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第一章 始まりの章

第三節 森を出る。

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この森には前世に見たことがない動物や植物がいる。例えば、川にイカみたいなヌメヌメ下ものとか、勝手に歩く植物だとかである。
「この森は、川に水が流れ、水が彩る景色がある。また、この世に生きる生命の営みを感じ…」
とラプトはついに吟遊詩人になってしまっている。そうしていたとき、少し先の(約2km)で声がした。その声は、人ではなく、モンスターの声だった。この3匹のモンスターは今晩の夕食を探しに来ていたのだった。しかし、今晩の夕食が無くて困っている様子が伺えていた。そうして見ていたら1匹のモンスターはラプトに気づいたらしくラプトに躊躇なく襲いかかってきた。そのため、ラプトも対抗するためについ力を入れすぎたのか、5m位飛んでいってしまったのである。5m位飛んでいったモンスターは内蔵破裂、胸骨粉砕、体内大量出血により即死であった。そして、もう一匹のモンスターが石ナイフで切りつけてきたのである。しかし、ナイフはラプト(ラプトルの体)には傷一つなかった。ラプトもモンスターの首に噛み付いた。このモンスターもラプトの噛みつき場所が悪く、首の頸動脈が切れて大量出血の即死であった。最後のモンスターはその場から逃げていったのである。そうしている間にラプトは自分はモンスターを普通に食べていたが気にしていなかった。そこにはもう、ラプトルとしての感性になっていたのであった。
そうしてから人も見られている気配を感じたラプトであった。しかし、襲ってくると思っていた。しかし、意外なことにその人達がラプトに喋ってきたのであった。
「この辺でラプトルは見かけないし、特に人と喋れるラプトルを見たの初めてだ。」
といきなりだったのでラプトは固まってしまった。
「ごめんごめん。いきなりで。私はこの辺で警備を任されている、トセ コウセです。普通はラプトルにはあまり近寄りたくないのだが…おとなしいラプトルは初めて見るし、特に人の言葉を喋るラプトルは聞いたことも見たこともないから声をかけましした。」
…と沈黙の間があったがラプトも自己紹介をした。
「私は、トリタニ ラプトと言います。よろしくおねがいします。」
なんか、かた苦しい自己紹介であったがとりあえず、自己紹介は終わった感じであった。
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