5 / 6
第五話 使い魔は悪い遊びを覚えてしまった
しおりを挟む
レイプ未遂事件が起きてから二週間が経過した。
犯人も自警団に捕まったし、メルテポはダイアスに嫌われなかったし、全てが元通りになった。めでたしめでたし。……と、言いたいところだが、そうはならなかった。
「……っ。ん……っ」
メルテポのほっそりした指が後孔をかき混ぜる。
だが、ダイアスに抱かれたときのようなしびれる快感は襲ってこなかった。
メルテポの後孔は、陰茎を挿れなけば満足できないのだ。ダイアスに抱かれ、そういう身体に作り変えられてしまった。
達したいのに上手く達することができない。
仕方がないので後孔から指を引き抜き、達することを諦めた。
めでたしめでたしと言えない原因、それがこれだ。
メルテポは最近、悪い遊びを覚えてしまったのだ。
それは、後孔弄りだ。
お尻の穴に指を突っ込み、無茶苦茶にかき混ぜるのだ。なぜこんなことをするようになってしまったのかというと、ダイアスに抱かれたのが影響する。
あのときの快感が忘れられないのだ。
最初はそんなはしたないとしちゃいけないと我慢していたのだが、だんだん欲求不満になってきて我慢できなくなってしまった。
性欲が爆発しそうになったメルテポは、ある日勇気を出して自分で後孔を弄ってみた。
そうしたら、すごく気持ちよかった。それから後孔弄りにハマり、自室にいるときはひっきりなしにお尻をいじるようになってしまったのだ。
だが、残念なことに自分の指だけでは達することが出来なかった。やはり、ダイアスのあの太くて長い陰茎でなければダメなのだ。
結果、余計欲求不満になり、メルテポはムラムラした気持ちのまま毎日を過ごしている。
メルテポは自分が変態になってしまったような気がして苦しかった。自慰をしている姿なんて、絶対にダイアスに見られたくない。そう思うのに、もし見られたらどうなるのだろう? と想像してしまうのだ。
もしかしたらやり方が下手くそだと手伝ってくれるかもしれない。いいや、それとも情けをかけて抱いてくれるかもしれない。
そんなことを考えると、再び身体が熱くなってしまうのだ。
――あぁ。僕、これからどうしよう……。
出口の見えない性的欲求に悩まされて、メルテポは頭がおかしくなりそうだった。
いやらしい考えを払拭するために頭を振ると、なんとなく時計を確認した。
もう夕飯の時間だ。
そろそろご飯を作らなければ。
メルテポは脱ぎ捨てていた下着とスラックスを身に付けると、悶々とした気持ちで自室を出たのだった。
※※※※
今日の夕飯はそうめんにした。
暑い日が続くので、さっぱりしたものが食べたかったのだ。
つけ汁にはたっぷりの氷を浮かべた。みょうがと生姜を刻み、小皿にのせてテーブルに置くと、ダイアスはゴクリと生唾を飲みこんだ。
「私はみょうがが大好きなのだ。たっぷり入れるぞ」
「そう言うと思ってたくさん切っておきました」
「ありがとう。さすがはメルテポだ。――さぁ、いただこう」
二人で椅子に座り、「いただきます」と言ってから食べ始める。
夏バテ知らずのダイアスは、もりもりそうめんを食べてあっという間に完食してしまった。
だが、メルテポの食は進まない。そうめんも、四分の一ほどしか手をつけていない。
それを見て、ダイアスは心配そうな表情を浮かべた。
「どうしたメルテポ。食べないのか?」
「あまりお腹が空かないのです」
「夏バテか?」
「違います……」
「ならばどうした。なにか悩みごとがあるのか?」
まさか欲求不満すぎて悩んでいますとも言えず、メルテポはうつむいてしまった。
「お前に元気がないと、家が静まり返っている。私も寂しい。いつもの元気な姿を見せておくれ」
「……」
メルテポは顔を上げ、ダイアスに笑って見せた。だが、無理矢理笑ったので引きつった笑顔になってしまった。
「メルテポ……」
無理矢理笑ったのがバレていて、ダイアスは更に深刻な表情を浮かべた。
その姿にいたたまれなさを感じたメルテポは、椅子から立ち上がった。
「今日はもう寝ます……」
そんな言葉と共に、残ったそうめんを冷蔵庫にしまった。
それから風呂に入り、ダイアスの心配そうな表情に見守られながら、早々に自室にこもってしまったのだった。
※※※※
自室に入ると、また自慰がしたくなってきた。
さっきしたのにもうしたくなるなるなんて、自分の身体はどこかおかしくなってしまったのだろうか?
そんな不安を抱えながらもパジャマのズボンを脱ぎ捨てる。ベッドに座ると足を大きく広げ、すぐに尻をいじり始めた。
「あっ……! あっ……。ダイアスさま……。ダイアスさま……!」
ダイアスの顔を思い浮かべながら、夢中で後孔をかき混ぜる。だが、決定的ななにかが足りず、やっぱり達することは出来なかった。
それでもメルテポは手を止めず、夢中で指を動かす。
表情は半泣きだ。達したくても達っせないことがこんなに苦しいなんて。
「ダイアスさま……! お願い……おちんちんちょうだい……。ダイアスさま、好き……! ダイアスさま……、ダイアスさまぁっ」
一心不乱に後孔をいじるメルテポは、気が付かなかった。自分の部屋に向かって足音が近付いてきていることに。
人の気配を感じてハッとしたときには、もうすでに部屋のドアが開いていた。そこにはニコニコ笑うダイアスが立っていて、メルテポに声をかけてきたのだ。
「メルテポ。街でアイスを買ってきたぞ。お前もアイスなら食べられるだろう? 一緒に食べ――」
『一緒に食べよう』と言おうと思ったダイアスは、メルテポの状態を見て言葉を失った。
なんとメルテポは半裸でベッドに座り、こちらに後孔を見せつけながら指を突っ込んでいる最中だったのだ。
これは明らかに、どこからどう見ても自慰だ。誤魔化すことは出来ない。
二人の間に沈黙が流れた。それは数秒のことだったが、メルテポには何時間にも感じられた。
――見られた。ダイアスさまに自慰を見られた!
見て欲しいなどと妄想していたくせに、実際に見られるとものすごく恥ずかしくて、メルテポは死んでしまいたくなった。
ダイアスもすぐに部屋から出ていけばいいものを、あまりの光景に顔を真っ赤にして硬直している。
「メ、メルテポ……。お前……」
名前を呼ばれたことで、メルテポの恥ずかしさが爆発してしまった。
「うわーーーーん!!!」
気が付いたら号泣していた。
メルテポは、本当に今すぐ死んでしまいたいと思ったのだった。
犯人も自警団に捕まったし、メルテポはダイアスに嫌われなかったし、全てが元通りになった。めでたしめでたし。……と、言いたいところだが、そうはならなかった。
「……っ。ん……っ」
メルテポのほっそりした指が後孔をかき混ぜる。
だが、ダイアスに抱かれたときのようなしびれる快感は襲ってこなかった。
メルテポの後孔は、陰茎を挿れなけば満足できないのだ。ダイアスに抱かれ、そういう身体に作り変えられてしまった。
達したいのに上手く達することができない。
仕方がないので後孔から指を引き抜き、達することを諦めた。
めでたしめでたしと言えない原因、それがこれだ。
メルテポは最近、悪い遊びを覚えてしまったのだ。
それは、後孔弄りだ。
お尻の穴に指を突っ込み、無茶苦茶にかき混ぜるのだ。なぜこんなことをするようになってしまったのかというと、ダイアスに抱かれたのが影響する。
あのときの快感が忘れられないのだ。
最初はそんなはしたないとしちゃいけないと我慢していたのだが、だんだん欲求不満になってきて我慢できなくなってしまった。
性欲が爆発しそうになったメルテポは、ある日勇気を出して自分で後孔を弄ってみた。
そうしたら、すごく気持ちよかった。それから後孔弄りにハマり、自室にいるときはひっきりなしにお尻をいじるようになってしまったのだ。
だが、残念なことに自分の指だけでは達することが出来なかった。やはり、ダイアスのあの太くて長い陰茎でなければダメなのだ。
結果、余計欲求不満になり、メルテポはムラムラした気持ちのまま毎日を過ごしている。
メルテポは自分が変態になってしまったような気がして苦しかった。自慰をしている姿なんて、絶対にダイアスに見られたくない。そう思うのに、もし見られたらどうなるのだろう? と想像してしまうのだ。
もしかしたらやり方が下手くそだと手伝ってくれるかもしれない。いいや、それとも情けをかけて抱いてくれるかもしれない。
そんなことを考えると、再び身体が熱くなってしまうのだ。
――あぁ。僕、これからどうしよう……。
出口の見えない性的欲求に悩まされて、メルテポは頭がおかしくなりそうだった。
いやらしい考えを払拭するために頭を振ると、なんとなく時計を確認した。
もう夕飯の時間だ。
そろそろご飯を作らなければ。
メルテポは脱ぎ捨てていた下着とスラックスを身に付けると、悶々とした気持ちで自室を出たのだった。
※※※※
今日の夕飯はそうめんにした。
暑い日が続くので、さっぱりしたものが食べたかったのだ。
つけ汁にはたっぷりの氷を浮かべた。みょうがと生姜を刻み、小皿にのせてテーブルに置くと、ダイアスはゴクリと生唾を飲みこんだ。
「私はみょうがが大好きなのだ。たっぷり入れるぞ」
「そう言うと思ってたくさん切っておきました」
「ありがとう。さすがはメルテポだ。――さぁ、いただこう」
二人で椅子に座り、「いただきます」と言ってから食べ始める。
夏バテ知らずのダイアスは、もりもりそうめんを食べてあっという間に完食してしまった。
だが、メルテポの食は進まない。そうめんも、四分の一ほどしか手をつけていない。
それを見て、ダイアスは心配そうな表情を浮かべた。
「どうしたメルテポ。食べないのか?」
「あまりお腹が空かないのです」
「夏バテか?」
「違います……」
「ならばどうした。なにか悩みごとがあるのか?」
まさか欲求不満すぎて悩んでいますとも言えず、メルテポはうつむいてしまった。
「お前に元気がないと、家が静まり返っている。私も寂しい。いつもの元気な姿を見せておくれ」
「……」
メルテポは顔を上げ、ダイアスに笑って見せた。だが、無理矢理笑ったので引きつった笑顔になってしまった。
「メルテポ……」
無理矢理笑ったのがバレていて、ダイアスは更に深刻な表情を浮かべた。
その姿にいたたまれなさを感じたメルテポは、椅子から立ち上がった。
「今日はもう寝ます……」
そんな言葉と共に、残ったそうめんを冷蔵庫にしまった。
それから風呂に入り、ダイアスの心配そうな表情に見守られながら、早々に自室にこもってしまったのだった。
※※※※
自室に入ると、また自慰がしたくなってきた。
さっきしたのにもうしたくなるなるなんて、自分の身体はどこかおかしくなってしまったのだろうか?
そんな不安を抱えながらもパジャマのズボンを脱ぎ捨てる。ベッドに座ると足を大きく広げ、すぐに尻をいじり始めた。
「あっ……! あっ……。ダイアスさま……。ダイアスさま……!」
ダイアスの顔を思い浮かべながら、夢中で後孔をかき混ぜる。だが、決定的ななにかが足りず、やっぱり達することは出来なかった。
それでもメルテポは手を止めず、夢中で指を動かす。
表情は半泣きだ。達したくても達っせないことがこんなに苦しいなんて。
「ダイアスさま……! お願い……おちんちんちょうだい……。ダイアスさま、好き……! ダイアスさま……、ダイアスさまぁっ」
一心不乱に後孔をいじるメルテポは、気が付かなかった。自分の部屋に向かって足音が近付いてきていることに。
人の気配を感じてハッとしたときには、もうすでに部屋のドアが開いていた。そこにはニコニコ笑うダイアスが立っていて、メルテポに声をかけてきたのだ。
「メルテポ。街でアイスを買ってきたぞ。お前もアイスなら食べられるだろう? 一緒に食べ――」
『一緒に食べよう』と言おうと思ったダイアスは、メルテポの状態を見て言葉を失った。
なんとメルテポは半裸でベッドに座り、こちらに後孔を見せつけながら指を突っ込んでいる最中だったのだ。
これは明らかに、どこからどう見ても自慰だ。誤魔化すことは出来ない。
二人の間に沈黙が流れた。それは数秒のことだったが、メルテポには何時間にも感じられた。
――見られた。ダイアスさまに自慰を見られた!
見て欲しいなどと妄想していたくせに、実際に見られるとものすごく恥ずかしくて、メルテポは死んでしまいたくなった。
ダイアスもすぐに部屋から出ていけばいいものを、あまりの光景に顔を真っ赤にして硬直している。
「メ、メルテポ……。お前……」
名前を呼ばれたことで、メルテポの恥ずかしさが爆発してしまった。
「うわーーーーん!!!」
気が付いたら号泣していた。
メルテポは、本当に今すぐ死んでしまいたいと思ったのだった。
2
あなたにおすすめの小説
【完結】クールなイケメンに育った愛弟子は、なぜか俺にそっけない
チョロケロ
BL
【愛弟子×師匠】
ドラテナは大陸一の魔導士だ。
そんなドラテナの家に、マルニル王国の王宮騎士が訪ねてきた。なんでもドラテナに仕事を頼みたいのでマルニル王国に来てほしいらしい。仕事の内容を聞いていたら、懐かしい名前が出てきた。その名はセラピドだ。
セラピドはかつてドラテナの弟子だった。久しぶりにセラピドに会いたいと思ったドラテナは仕事を受けることにした。嬉々としてマルニル王国に向かったドラテナ。だが、再会したセラピドは素っ気ない。
そんなのどうでも良い。とにかく再会出来たのが嬉しかったドラテナは、セラピドを飲みに誘うのだった。
※ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。
宜しくお願いします。
婚活アプリのテスト版に登録させられたら何故か自社の社長としかマッチング出来ないのですが?
こたま
BL
オメガ男子の小島史(ふみ)は、ネットを中心に展開している中小広告代理店の経理部に勤めている。会社が国の補助金が入る婚活アプリ開発に関わる事になった。テスト版には、自社の未婚で番のいないアルファとオメガはもちろん未婚のベータも必ず登録して動作確認をするようにと業務命令が下された。史が仕方なく登録すると社長の辰巳皇成(こうせい)からマッチング希望が…
拗らせ問題児は癒しの君を独占したい
結衣可
BL
前世で限界社畜として心をすり減らした青年は、異世界の貧乏子爵家三男・セナとして転生する。王立貴族学院に奨学生として通う彼は、座学で首席の成績を持ちながらも、目立つことを徹底的に避けて生きていた。期待されることは、壊れる前触れだと知っているからだ。
一方、公爵家次男のアレクシスは、魔法も剣術も学年トップの才能を持ちながら、「何も期待されていない」立場に嫌気がさし、問題児として学院で浮いた存在になっていた。
補習課題のペアとして出会った二人。
セナはアレクシスを特別視せず、恐れも媚びも見せない。その静かな態度と、美しい瞳に、アレクシスは強く惹かれていく。放課後を共に過ごすうち、アレクシスはセナを守りたいと思い始める。
身分差と噂、そしてセナが隠す“癒やしの光魔法”。
期待されることを恐れるセナと、期待されないことに傷つくアレクシスは、すれ違いながらも互いを唯一の居場所として見つけていく。
これは、静かに生きたい少年と、選ばれたかった少年が出会った物語。
自己肯定感低めの不幸な義弟が完璧な義兄と大揉めに揉める話
あと
BL
「こんな僕をお兄ちゃんは嫌ってるだろうな」
トップ俳優な完璧超人の義理の兄×不幸な自己肯定感低めのネガティブ義理の弟です。
お金ない受けが追い詰められて変なアルバイトしようとしたら、攻めと再会して……?みたいな話です。
攻めがヤンデレ気味で、受けがマジで卑屈なので苦手な人はブラウザバックで。
兄弟は親が離婚してるため、苗字が違います。
攻め:水瀬真広
受け:神崎彼方
⚠️作者は芸能界にもお葬式ににもエアプなので、気にしないでください。
途中でモブおじが出てきます。
義理とはいえ兄弟なので、地雷の人はブラウザバックで。
初投稿です。
初投稿がちょっと人を選ぶ作品なので不安です。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
大人な貴方とはじめてを
すずかけあおい
BL
整った外見と穏やかな性格で、全社員が憧れているのではというほどに人気の崎森。
地味で平凡な松田にとっては遠い世界の人だったのに、突然崎森から告白されて――。
〔攻め〕崎森 志眞
〔受け〕松田 幸成
外部サイトでも同作品を投稿しています。
嫌いなアイツと一緒に○○しないと出れない部屋に閉じ込められたのだが?!
海野(サブ)
BL
騎士の【ライアン】は指名手配されていた男が作り出した魔術にで作り出した○○しないと出れない部屋に自分が嫌っている【シリウス】と一緒に閉じ込められた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる