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第十二話 無茶言うな!
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記憶喪失の魔王がいなくなって一週間が経過した。
まだ落ち込む日は多いけど、それでも一歩ずつ前に進もうと必死で足掻いている毎日だ。
今日も私はいつも通り起床すると、眠い目をこすりながら準備を整え、執務室に向かった。
執務室には魔王しかいなかった。
数日前、いつも通り魔王のお手伝いをしようか悩んでいた部下たちは、執務室の中でウロウロしていた。すると魔王が「俺の補助はいらんから各自自分の仕事をしろ」と言ったのだ。
確かに魔王が記憶喪失になる前は、そうしていたのだ。部下たちは慌てて「はいっ!」と叫ぶと蜘蛛の子を散らすように部屋を出て行ってしまった。
それから執務室は以前と同じように、私と魔王の二人だけになってしまった。
本当は私も執務室を出てなにか別の仕事をしたいのだが、私は一応側近なのだ。魔王の補佐が仕事なので魔王のそばを離れることは出来ない。
と、言うわけで、嫌々ながら私は魔王の横に立ち、仕事を見守る日々を続けている。
せめて手伝わせてくれればいいのに……。退屈だなぁとあくびを噛み殺しながら、ぼんやりととりとめのないことを考える。
……そう言えば、記憶が戻った魔王は記憶喪失だった頃のことを覚えているのだろうか?
そんなことを考えて、ジワジワと顔が熱くなってきた。
お、覚えてたら大変だぞ!? 魔王とあんなことやこんなことをしていたのがバレてしまう!!
セクハラ罪で私が処罰されてもおかしくない! なにせ私は記憶喪失なのをいいことに、魔王にエッチなことをさせまくっていたのだ。
ああ、怖い……。
魔王に、「この変態が」と罵られたらどうしよう……。
だ、だが、今の魔王は私になにも言ってこない。だから多分、記憶喪失のときのことを覚えていないのだろう。
だから私のセクハラの数々を罰せられる者は誰もいない。大丈夫。きっと大丈夫だ……。
じゃあ、魔王はどこまで記憶があるのだろう?
私が魔王を殴り殺そうとしたときの記憶はあるのだろうか?
それを覚えられているのもまずい……。
不敬罪で私が処刑されてしまう。
い、いや……、そう言えば私は記憶喪失だった魔王に、私を処罰しないよう一筆書いてもらったのだ。
それを見せれば私が処罰されることはないので安心していいだろう。
だが、今の魔王は私が殴り殺そうとしたことに関しても問い詰めることはしない。
と、言うことは、そのときの記憶もないのか?
魔王は一体いつの記憶ならあるのだ?
私を監禁していたときの記憶しかないのか?
だが、それなら監禁しているはずなのに、私が今魔王の隣に立っていることがおかしいと思うはずだ。
分からない……。
魔王の記憶はどうなっているのだ? いつから記憶が途切れている。
なぜなにも言わんのだ?
私は魔王のこういうところが嫌いなのだ。
自分だけが分かっていて、それを周りに伝えようとする努力が足りないのだ。
記憶喪失だった魔王なら、なんでも私たちに説明してくれた。だから私たちは混乱することなく安心して魔王と接することが出来たのだ。
魔王はどこまで覚えているのだ?
聞いてみたい! でも、魔王なんかに話しかけたくない! でも……でも……!
そんなことを考えながらモヤモヤしていたら、いつの間にか魔王の仕事が終わっていた。
時刻は午後の四時だ。相変わらず仕事が早いな。
私はとりあえずペコリと頭を下げる。
「魔王様。今日もお仕事お疲れさまです」
「うむ」
魔王が立ち上がり、ドアに向かってゆく。
部屋を出て行くのかと思ったら、ガチャンと鍵を締める音が聞こえた。
なぜ締めた? 不思議そうな表情で魔王の背中を見つめていたら、魔王がこちらを振り返った。
「ところでカイネ……。お前最近食事はどうしているのだ?」
「食事ですか? 料理長から血液パックを貰っています」
「ふむ……。血液パックでは物足りぬのではないか?」
「はい。出来れば生き血を吸いたいのですが、私に血液を提供してくれる者などおりませんので……」
私の言葉を聞いた魔王が、じっとこちらを見つめた。
な、なんだよその何か言いたそうな目は!
本当今の魔王は無表情でなにを考えているのか分からない!
私が心の中でイライラしていたら、魔王がポツリとつぶやいた。
「では、俺の血を吸え」
「え?」
「俺が記憶を失っていたころはそうしていただろう?」
「!!」
なぜ血を吸っていたことを知っているのだ!?
それを知っていると言うことは、つまり……。
私は恐る恐る魔王の顔を見つめた。
「ま、魔王様……。まさか、記憶喪失だったときのことを覚えているのですか?」
「ああ。お前はいつも血を吸うとき、いやらしく腰を振りながら俺を誘っていたな」
「!!」
お、覚えていたのか……!!
それを……!!
私は考えるより先に、その場にべたりと膝をついた。
「も、申し訳ございません!!」
こ、殺される……!!
魔王にセクハラをしていたことがバレていた!!
ど、どうしよう!!
慌てる私を静かに見下ろしていた魔王は、ゆっくりと口を開いた。
「いいから俺の血を吸え」
「と、とんでもございません!」
「美味い生き血を吸うと、お前は興奮するのだろう? ならば、吸え!!」
「魔王様、どうかお許しを……」
「吸うのだ。吸わねば、殺す」
「~~!」
こわぁ……。
吸わなければ殺すとまで言われた。
ここまで言われたら、吸う以外の選択肢がない。
私は魔王の血を吸うために、ゆっくりと立ち上がった。恐怖でガクガク震える足を叱咤して、魔王のそばに向かう。
魔王はご丁寧に私に身長を合わせようとかがんでくれた。私はそんな魔王の肩をガシッと掴む。
「で、では! 失礼します!」
そう言って首筋にカプリと食い付いた。
それから少しだけ血をすすり、すぐに口を離した。
「あ、ありがとうございます!! 魔王様!!」
私は九十度に腰を曲げて魔王にお礼を言った。
そんな私を魔王は無表情で見つめる。
「なぜだ……?」
「え?」
「なぜお前は私の血を吸ったのに興奮しない?」
「魔王様の尊き血をいただいて、感動はすれど、興奮などいたしません!」
「御託はいい。前は興奮しただろう? なぜ今は興奮せんのだ」
「……」
こんな怖い状況で、興奮など出来るか!
本当今の魔王はなにを考えているのか分からん!
魔王はイライラしたように靴で床をカツカツ鳴らした。
「なぜ興奮しないのか申せ。正直に言わねば殺すぞ」
また殺すって言ったぁーー!!
本当恐ろしい男だよ、コイツは。
私はどうしようか悩んだが、上手い言い訳が思いつかなかった。
あまり待たせるのも怖いし、結局は正直に話してしまう。
「ま、魔王様が怖すぎて緊張してしまうのです……。リラックスした状況でないと、興奮など出来ません……」
「なるほど。では、怖がるな。リラックスして、もう一度俺の血を吸え」
な、なんなんだよー!! 無理言うな!!
なぜそんなに私を興奮させたがるのだ!!
やっぱり今の魔王……、怖すぎるー!!
まだ落ち込む日は多いけど、それでも一歩ずつ前に進もうと必死で足掻いている毎日だ。
今日も私はいつも通り起床すると、眠い目をこすりながら準備を整え、執務室に向かった。
執務室には魔王しかいなかった。
数日前、いつも通り魔王のお手伝いをしようか悩んでいた部下たちは、執務室の中でウロウロしていた。すると魔王が「俺の補助はいらんから各自自分の仕事をしろ」と言ったのだ。
確かに魔王が記憶喪失になる前は、そうしていたのだ。部下たちは慌てて「はいっ!」と叫ぶと蜘蛛の子を散らすように部屋を出て行ってしまった。
それから執務室は以前と同じように、私と魔王の二人だけになってしまった。
本当は私も執務室を出てなにか別の仕事をしたいのだが、私は一応側近なのだ。魔王の補佐が仕事なので魔王のそばを離れることは出来ない。
と、言うわけで、嫌々ながら私は魔王の横に立ち、仕事を見守る日々を続けている。
せめて手伝わせてくれればいいのに……。退屈だなぁとあくびを噛み殺しながら、ぼんやりととりとめのないことを考える。
……そう言えば、記憶が戻った魔王は記憶喪失だった頃のことを覚えているのだろうか?
そんなことを考えて、ジワジワと顔が熱くなってきた。
お、覚えてたら大変だぞ!? 魔王とあんなことやこんなことをしていたのがバレてしまう!!
セクハラ罪で私が処罰されてもおかしくない! なにせ私は記憶喪失なのをいいことに、魔王にエッチなことをさせまくっていたのだ。
ああ、怖い……。
魔王に、「この変態が」と罵られたらどうしよう……。
だ、だが、今の魔王は私になにも言ってこない。だから多分、記憶喪失のときのことを覚えていないのだろう。
だから私のセクハラの数々を罰せられる者は誰もいない。大丈夫。きっと大丈夫だ……。
じゃあ、魔王はどこまで記憶があるのだろう?
私が魔王を殴り殺そうとしたときの記憶はあるのだろうか?
それを覚えられているのもまずい……。
不敬罪で私が処刑されてしまう。
い、いや……、そう言えば私は記憶喪失だった魔王に、私を処罰しないよう一筆書いてもらったのだ。
それを見せれば私が処罰されることはないので安心していいだろう。
だが、今の魔王は私が殴り殺そうとしたことに関しても問い詰めることはしない。
と、言うことは、そのときの記憶もないのか?
魔王は一体いつの記憶ならあるのだ?
私を監禁していたときの記憶しかないのか?
だが、それなら監禁しているはずなのに、私が今魔王の隣に立っていることがおかしいと思うはずだ。
分からない……。
魔王の記憶はどうなっているのだ? いつから記憶が途切れている。
なぜなにも言わんのだ?
私は魔王のこういうところが嫌いなのだ。
自分だけが分かっていて、それを周りに伝えようとする努力が足りないのだ。
記憶喪失だった魔王なら、なんでも私たちに説明してくれた。だから私たちは混乱することなく安心して魔王と接することが出来たのだ。
魔王はどこまで覚えているのだ?
聞いてみたい! でも、魔王なんかに話しかけたくない! でも……でも……!
そんなことを考えながらモヤモヤしていたら、いつの間にか魔王の仕事が終わっていた。
時刻は午後の四時だ。相変わらず仕事が早いな。
私はとりあえずペコリと頭を下げる。
「魔王様。今日もお仕事お疲れさまです」
「うむ」
魔王が立ち上がり、ドアに向かってゆく。
部屋を出て行くのかと思ったら、ガチャンと鍵を締める音が聞こえた。
なぜ締めた? 不思議そうな表情で魔王の背中を見つめていたら、魔王がこちらを振り返った。
「ところでカイネ……。お前最近食事はどうしているのだ?」
「食事ですか? 料理長から血液パックを貰っています」
「ふむ……。血液パックでは物足りぬのではないか?」
「はい。出来れば生き血を吸いたいのですが、私に血液を提供してくれる者などおりませんので……」
私の言葉を聞いた魔王が、じっとこちらを見つめた。
な、なんだよその何か言いたそうな目は!
本当今の魔王は無表情でなにを考えているのか分からない!
私が心の中でイライラしていたら、魔王がポツリとつぶやいた。
「では、俺の血を吸え」
「え?」
「俺が記憶を失っていたころはそうしていただろう?」
「!!」
なぜ血を吸っていたことを知っているのだ!?
それを知っていると言うことは、つまり……。
私は恐る恐る魔王の顔を見つめた。
「ま、魔王様……。まさか、記憶喪失だったときのことを覚えているのですか?」
「ああ。お前はいつも血を吸うとき、いやらしく腰を振りながら俺を誘っていたな」
「!!」
お、覚えていたのか……!!
それを……!!
私は考えるより先に、その場にべたりと膝をついた。
「も、申し訳ございません!!」
こ、殺される……!!
魔王にセクハラをしていたことがバレていた!!
ど、どうしよう!!
慌てる私を静かに見下ろしていた魔王は、ゆっくりと口を開いた。
「いいから俺の血を吸え」
「と、とんでもございません!」
「美味い生き血を吸うと、お前は興奮するのだろう? ならば、吸え!!」
「魔王様、どうかお許しを……」
「吸うのだ。吸わねば、殺す」
「~~!」
こわぁ……。
吸わなければ殺すとまで言われた。
ここまで言われたら、吸う以外の選択肢がない。
私は魔王の血を吸うために、ゆっくりと立ち上がった。恐怖でガクガク震える足を叱咤して、魔王のそばに向かう。
魔王はご丁寧に私に身長を合わせようとかがんでくれた。私はそんな魔王の肩をガシッと掴む。
「で、では! 失礼します!」
そう言って首筋にカプリと食い付いた。
それから少しだけ血をすすり、すぐに口を離した。
「あ、ありがとうございます!! 魔王様!!」
私は九十度に腰を曲げて魔王にお礼を言った。
そんな私を魔王は無表情で見つめる。
「なぜだ……?」
「え?」
「なぜお前は私の血を吸ったのに興奮しない?」
「魔王様の尊き血をいただいて、感動はすれど、興奮などいたしません!」
「御託はいい。前は興奮しただろう? なぜ今は興奮せんのだ」
「……」
こんな怖い状況で、興奮など出来るか!
本当今の魔王はなにを考えているのか分からん!
魔王はイライラしたように靴で床をカツカツ鳴らした。
「なぜ興奮しないのか申せ。正直に言わねば殺すぞ」
また殺すって言ったぁーー!!
本当恐ろしい男だよ、コイツは。
私はどうしようか悩んだが、上手い言い訳が思いつかなかった。
あまり待たせるのも怖いし、結局は正直に話してしまう。
「ま、魔王様が怖すぎて緊張してしまうのです……。リラックスした状況でないと、興奮など出来ません……」
「なるほど。では、怖がるな。リラックスして、もう一度俺の血を吸え」
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