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第四話 変身
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情事のあと、ユートがゆっくりと身体を離した。
それから、「あー、最高だった!」と言って私の隣にゴロンと横になった。
私はユートにお礼を言おうと思い、乱れた服を整えてから身体を起こした。
だが、言葉を発する前に私の身体が光り始めた。
こ、これはなんだ!? こんなことは初めてだ。もしかして人間の生気を体内に吸収したから、人型に変身しているのか!?
そんなことを考えていたら、光が消えた。
すると、驚いた表情のユートがガバッと起き上がる。
「わぁ、すげー。魔王さん、人型になってるよー」
「なに!?」
すぐにベッドから降りて姿見鏡に向かう。
恐る恐る鏡を覗き込み、私は言葉を失った。
銀色の長い髪に紫色の瞳。ちょっと女のような顔で驚いたが、人型になっている!
鏡に手を当てじっくりと自分の容姿を眺めていたら、ユートが近付いてきた。
「良かったね、魔王さん。すごい美人さんだよ」
美人……。美人なのか? 私は。
リップサービスかもしれないが、この際美人かどうかはどうでも良い。
ついに……、人型になれた!
これで私も魔界のみんなに溶け込める。もうバケモノ魔王なんて陰口を叩かれなくてすむ。
嬉しい……。本当に心の底から嬉しい……!
私は喜びの涙を流しながらユートに抱き付いた。
「ユート! ありがとう! 君のおかげだ!」
ユートはニコニコ微笑んだ。
「どういたしまして。ミストさんに見せてきなよ。きっと驚くぜ?」
「あぁ!」
私は急いで部屋を出て、みんながいるであろう魔王の間に向かった。
部屋に入ると、予想通りミストと部下たちが立ち話をしていた。
「ミスト! 見ろ! ついに人型になれたぞ!」
私の声を聞いて、ミストたちが一斉に振り返った。
みな目を丸くして、ポカーンと口を開けている。
「ど、どちら様ですか……?」
そんな間の抜けたことを言ったので、私はミストの両肩を掴み、ガクガクと揺さぶった。
「私だ、私! アレルヤだ!!」
「ま、魔王様!?」
途端にみんなの顔が一斉に赤くなった。
なかには酔ったような表情で私を見つめる者もいる。
「お、お美しい……! 本当にお美しい! 見惚れてしまいます。その儚げな佇まい……。絶世の美男ではございませんか!」
「そ、そんな世辞を言うな。照れる」
私がテレテレと表情を崩していたら、後ろからユートがやって来た。ちゃんとパンツも穿いている。
「お世辞じゃないよね。みんなうっとりしてるじゃん。魔王さん、本当凄い美人さんだよー」
そうなのか? 自分ではよく分からないのだがな。だが、ブ男より美男と言われた方が嬉しい。
ミストは感動したのかフルフルと身体を震わせ、ユートに向かって頭を下げた。
「ユート様! ありがとうございます! 無事、魔王様を人型にして下さったのですね!? これで魔王様の憂いが晴れます! 本当に……、本当にありがとうございます!!」
ユートはニコニコ微笑んだ。
「どういたしまして。良かったね、魔王さん」
私は泣き笑いの表情を浮かべた。
「あぁ。本当にありがとう、ユート」
さて、これでユートの役目は終わった。――と言いたいところだが、生気は定期的に摂取しなければ獣型に戻ってしまう。
つまり、またユートに魔界に来てもらわなければならないのだ。
喜びも束の間、ミストはそれらをユートに説明した。
すると、ユートはあの天真爛漫な笑顔を浮かべ、嬉しいことを言ってくれた。
「いいぜ! 宝石さえ貰えるならいつでも抱いてやるよ!」
これなら話が早い。ミストは嬉々として口を開いた。
「それならば、一週間に一度、ユート様の家のトイレと魔界を繋ぐので、そのときまた魔界に来ていただけますか?」
「オッケー。いいぞ」
ユートが快く了承してくれたので、話はまとまった。それから部下たちに頼み、地下の宝庫から宝石の入った宝箱を持って来させた。
ユートはホクホク顔でそれを受け取り、「これで一生働かなくていーじゃん。魔王さん、ありがとなー」と礼を言ってから人間界に繋がる扉を開けて、元の世界に帰っていったのだった。
感謝の気持ちを込めてユートが去っていった扉を見ていたら、ミストが近付いてきた。
「魔王様。話の分かる人間が来てくれて良かったですね」
「あぁ、そうだな。ユートは私の救世主だ」
そんなことを言いながら、私は心が浮き足立つのを感じていた。
ユートにまた会える! 抱いてもらえる! 嬉しい!
ユートのことを考えると胸がドキドキする。なぜだろう?
そのときの私は、この気持ちの正体がなんなのか分からなかったのだった。
それから、「あー、最高だった!」と言って私の隣にゴロンと横になった。
私はユートにお礼を言おうと思い、乱れた服を整えてから身体を起こした。
だが、言葉を発する前に私の身体が光り始めた。
こ、これはなんだ!? こんなことは初めてだ。もしかして人間の生気を体内に吸収したから、人型に変身しているのか!?
そんなことを考えていたら、光が消えた。
すると、驚いた表情のユートがガバッと起き上がる。
「わぁ、すげー。魔王さん、人型になってるよー」
「なに!?」
すぐにベッドから降りて姿見鏡に向かう。
恐る恐る鏡を覗き込み、私は言葉を失った。
銀色の長い髪に紫色の瞳。ちょっと女のような顔で驚いたが、人型になっている!
鏡に手を当てじっくりと自分の容姿を眺めていたら、ユートが近付いてきた。
「良かったね、魔王さん。すごい美人さんだよ」
美人……。美人なのか? 私は。
リップサービスかもしれないが、この際美人かどうかはどうでも良い。
ついに……、人型になれた!
これで私も魔界のみんなに溶け込める。もうバケモノ魔王なんて陰口を叩かれなくてすむ。
嬉しい……。本当に心の底から嬉しい……!
私は喜びの涙を流しながらユートに抱き付いた。
「ユート! ありがとう! 君のおかげだ!」
ユートはニコニコ微笑んだ。
「どういたしまして。ミストさんに見せてきなよ。きっと驚くぜ?」
「あぁ!」
私は急いで部屋を出て、みんながいるであろう魔王の間に向かった。
部屋に入ると、予想通りミストと部下たちが立ち話をしていた。
「ミスト! 見ろ! ついに人型になれたぞ!」
私の声を聞いて、ミストたちが一斉に振り返った。
みな目を丸くして、ポカーンと口を開けている。
「ど、どちら様ですか……?」
そんな間の抜けたことを言ったので、私はミストの両肩を掴み、ガクガクと揺さぶった。
「私だ、私! アレルヤだ!!」
「ま、魔王様!?」
途端にみんなの顔が一斉に赤くなった。
なかには酔ったような表情で私を見つめる者もいる。
「お、お美しい……! 本当にお美しい! 見惚れてしまいます。その儚げな佇まい……。絶世の美男ではございませんか!」
「そ、そんな世辞を言うな。照れる」
私がテレテレと表情を崩していたら、後ろからユートがやって来た。ちゃんとパンツも穿いている。
「お世辞じゃないよね。みんなうっとりしてるじゃん。魔王さん、本当凄い美人さんだよー」
そうなのか? 自分ではよく分からないのだがな。だが、ブ男より美男と言われた方が嬉しい。
ミストは感動したのかフルフルと身体を震わせ、ユートに向かって頭を下げた。
「ユート様! ありがとうございます! 無事、魔王様を人型にして下さったのですね!? これで魔王様の憂いが晴れます! 本当に……、本当にありがとうございます!!」
ユートはニコニコ微笑んだ。
「どういたしまして。良かったね、魔王さん」
私は泣き笑いの表情を浮かべた。
「あぁ。本当にありがとう、ユート」
さて、これでユートの役目は終わった。――と言いたいところだが、生気は定期的に摂取しなければ獣型に戻ってしまう。
つまり、またユートに魔界に来てもらわなければならないのだ。
喜びも束の間、ミストはそれらをユートに説明した。
すると、ユートはあの天真爛漫な笑顔を浮かべ、嬉しいことを言ってくれた。
「いいぜ! 宝石さえ貰えるならいつでも抱いてやるよ!」
これなら話が早い。ミストは嬉々として口を開いた。
「それならば、一週間に一度、ユート様の家のトイレと魔界を繋ぐので、そのときまた魔界に来ていただけますか?」
「オッケー。いいぞ」
ユートが快く了承してくれたので、話はまとまった。それから部下たちに頼み、地下の宝庫から宝石の入った宝箱を持って来させた。
ユートはホクホク顔でそれを受け取り、「これで一生働かなくていーじゃん。魔王さん、ありがとなー」と礼を言ってから人間界に繋がる扉を開けて、元の世界に帰っていったのだった。
感謝の気持ちを込めてユートが去っていった扉を見ていたら、ミストが近付いてきた。
「魔王様。話の分かる人間が来てくれて良かったですね」
「あぁ、そうだな。ユートは私の救世主だ」
そんなことを言いながら、私は心が浮き足立つのを感じていた。
ユートにまた会える! 抱いてもらえる! 嬉しい!
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そのときの私は、この気持ちの正体がなんなのか分からなかったのだった。
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