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水中都市~フールシアの溺愛~ *リーンの過去編です*
満月の湖
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リーンはベッドに座り、コロンと横になる。
塩の香りと…波の音が眠りを誘う…。
…リーンは目を閉じ、フールシアの契約…アイツの我儘を思い出していた。
旅を始めて、聖域の森から出て、初めて王都に近い場所まで来たときの事だった。
街道を避け、森の中ばかりを歩き、日が少し傾きかけた頃、休憩に大きな湖のほとりで荷物を置き、湖の水を両手にすくって、一口飲んだ。
ここの湖は塩分濃度が高く、しょっぱい。
海から離れているのに、と、不思議に思いながら、リーンは右手を湖にかかげた。
「『水球』」
空中に透明な球体が浮かび上がり、竜巻のように水が巻き上がって、中に吸い込まれて行った。
両手に抱えられる位の大きさになると、水の竜巻が止まり、リーンは透明な『水球』に手のひらを当てて触れる。
「『分離』」
リーンの手から光が放たれ、光が球体の中を駆け巡り、手が触れている場所に集まってきて、白い塊となり、『水球』から結晶となって飛び出して来る。
白い塊はリーンの手の下で徐々に大きくなり、球体の中の光が無くなると、ポロンとリーンの手の中に落ちてきた。
塩の結晶の完成だ。
それを巾着袋の中に入れて、バックにしまう。
大きな『水球』に向き合い、光に透かして中の具合を見る。
澄んだ濁りの無い透明度なので、中はこれで真水になっているはず。
「『天水球』」
両手に抱えられる位だった『水球』が、そのまま小さく縮んでいって、手の中に収まるくらい小さくなる。
リーンはそれを摘まむと、カバンの上に置いた。
普段、湖で水浴びをしても、それほど気にならないが、塩分が多いと身体がザラザラするので、湖から上がってきた時用の水を確保したのだ。
塩はその副産物。
リーンは服を脱ぎ、カバンの上に置くと湖の中に入って行った。
水はそれほど冷たくなく、水中探索をするのには程よい温度だ。
日は傾いているが、まだ明るく、少しだけ潜ってみようと思い、腰まで浸かり、空に向かって手を上げた。
「『空の石』」
空気の渦がリーンの手の中に集まり、透明な石に変わる。
それを口に含むと、湖の中に潜り込んだ。
やはり塩分が多いためか、少し目が痛く感じる。
けれど、透明度が良いので、遠くまで見えた。
浅瀬の湖底は水草がほとんど無く、砂と砂利が混じっている。
話に聞いた、まるで海のようだ。
しばらく泳いで、陸地に向かった。
あまり暗くなってしまうと、方向が分からなくなったしまう為、水面が明るいうちに戻らなくてはいけない。
水面に出ると、薄暗くなった空に、美しい満月が輝いていた。
だから、明るく感じたんだ…。
「綺麗だな…」
リーンは満月を眺めながら、陸地に戻ろうと泳ぎ出し、もう少しで足が付く浅瀬、と、言うところで、足に何かが絡まった。
「…?」
何?と、思う間もなく、湖の中に引きずり込まれた。
塩の香りと…波の音が眠りを誘う…。
…リーンは目を閉じ、フールシアの契約…アイツの我儘を思い出していた。
旅を始めて、聖域の森から出て、初めて王都に近い場所まで来たときの事だった。
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白い塊はリーンの手の下で徐々に大きくなり、球体の中の光が無くなると、ポロンとリーンの手の中に落ちてきた。
塩の結晶の完成だ。
それを巾着袋の中に入れて、バックにしまう。
大きな『水球』に向き合い、光に透かして中の具合を見る。
澄んだ濁りの無い透明度なので、中はこれで真水になっているはず。
「『天水球』」
両手に抱えられる位だった『水球』が、そのまま小さく縮んでいって、手の中に収まるくらい小さくなる。
リーンはそれを摘まむと、カバンの上に置いた。
普段、湖で水浴びをしても、それほど気にならないが、塩分が多いと身体がザラザラするので、湖から上がってきた時用の水を確保したのだ。
塩はその副産物。
リーンは服を脱ぎ、カバンの上に置くと湖の中に入って行った。
水はそれほど冷たくなく、水中探索をするのには程よい温度だ。
日は傾いているが、まだ明るく、少しだけ潜ってみようと思い、腰まで浸かり、空に向かって手を上げた。
「『空の石』」
空気の渦がリーンの手の中に集まり、透明な石に変わる。
それを口に含むと、湖の中に潜り込んだ。
やはり塩分が多いためか、少し目が痛く感じる。
けれど、透明度が良いので、遠くまで見えた。
浅瀬の湖底は水草がほとんど無く、砂と砂利が混じっている。
話に聞いた、まるで海のようだ。
しばらく泳いで、陸地に向かった。
あまり暗くなってしまうと、方向が分からなくなったしまう為、水面が明るいうちに戻らなくてはいけない。
水面に出ると、薄暗くなった空に、美しい満月が輝いていた。
だから、明るく感じたんだ…。
「綺麗だな…」
リーンは満月を眺めながら、陸地に戻ろうと泳ぎ出し、もう少しで足が付く浅瀬、と、言うところで、足に何かが絡まった。
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何?と、思う間もなく、湖の中に引きずり込まれた。
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