11 / 89
もうすぐ一歳④
しおりを挟む
次の日からジュリアの為の警備犬探しが始まった。
すぐに見つかると思われていたが、これが難航する。
訓練の終了した警備犬から警備犬候補の子犬まで、ジュリアに沢山の犬をひき会わせた。
ところが、どの犬もハリーやリリーが顔合わせの時にソフィアにした仕草をジュリアにしないのだ。
懐くどころか、全くジュリアに近寄らない犬もいた。
ジュリアは犬に好かれないのか?
それともジュリアが犬が大嫌いで、それを犬達が敏感に感じ取っているから近寄らないのか?
どちらがダメなのかはわからないが、ハリー・リリーとソフィアのような関係をジュリアと新たな警備犬に望めない以上、新たに警備犬を迎えるのは無理だろう。
結局、新しい警備犬を迎えるのは断念することになった。
ハリーとリリーに、レオナルドがヴォルツ家の当主として警備犬としての役割をしっかりと命令した。
そして、双子が庭など建物内から出る時は新たな護衛役が二人付くことになった。同時に二人を守るのではなく、ジュリアの護衛とソフィアの護衛とそれぞれ別にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「最近のソフィアはどうなんだ?」
城の一室には王や王妃、兄弟達が勢揃いしている。それどころか国の重鎮達までいる。
「みんな勢揃いして、何事かと思えば...。ソフィアに関しては、毎日報告させていますよね?」
「それはそうだが、親のおまえから直接聞いてはいないだろう?」
(ソフィア報告書は、ちゃんと俺とアマンダが目を通したものなのだが...。)
「ちゃんと俺やアマンダが伝えたことも書かれていますよ。」
「そうなのだが、親のおまえから直接聞きたいと思ってな。」
「はぁ~。ソフィアはジュリア同様に順調に育っていますよ。最初の頃はあまり泣かない子で心配もしましたが、最近は慣れた人の中では、よく笑いよく泣きます。ただ、人見知りは激しそうですね。特にジュリアの世話役と護衛役にはニコリともしません。」
「弱き者の防衛本能か...?絶対的に自分を守ってくれる者がわかるのかも知れんな。」
「そうですね。ソフィアに付く者は、ジュリアには目もくれません。ジュリアを無視するわけではなくソフィアと同じように接しはしますが、いざという時の守る対象は、ソフィアとしか行動をしないでしょう。」
「それほどか...。今はいいだろうが、後々問題になりそうだな。双子同士が仲良くても、周囲の者がどうかはわからんな。周りを巻き込んで対立でもしたら大変だぞ。」
「えぇ。双子の周囲の者の人選は慎重にやっていますが、ソフィアは特別ですからね。ジュリアがソフィアとの違いを気に病まなければいいんですが...。」
「そうだな。双子で同性だから、なおさら難しいな。何事も起こらなければいいんだが...。」
しばらくは誰も話すことなく、沈黙の時間が過ぎっていった。
それからは、せっかくこれだけの者が集まったからと国の内政についての話が進んでいった。
すぐに見つかると思われていたが、これが難航する。
訓練の終了した警備犬から警備犬候補の子犬まで、ジュリアに沢山の犬をひき会わせた。
ところが、どの犬もハリーやリリーが顔合わせの時にソフィアにした仕草をジュリアにしないのだ。
懐くどころか、全くジュリアに近寄らない犬もいた。
ジュリアは犬に好かれないのか?
それともジュリアが犬が大嫌いで、それを犬達が敏感に感じ取っているから近寄らないのか?
どちらがダメなのかはわからないが、ハリー・リリーとソフィアのような関係をジュリアと新たな警備犬に望めない以上、新たに警備犬を迎えるのは無理だろう。
結局、新しい警備犬を迎えるのは断念することになった。
ハリーとリリーに、レオナルドがヴォルツ家の当主として警備犬としての役割をしっかりと命令した。
そして、双子が庭など建物内から出る時は新たな護衛役が二人付くことになった。同時に二人を守るのではなく、ジュリアの護衛とソフィアの護衛とそれぞれ別にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「最近のソフィアはどうなんだ?」
城の一室には王や王妃、兄弟達が勢揃いしている。それどころか国の重鎮達までいる。
「みんな勢揃いして、何事かと思えば...。ソフィアに関しては、毎日報告させていますよね?」
「それはそうだが、親のおまえから直接聞いてはいないだろう?」
(ソフィア報告書は、ちゃんと俺とアマンダが目を通したものなのだが...。)
「ちゃんと俺やアマンダが伝えたことも書かれていますよ。」
「そうなのだが、親のおまえから直接聞きたいと思ってな。」
「はぁ~。ソフィアはジュリア同様に順調に育っていますよ。最初の頃はあまり泣かない子で心配もしましたが、最近は慣れた人の中では、よく笑いよく泣きます。ただ、人見知りは激しそうですね。特にジュリアの世話役と護衛役にはニコリともしません。」
「弱き者の防衛本能か...?絶対的に自分を守ってくれる者がわかるのかも知れんな。」
「そうですね。ソフィアに付く者は、ジュリアには目もくれません。ジュリアを無視するわけではなくソフィアと同じように接しはしますが、いざという時の守る対象は、ソフィアとしか行動をしないでしょう。」
「それほどか...。今はいいだろうが、後々問題になりそうだな。双子同士が仲良くても、周囲の者がどうかはわからんな。周りを巻き込んで対立でもしたら大変だぞ。」
「えぇ。双子の周囲の者の人選は慎重にやっていますが、ソフィアは特別ですからね。ジュリアがソフィアとの違いを気に病まなければいいんですが...。」
「そうだな。双子で同性だから、なおさら難しいな。何事も起こらなければいいんだが...。」
しばらくは誰も話すことなく、沈黙の時間が過ぎっていった。
それからは、せっかくこれだけの者が集まったからと国の内政についての話が進んでいった。
11
あなたにおすすめの小説
妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――
妹が公爵夫人になりたいようなので、譲ることにします。
夢草 蝶
恋愛
シスターナが帰宅すると、婚約者と妹のキスシーンに遭遇した。
どうやら、妹はシスターナが公爵夫人になることが気に入らないらしい。
すると、シスターナは快く妹に婚約者の座を譲ると言って──
本編とおまけの二話構成の予定です。
侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
【完結】聖女を害した公爵令嬢の私は国外追放をされ宿屋で住み込み女中をしております。え、偽聖女だった? ごめんなさい知りません。
藍生蕗
恋愛
かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそれが王太子と実家から不興を買い、私は国外追放をされてしまいます。
そうして私は自らの罪と向き合い、平民となり宿屋で住み込み女中として過ごしていたのですが……
偽聖女だった? 更にどうして偽聖女の償いを今更私がしなければならないのでしょうか? とりあえず今幸せなので帰って下さい。
※ 設定は甘めです
※ 他のサイトにも投稿しています
【完結】嫌われ公女が継母になった結果
三矢さくら
恋愛
王国で権勢を誇る大公家の次女アデールは、母である女大公から嫌われて育った。いつか温かい家族を持つことを夢見るアデールに母が命じたのは、悪名高い辺地の子爵家への政略結婚。
わずかな希望を胸に、華やかな王都を後に北の辺境へと向かうアデールを待っていたのは、戦乱と過去の愛憎に囚われ、すれ違いを重ねる冷徹な夫と心を閉ざした継子だった。
拝啓 お顔もお名前も存じ上げない婚約者様
オケラ
恋愛
15歳のユアは上流貴族のお嬢様。自然とたわむれるのが大好きな女の子で、毎日山で植物を愛でている。しかし、こうして自由に過ごせるのもあと半年だけ。16歳になると正式に結婚することが決まっている。彼女には生まれた時から婚約者がいるが、まだ一度も会ったことがない。名前も知らないのは幼き日の彼女のわがままが原因で……。半年後に結婚を控える中、彼女は山の中でとある殿方と出会い……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる