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人魚の泉~海の魔法石~
ルークの憂い 3
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翌日、朝食後、予定どうりガーディは『水球』に炎の魔法を纏わりつかせる方法を教え、アオは塩分濃度の濃い湖から『水球』を作り、塩を分解する魔法を住民と共に初め、リーンはテントの側で、アオ達と同じように『水球』から塩の結晶を取り出していた。
ルークはリーダーの魚人のダレスと、昨日の報告書を見せ、貯水槽の今後の段取りを話し始めた。
まずは調査隊が入り、地質と地形の確認から始まって、貯水槽の再建になる。
ただその前に、ココへたどり着くまでの道が悪いので、まずは、道の舗装の許可を取ることからだと説明した。
ダレスはあまり多くの人を集落に入れたくないとの事で、道幅は広げず、最小限の人数しか派遣しないように願い出てきた。
それも仕方ないことだろう。
仲介者として、兄上にも報告しておかなくてはいけない。
どちらにしろ、水中都市からの許可が必要になってくる。
それからの簡単な段取りだけを説明するしかなかった。
それとは別に、どうも、集落の住民の様子がおかしい。
戸惑い、迷った感じで、子供達以外は、リーンには近付いてはいかなかった。
何かあったのだろうか…。
リーンは何も言わない…。
夜が更けて、各自、皆が寝静まった頃、ガサリと音がして、誰かが起きたみたいだ。
寝付けなかったルークがそっとテントから顔を覗かせると、リーンが湖の水際に向かって歩いていく後ろ姿が見えた。
ルークは追いかけるように、少し遅れてテントから出た。
空は満月に近い、少し掛けた月が湖の水面を照らし、時折吹く風が水面揺らしている。
ルークが追いかけて歩いていくと、不意にリーンが立ち止まって振り向いた。
「…。」
「どこへ行くんだ?」
月明かりの中、今にも消えてしまいそうな、リーンに近付いた。
「…。」
リーンは何も答えてくれない。
ルークはリーンの目の前まで来て、触れようと手を伸ばしたとき、穏やかだった水面に水柱が上がり、水飛沫が辺り一面に広がって、中から紺色の水竜が姿を現した。
そして、リーンの回りを透明の膜『水泡』が包む。
「リーン!」
ルークの伸ばした手は、リーンに触れることが出来ないまま、空をつかんだ。
これがダレスが言ってた守護神の水竜…。
背丈の倍くらいはある、紺色の迫力があり、美しい竜。
「リーン!」
ルークは我に返り再び叫んだ。
水を滴らせた水竜はリーンの入った『水泡』を掴むと、水中に潜っていった。
なす術もなく、ただ叫ぶことしか出来なかったルークは、その場にしゃがみこみ、茫然とするしかなかった。
リーンを引きとめることも、連れ去られないようにすることも出来なかった。
「…リーン」
ルークは気力を無くしたまま、重い足取りでテントに戻ると、アオとガーディがテントから不安そうな顔を覗かせた。
「ルーク様」
アオから一枚の紙を差し出される。
それを見て、まだ、自分達はリーンに信用されていないのだと、思うしかなかった。
ルークは紙を握りしめると、
「もう少し、風に当たってくる…」
そう言って、集落とは反対の湖に向かった。
なんとも言えない、自分への失望感。
リーンに近付けたかと思ったのに、突き放された感じがした。
通じ合ったように感じたのは、ただの錯覚でしかなかったのか?
『ちょっと出かけてくる』
それだけしか紙には書かれていなかったのだ。
ルークはリーダーの魚人のダレスと、昨日の報告書を見せ、貯水槽の今後の段取りを話し始めた。
まずは調査隊が入り、地質と地形の確認から始まって、貯水槽の再建になる。
ただその前に、ココへたどり着くまでの道が悪いので、まずは、道の舗装の許可を取ることからだと説明した。
ダレスはあまり多くの人を集落に入れたくないとの事で、道幅は広げず、最小限の人数しか派遣しないように願い出てきた。
それも仕方ないことだろう。
仲介者として、兄上にも報告しておかなくてはいけない。
どちらにしろ、水中都市からの許可が必要になってくる。
それからの簡単な段取りだけを説明するしかなかった。
それとは別に、どうも、集落の住民の様子がおかしい。
戸惑い、迷った感じで、子供達以外は、リーンには近付いてはいかなかった。
何かあったのだろうか…。
リーンは何も言わない…。
夜が更けて、各自、皆が寝静まった頃、ガサリと音がして、誰かが起きたみたいだ。
寝付けなかったルークがそっとテントから顔を覗かせると、リーンが湖の水際に向かって歩いていく後ろ姿が見えた。
ルークは追いかけるように、少し遅れてテントから出た。
空は満月に近い、少し掛けた月が湖の水面を照らし、時折吹く風が水面揺らしている。
ルークが追いかけて歩いていくと、不意にリーンが立ち止まって振り向いた。
「…。」
「どこへ行くんだ?」
月明かりの中、今にも消えてしまいそうな、リーンに近付いた。
「…。」
リーンは何も答えてくれない。
ルークはリーンの目の前まで来て、触れようと手を伸ばしたとき、穏やかだった水面に水柱が上がり、水飛沫が辺り一面に広がって、中から紺色の水竜が姿を現した。
そして、リーンの回りを透明の膜『水泡』が包む。
「リーン!」
ルークの伸ばした手は、リーンに触れることが出来ないまま、空をつかんだ。
これがダレスが言ってた守護神の水竜…。
背丈の倍くらいはある、紺色の迫力があり、美しい竜。
「リーン!」
ルークは我に返り再び叫んだ。
水を滴らせた水竜はリーンの入った『水泡』を掴むと、水中に潜っていった。
なす術もなく、ただ叫ぶことしか出来なかったルークは、その場にしゃがみこみ、茫然とするしかなかった。
リーンを引きとめることも、連れ去られないようにすることも出来なかった。
「…リーン」
ルークは気力を無くしたまま、重い足取りでテントに戻ると、アオとガーディがテントから不安そうな顔を覗かせた。
「ルーク様」
アオから一枚の紙を差し出される。
それを見て、まだ、自分達はリーンに信用されていないのだと、思うしかなかった。
ルークは紙を握りしめると、
「もう少し、風に当たってくる…」
そう言って、集落とは反対の湖に向かった。
なんとも言えない、自分への失望感。
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