18 / 462
緑の館
森の湖 3
しおりを挟む
湖の中心まで泳ぐと、リーンは再び手を空中に付きだし、小さな魔方陣を作り出す。
「『空の石』」
空気がぐるぐるとうねり、手のひらに集まって収縮するし、透明な小さな石が現れる。
「そうやって、作ったんだ…」
「…何人かは作れるようになるよ」
リーンはそう言って、『空の石』を口に含み湖の中へと潜ると、ルークも後に続いて潜った。
湖底まで潜り、リーンはルークの手を握った。
驚いたルークの金色の髪が、水に揺れてキラキラと輝く…。
『触れている時だけ、思っている事が魔力で声として伝わる…。何か話してみて…』
『…綺麗だな…』
ルークは頬を染め、リーンを見る。
リーンはクスリと笑い、湖底を見回す。
『そうだね。…街に近くて、これだけ澄んだ湖は、なかなか無いよ…』
『…。』
ルークがまた、何か言いたげに一瞬顔を歪め、湖を見渡す。
『何?』
『何でもない…』
リーンはルークと手を繋いだまま、湖底を少し歩いた。
水草や魚、湖底に沈んだままの倒木…。
時折光が射し込み、水中の柔らかな美しさを照す。
透明度が高いから、ココまで綺麗に見える…。
リーンは一昨日、見つけたモノを指差して示す。
『あそこに、ブクブクと泡が出てるの見える?』
この一帯だけだが、湖底から気泡が出ている場所があるのだ。
『ああ、あれは?』
『水が涌き出ている場所だよ』
ルークは驚いて、リーンを振り返る。
『この湖が綺麗なのは、湧き水が有るから…。参考までに知っておいて。ココに浄化槽を付ければ、飲み水が確保できる。…最終手段だから…使うことが無いように祈るけど…』
そんな事態には、なって欲しくないけれど…。
『…。』
『そろそろ湖から出よう…』
ルークは初めての水中行動だろうから、あまり長時間潜っていない方がいい…。
リーンはルークを引っ張り上げ、水面を目指した。
岸辺に戻り、湖から出ると、どっと重力が身体にかかり、浅瀬に座りこんだ。
ルークも隣に寝転がり、空を見上げて荒い息をしていた。
「かなり…体力を…消耗するな…」
「そうだね。水圧が身体にかかるから、最初は短時間の方がいいよ…」
ルークがゆっくりと身体をおこし、視線をこちらに向けた。
濡れた金色の髪から水滴がポタリポタリと落ち、空の色をした瞳に吸い寄せられる…。
「…リーンは」
ルークの声にハッとして、視線を反らす。
今、何をしようとした!
顔を背けた筈なのに、ルークの手が延びてきて、両頬を掴まれ上を向かされ、ルークの青い瞳と、視線が合う。
「ルーク…?」
「…リーンは…無防備すぎる…」
そう言って、顔が近付いてきて、唇が触れる…。
茫然としていると、唇が一度離れ、今度は吸い付くように口の中に舌を入れてきた。
「『空の石』」
空気がぐるぐるとうねり、手のひらに集まって収縮するし、透明な小さな石が現れる。
「そうやって、作ったんだ…」
「…何人かは作れるようになるよ」
リーンはそう言って、『空の石』を口に含み湖の中へと潜ると、ルークも後に続いて潜った。
湖底まで潜り、リーンはルークの手を握った。
驚いたルークの金色の髪が、水に揺れてキラキラと輝く…。
『触れている時だけ、思っている事が魔力で声として伝わる…。何か話してみて…』
『…綺麗だな…』
ルークは頬を染め、リーンを見る。
リーンはクスリと笑い、湖底を見回す。
『そうだね。…街に近くて、これだけ澄んだ湖は、なかなか無いよ…』
『…。』
ルークがまた、何か言いたげに一瞬顔を歪め、湖を見渡す。
『何?』
『何でもない…』
リーンはルークと手を繋いだまま、湖底を少し歩いた。
水草や魚、湖底に沈んだままの倒木…。
時折光が射し込み、水中の柔らかな美しさを照す。
透明度が高いから、ココまで綺麗に見える…。
リーンは一昨日、見つけたモノを指差して示す。
『あそこに、ブクブクと泡が出てるの見える?』
この一帯だけだが、湖底から気泡が出ている場所があるのだ。
『ああ、あれは?』
『水が涌き出ている場所だよ』
ルークは驚いて、リーンを振り返る。
『この湖が綺麗なのは、湧き水が有るから…。参考までに知っておいて。ココに浄化槽を付ければ、飲み水が確保できる。…最終手段だから…使うことが無いように祈るけど…』
そんな事態には、なって欲しくないけれど…。
『…。』
『そろそろ湖から出よう…』
ルークは初めての水中行動だろうから、あまり長時間潜っていない方がいい…。
リーンはルークを引っ張り上げ、水面を目指した。
岸辺に戻り、湖から出ると、どっと重力が身体にかかり、浅瀬に座りこんだ。
ルークも隣に寝転がり、空を見上げて荒い息をしていた。
「かなり…体力を…消耗するな…」
「そうだね。水圧が身体にかかるから、最初は短時間の方がいいよ…」
ルークがゆっくりと身体をおこし、視線をこちらに向けた。
濡れた金色の髪から水滴がポタリポタリと落ち、空の色をした瞳に吸い寄せられる…。
「…リーンは」
ルークの声にハッとして、視線を反らす。
今、何をしようとした!
顔を背けた筈なのに、ルークの手が延びてきて、両頬を掴まれ上を向かされ、ルークの青い瞳と、視線が合う。
「ルーク…?」
「…リーンは…無防備すぎる…」
そう言って、顔が近付いてきて、唇が触れる…。
茫然としていると、唇が一度離れ、今度は吸い付くように口の中に舌を入れてきた。
0
あなたにおすすめの小説
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!
タッター
BL
ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。
自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。
――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。
そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように――
「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」
「無理。邪魔」
「ガーン!」
とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。
「……その子、生きてるっすか?」
「……ああ」
◆◆◆
溺愛攻め
×
明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
僕に双子の義兄が出来まして
サク
BL
この度、この僕に双子の義兄が出来ました。もう、嬉し過ぎて自慢しちゃうよ。でも、自慢しちゃうと、僕の日常が壊れてしまう気がするほど、その二人は人気者なんだよ。だから黙って置くのが、吉と見た。
そんなある日、僕は二人の秘密を知ってしまった。ん?知っているのを知られてしまった?が正しいかも。
ごめんよ。あの時、僕は焦っていたんだ。でもね。僕の秘密もね、共有して、だんだん仲良くなったんだよ。
…仲良くなったと、そう信じている。それから、僕の日常は楽しく、幸せな日々へと変わったんだ。そんな僕の話だよ。
え?内容紹介が内容紹介になってないって?気にしない、気にしない。
転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…
【8話完結】強制力に負けて死に戻ったら、幼馴染の様子がおかしいのですが、バグですか?
キノア9g
BL
目が覚めたら、大好きだったRPGの世界に転生していた。
知識チートでなんとか死亡フラグを回避した……はずだったのに、あっさり死んで、気づけば一年前に逆戻り。
今度こそ生き残ってみせる。そう思っていたんだけど——
「お前、ちょっと俺に執着しすぎじゃない……?」
幼馴染が、なんかおかしい。妙に優しいし、距離が近いし、俺の行動にやたら詳しい。
しかも、その笑顔の奥に見える“何か”が、最近ちょっと怖い。
これは、運命を変えようと足掻く俺と、俺だけを見つめ続ける幼馴染の、ちょっと(だいぶ?)危険な異世界BL。
全8話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる