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神の宿り木~再生~
目覚めの午後
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昼食を食べてから、ジーンとユーリはベッタリとリーンに付くついていた。
午後からは、役所の案内は良いのだろうか?
リーンは気になって、聞いてみた。
「…案内のお手伝いは良いのか?」
「うん。受付のお姉さんに、リーンの側に居たいから、お休みにしてって、頼んだの」
ユーリがそう言うと、ジーンも。
「午前中だけにしてもらってんだ」
…この二人にお願いをされれば、断れないだろう…。
ましてや、お手伝いなのだから…。
「そうか。それなら良いが…」
ジーンとユーリは、リーンの膝の上に座るのを取り合い始めたので、両足にそれぞれ座らせた。
少し重たいが、二人はそれで満足したみたいで、あとは普通に学校であったことを話し始めた。
楽しそうに話す二人に、リーンは微笑んだ。
楽しく学校に行っているのなら良かった。
リーンは学校と言うモノに縁がなく、ルークが家族以外のいろんな友達と接する機会だし、世界が広がるから…。と、言われて、そうなんだ。と、思ったくらいだ。
…楽しく学べて、知識を得れるのならば、それはそれで良いのだろう…。
おやつを食べ終える頃に、キリトが二人を迎えに来た。
「目覚めて良かったです…」
キリトはホッとため息をついて、ルークの寝室に入り、ジーンとユーリの着替えや荷物をカバンに詰めだす。
キリトは当たり前のように片付け出したので、聞いてみた。
「…それ、ジーンやユーリにさせなくて良いの?」
「…出先になるので、ここでは俺がします。…屋敷に帰ったら、自分で片付けを出きるようには、してるつもりなんですが…つい、手をだしてしまって…」
キリトが苦笑いする。
「…キリトが離れれば、寂しいかもしれないけれど…自分で出きるようになるかな…」
「…。俺が、離れがたいんですけどね…」
アリミネ火山に行くメンバーに入れても良いかもしれないと、思ったからだ。
キリトは狼の獣人…雷を使う。
素早く情報を察知して、偵察に向いているのだが…私が子供達の事をお願いしたから、側に居てくれているのもある…。
時々、ルークに頼まれて、出掛けてはいたみたいだが…。
「…まだ分からないけど、ルークの手が空いたらアリミネ火山に向かうんだ。その時、一緒に来ないか?」
キリトは驚いて、リーンを見てくる。
…なんとなく…連れていった方が良いような気がしたからだ。
「…少し、考えさせてください」
「こっちも、ルーク次第だから…」
リーンはそう言って、執務室に戻った。
すぐには行けない。
…でも、それまでに出きることから、していかないと…。
夕食前には、王都の屋敷に戻る約束になっているみたいで、帰りたくないと、ジーンとユーリが駄々をこね始めた。
「…。」
学校があるから、次に来るのは週末…。
しばらくは会えない。
寂しいのは寂しいけれど…親離れ、子離れの練習もかねている。
「…今度、ピクニックがしたい…」
ユーリがそう言い出した。
学校の友達の話をしていたときに、言っていた。
家族でお出かけして、外でご飯を食べて、楽しかったと言うのが、羨ましかったと…。
そうだよな…。
ルークはリオナスにいるし、カザンナ王国の第三王子だから、ピクニックと言っても、大勢連れて豪勢になってしまうだろう。
それに私は、ルークの元には帰ってくるが、定住しているわけではない。
…約束が出来ない…。
「…分かった。来週、休みを取って出掛けよう」
「…ルーク…」
リーンが不安そうにルークを見ると、微笑んで来た。
「ルナも誘おう…。そうすれば、リーンはどこへも出掛けられない…」
「…。」
…その通だ。
ルナが来るとなれば、チイは絶対に来るし、ヒイロも休みをもぎ取るだろう…。
ヒイロとチイが来るのに、私が、行かないわけには行かない…。
「…私の負け…。来週末、一緒に出掛けよう…」
リーンがそう言うと、ユーリは、ぱあっと笑顔になって頷いた。
「約束だからね!」
ジーンも嬉しそうに「お弁当楽しみ」と、笑っている。
「ほら、王都に戻るぞ」
キリトが二人の荷物をもって、二人をせかす。
「また、来週!」
そう言って、キリトが魔法陣を開き、グオルクのリーンの部屋に繋がる魔法陣の中に入っていった。
「…出掛けても、絶対に戻ってこいよ」
ルークが念を押す。
「うん。あんな嬉しそうな顔をされたら、約束を破るわけにはいかないからね…」
リーンはそう言って微笑んだ。
「さて、後はアオ達に任せる」
ジーンとユーリ、キリトが帰ってすぐ、ルークがそう言って、突然リーンの腰を抱き上げ、抱えられた。
帰るのを待っていたみたいに…。
「ルーク?」
「ごゆっくり」
アオはそう言って、苦笑いしている。
…何?
リーンの戸惑いをよそにルークは寝室に入り、リーンをベットの縁に降ろす。
「そろそろ、俺にもリーンが帰ってきたと言うことを、実感させてくれ」
そう言って口付けてくる。
…そう言う…意味…。
リーンは頬を染めながら、ルークを抱き締めた。
午後からは、役所の案内は良いのだろうか?
リーンは気になって、聞いてみた。
「…案内のお手伝いは良いのか?」
「うん。受付のお姉さんに、リーンの側に居たいから、お休みにしてって、頼んだの」
ユーリがそう言うと、ジーンも。
「午前中だけにしてもらってんだ」
…この二人にお願いをされれば、断れないだろう…。
ましてや、お手伝いなのだから…。
「そうか。それなら良いが…」
ジーンとユーリは、リーンの膝の上に座るのを取り合い始めたので、両足にそれぞれ座らせた。
少し重たいが、二人はそれで満足したみたいで、あとは普通に学校であったことを話し始めた。
楽しそうに話す二人に、リーンは微笑んだ。
楽しく学校に行っているのなら良かった。
リーンは学校と言うモノに縁がなく、ルークが家族以外のいろんな友達と接する機会だし、世界が広がるから…。と、言われて、そうなんだ。と、思ったくらいだ。
…楽しく学べて、知識を得れるのならば、それはそれで良いのだろう…。
おやつを食べ終える頃に、キリトが二人を迎えに来た。
「目覚めて良かったです…」
キリトはホッとため息をついて、ルークの寝室に入り、ジーンとユーリの着替えや荷物をカバンに詰めだす。
キリトは当たり前のように片付け出したので、聞いてみた。
「…それ、ジーンやユーリにさせなくて良いの?」
「…出先になるので、ここでは俺がします。…屋敷に帰ったら、自分で片付けを出きるようには、してるつもりなんですが…つい、手をだしてしまって…」
キリトが苦笑いする。
「…キリトが離れれば、寂しいかもしれないけれど…自分で出きるようになるかな…」
「…。俺が、離れがたいんですけどね…」
アリミネ火山に行くメンバーに入れても良いかもしれないと、思ったからだ。
キリトは狼の獣人…雷を使う。
素早く情報を察知して、偵察に向いているのだが…私が子供達の事をお願いしたから、側に居てくれているのもある…。
時々、ルークに頼まれて、出掛けてはいたみたいだが…。
「…まだ分からないけど、ルークの手が空いたらアリミネ火山に向かうんだ。その時、一緒に来ないか?」
キリトは驚いて、リーンを見てくる。
…なんとなく…連れていった方が良いような気がしたからだ。
「…少し、考えさせてください」
「こっちも、ルーク次第だから…」
リーンはそう言って、執務室に戻った。
すぐには行けない。
…でも、それまでに出きることから、していかないと…。
夕食前には、王都の屋敷に戻る約束になっているみたいで、帰りたくないと、ジーンとユーリが駄々をこね始めた。
「…。」
学校があるから、次に来るのは週末…。
しばらくは会えない。
寂しいのは寂しいけれど…親離れ、子離れの練習もかねている。
「…今度、ピクニックがしたい…」
ユーリがそう言い出した。
学校の友達の話をしていたときに、言っていた。
家族でお出かけして、外でご飯を食べて、楽しかったと言うのが、羨ましかったと…。
そうだよな…。
ルークはリオナスにいるし、カザンナ王国の第三王子だから、ピクニックと言っても、大勢連れて豪勢になってしまうだろう。
それに私は、ルークの元には帰ってくるが、定住しているわけではない。
…約束が出来ない…。
「…分かった。来週、休みを取って出掛けよう」
「…ルーク…」
リーンが不安そうにルークを見ると、微笑んで来た。
「ルナも誘おう…。そうすれば、リーンはどこへも出掛けられない…」
「…。」
…その通だ。
ルナが来るとなれば、チイは絶対に来るし、ヒイロも休みをもぎ取るだろう…。
ヒイロとチイが来るのに、私が、行かないわけには行かない…。
「…私の負け…。来週末、一緒に出掛けよう…」
リーンがそう言うと、ユーリは、ぱあっと笑顔になって頷いた。
「約束だからね!」
ジーンも嬉しそうに「お弁当楽しみ」と、笑っている。
「ほら、王都に戻るぞ」
キリトが二人の荷物をもって、二人をせかす。
「また、来週!」
そう言って、キリトが魔法陣を開き、グオルクのリーンの部屋に繋がる魔法陣の中に入っていった。
「…出掛けても、絶対に戻ってこいよ」
ルークが念を押す。
「うん。あんな嬉しそうな顔をされたら、約束を破るわけにはいかないからね…」
リーンはそう言って微笑んだ。
「さて、後はアオ達に任せる」
ジーンとユーリ、キリトが帰ってすぐ、ルークがそう言って、突然リーンの腰を抱き上げ、抱えられた。
帰るのを待っていたみたいに…。
「ルーク?」
「ごゆっくり」
アオはそう言って、苦笑いしている。
…何?
リーンの戸惑いをよそにルークは寝室に入り、リーンをベットの縁に降ろす。
「そろそろ、俺にもリーンが帰ってきたと言うことを、実感させてくれ」
そう言って口付けてくる。
…そう言う…意味…。
リーンは頬を染めながら、ルークを抱き締めた。
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