を少しでも教えないと変に思われるから教えないといけませんね。まずはバリアを張る方法を教えましょう。もう貴方も魔法は使える筈よ。 そうね、相手を守ってあげたいって気持ちを強く持って、盾で囲ってあげる様な想像をしてみて。此の熊のぬいぐるみに張ってみましょうか。こんな感じ」分かり易く説明し、彼は熊のぬいぐるみに光のバリアを張ってみせた。
「えっと…相手を守りたいってイメージ…」小さく呟きながら瞳を閉じ、集中してぬいぐるみを守るイメージをする。
「ふふ、上出来ですね。流石遙様」彼の一言に目を開けると、熊のぬいぐるみに何重にもバリアが張られていた。
「今日は此れで終わりです。また会えるのを楽しみにしています」彼はそう言うと俺の頬に口付けて優しく微笑んだ。
「…えっと、ありがとうございました。またご指導宜しくお願いします」頬への口付けに少し驚きつつ、ぺこりと頭を下げると彼は頭を撫でてくれた。そして彼が指を鳴らすと扉が開き直ぐさまカレンが中へと入って来た。
「遙様!!ご無事でしたか?何も有りませんか?」カレンはとても心配そうな表情で俺のあちこちを見ている。
「まぁ、失礼しちゃう。其れにしても頼もしい番犬だ事」シャインが嫌味を言うとカレンは怖がる事も無く睨んだ。
「卑猥な場面を態と見せ、良からぬ噂が立つ貴方様の元へ大切な大切な遙様をお一人で行かせたんですから、心配もしますとも。鍵も掛けられましたしね」カレンはシャインを睨みながら俺の腕を優しく引くと、さりげなくシャインとの距離を取ってくれた。
「カレンさん、俺は大丈夫だから。早く部屋に戻りましょう。シャインさんにはバリアの張り方を教えて頂いて、とても有意義な時間を過ごせました。本当に有難う御座いました」ぺこりとシャインに一礼し、未だに威嚇しているカレンの背中を押す様に部屋を後にした。
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