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天水球
オケの谷 1 *
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リーンはルークを連れて、オケの谷へ飛んだ。
小雨は降り続き、辺りは一面濡れて足場が悪くなっている。
断崖絶壁の上から見下ろす谷に、大量の茶色い水が流れ込んで、ゴーッと、物凄い音を立てていた。
一緒に来たルークが目を見開き驚いている。
「いつもは、緩やかにしか流れていない!浅瀬まで濁流に浸かっているぞ!」
追いかけてきたジェスが姿を現し、同様に目を見開いて驚いて、震えていた。
どこまで、水量を減らせるか…。
リーンは持ってきた魔法石を一粒取り出し、魔方陣を発動させる。
「『フィールド転開』」
リーンの足元に複雑な文字の書かれた魔方陣が浮かび上がり、光を放つ。
「『天水球』!」
魔法石を持つ手を空に掲げ、空に放つ。
すると、魔法石を中心に透明の丸い球が現れ、谷から濁った水が竜巻の様に立ち上がり、中に吸い込まれていく。
ルークとジェスは茫然とその様子を見ていた。
「どれだけ時間を稼げるか分からないが…」
リーンにそう言われ、二人はハッとして、自分達のやることを思い出す。
ジェスはカズキに連絡を取り、現在位置を伝え、『水球』を作れるようになった者達を、こっちに連れてくるよう説明している。
そして、ここへたどり着くための足場を確認するため、森中へ入っていった。
ルークは崖下に取り残された人がいないか覗き込んで確認している。
谷に流れ込む水は変わらず、濁流となって下流に流れていく。
きっと、ココだけでない!
他の場所でも、同時に雨水が流れ込んでいるはず。
きっと一番大きい流れだから、『風使い』がココを選んだ。
一つ目の『天水球』が閉じようとしていた。
「ルーク!天水球を籠の中に入れてくれ!軌道修正まで出来ない!」
リーンはそう叫び、足元に小さな魔方陣を出し、蔦で籠を作り出す。
ルークがリーンに近付くと、閉じた『天水球』がゆっくりと降りてくる。
それは濁流と同じ濁った土色で、中で渦巻いているのが見えるくらいだ。
それを両手で受け止め、そっと籠の中に入れた。
「『天水球』!」
リーンは再び、魔法石で透明の丸い球を作り出し、濁流の水を吸い込み始めた。
いくつまで作れる!
二つ目の『天水球』が閉じ初め、リーンは落ちてくる天水球を受け止めようと、空を見ていたルークを見る。
「フィールド内から、出ないで欲しい…」
リーンのその声に空を見上げたまま、チラリとこっちを向く。
「ルークの魔力を使う…だから…つっっ…」
リーンは頬を染めなから小声で呟く。
「…口付けろ…。魔力の…道を作る…」
ルークは驚きでリーンを凝視し、『天水球』を持ち損ねそうになり、慌てて受け止める。
そして、それを持ってリーンの側の籠の中にいれると、ルークは苦笑いし、リーンを見下ろした。
「…昨日のことで…嫌われたのかと…思っていた…」
今、そんなことを言っている場合ではない!
だけど、ルークが側にいる、この動悸も止まらない…。
「…私は動けない。…魔力も…足りない…だから…」
頬を染め視線を反らすリーンの頬がルークに捕まれた。
「んんっっ…」
唇が触れ、ルークの魔力が流れ込んでくる。
やっぱり気持ちが良い…。
非常事態で、こんな風に堪能している場合では無いのに、離しがたい…。
ゆっくりと唇が離れ、ルークの青い瞳と視線が合う。
「…ありがとう…魔力が繋がった…。まだ、作れる」
リーンは頬を染め魔法石を取り出し再び透明の丸い球を作り出した。
「『天水球』!」
小雨は降り続き、辺りは一面濡れて足場が悪くなっている。
断崖絶壁の上から見下ろす谷に、大量の茶色い水が流れ込んで、ゴーッと、物凄い音を立てていた。
一緒に来たルークが目を見開き驚いている。
「いつもは、緩やかにしか流れていない!浅瀬まで濁流に浸かっているぞ!」
追いかけてきたジェスが姿を現し、同様に目を見開いて驚いて、震えていた。
どこまで、水量を減らせるか…。
リーンは持ってきた魔法石を一粒取り出し、魔方陣を発動させる。
「『フィールド転開』」
リーンの足元に複雑な文字の書かれた魔方陣が浮かび上がり、光を放つ。
「『天水球』!」
魔法石を持つ手を空に掲げ、空に放つ。
すると、魔法石を中心に透明の丸い球が現れ、谷から濁った水が竜巻の様に立ち上がり、中に吸い込まれていく。
ルークとジェスは茫然とその様子を見ていた。
「どれだけ時間を稼げるか分からないが…」
リーンにそう言われ、二人はハッとして、自分達のやることを思い出す。
ジェスはカズキに連絡を取り、現在位置を伝え、『水球』を作れるようになった者達を、こっちに連れてくるよう説明している。
そして、ここへたどり着くための足場を確認するため、森中へ入っていった。
ルークは崖下に取り残された人がいないか覗き込んで確認している。
谷に流れ込む水は変わらず、濁流となって下流に流れていく。
きっと、ココだけでない!
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きっと一番大きい流れだから、『風使い』がココを選んだ。
一つ目の『天水球』が閉じようとしていた。
「ルーク!天水球を籠の中に入れてくれ!軌道修正まで出来ない!」
リーンはそう叫び、足元に小さな魔方陣を出し、蔦で籠を作り出す。
ルークがリーンに近付くと、閉じた『天水球』がゆっくりと降りてくる。
それは濁流と同じ濁った土色で、中で渦巻いているのが見えるくらいだ。
それを両手で受け止め、そっと籠の中に入れた。
「『天水球』!」
リーンは再び、魔法石で透明の丸い球を作り出し、濁流の水を吸い込み始めた。
いくつまで作れる!
二つ目の『天水球』が閉じ初め、リーンは落ちてくる天水球を受け止めようと、空を見ていたルークを見る。
「フィールド内から、出ないで欲しい…」
リーンのその声に空を見上げたまま、チラリとこっちを向く。
「ルークの魔力を使う…だから…つっっ…」
リーンは頬を染めなから小声で呟く。
「…口付けろ…。魔力の…道を作る…」
ルークは驚きでリーンを凝視し、『天水球』を持ち損ねそうになり、慌てて受け止める。
そして、それを持ってリーンの側の籠の中にいれると、ルークは苦笑いし、リーンを見下ろした。
「…昨日のことで…嫌われたのかと…思っていた…」
今、そんなことを言っている場合ではない!
だけど、ルークが側にいる、この動悸も止まらない…。
「…私は動けない。…魔力も…足りない…だから…」
頬を染め視線を反らすリーンの頬がルークに捕まれた。
「んんっっ…」
唇が触れ、ルークの魔力が流れ込んでくる。
やっぱり気持ちが良い…。
非常事態で、こんな風に堪能している場合では無いのに、離しがたい…。
ゆっくりと唇が離れ、ルークの青い瞳と視線が合う。
「…ありがとう…魔力が繋がった…。まだ、作れる」
リーンは頬を染め魔法石を取り出し再び透明の丸い球を作り出した。
「『天水球』!」
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