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神の宿り木~再生~
魔法石の社
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リーンを先頭に透明度の高い湖に入った。
しばらく浅瀬が続き、魚や甲殻類が時折すれ違い、水草や石の間から顔を覗かせ、こちらをうかがっている。
『うわ~っ』
子供達の感嘆の声が聞こえてくる。
『お魚がいっぱい居る!』
『キラキラ光ってキレイ…』
初めて入る水中に子供達は、目を輝かせて辺りを見回す。
その驚いている顔に、連れて来て良かったと思う。
子供達には、まだ、水中散策が出来るほどの魔力も魔法の使い方も教えてはいない。
だから、こういったチャンスでなければ、見せてあげることは出来ないからだ。
しばらく浅瀬の湖の美しさを堪能すると、目的地の歪みに到着した。
ここからは一定の時間でないと、奥まで光が届かない…。
リーンは一旦水面に出て右手をかざし、小さな魔法陣を作り出す。
「『光玉』」
リーンの手元に光が集まり、輝く石が作られ、それを持って水中に再び潜った。
リーンの持つ『光玉』に照らされながら、皆はソレを目印に裂け目の中に入っていった。
『真っ暗…』
不安そうな子供達の声が聞こえてくる。
リーンが横を見ると、『水泡』の中のジーンはルークの足にしがみついている。
さっきまでの元気がどこかに行ってしまっている。
真っ暗だと、不安だもんな…。
リーンの視線に気がついたのか、ルークと目があった。
『…良い眺めだぞ…』
そう言って笑う。
暗闇が、良い眺め?
リーンは首を傾げながら、湖の底に向かって泳いでいった。
湖の底にたどり着くと、リーンは湖底を歩き目的のモノを探した。
確かこの辺に有ったはず…。
記憶の中で見ただけなので、ピンポイントではわからない…。
湖底には大小様々な石が転がり、こちらだと場所を示してくれる。
…有った…。
リーンは『光玉』でソレを照らした。
石で作った小さな社。
あの時、湖に沈めた魔法石の社。
リーンは社に触れて、中に『光玉』を置くと、魔力を込めた。
社は魔力を与えられて、ぼんやりと輝き出す。
青白く社が輝き出すと、それに反応して周囲にある石も輝き出した。
それがリーンの触れる社を中心にどんどんと広がっていって、まるで湖底が青白い光を放っているかのように、輝き出した。
『これは…魔法石の原石か?!』
『キレイ…』
子供達は輝く湖底をぼんやりと見ている。
そう、これが集落が無くなってしまった原因…。
この魔法石を狙った者達に、皆殺しにされそうになって、転移魔法を使って集落の皆を移動させ、住民達の長い旅が始まってしまった。
一人残った『私』は、社を湖底に隠し、眠りについた。
リーンは社から手を離し、青白く光る湖底を見渡して微笑んだ。
『魔力を失い、湖周辺の魔法も切れかかっていたから、これで当分ここの浄化は大丈夫だ』
ルークもアオも、チイも、ヒューストンもオーガストもベジョルカも茫然とこの光景を見ている。
『綺麗だろ。湖底の光の無いところだから、これだけ美しく輝くんだ…』
『ああ、綺麗だ…』
青白く光る湖底は、水に揺れて幻想的な光景を作り出す。
『…ここの魔法石は、使えるの?』
チイが、皆の聞きたいことを代弁して言う。
『…魔力を込めると使える。準魔法石だよ。保冷石と一緒の…』
準魔法石とは、魔力を込めれば魔法石と同じ様に使用できるが、魔力がなくなれば、ただの石でしかない。
一般家庭で良く使われる保冷石は、準魔法石に冷気を込めて、野菜や魚や肉などを保存するために使われている。
あの頃は、魔法石と準魔法石との区別が曖昧だった。
あの時、その区別が付いていれば、集落は存続していた…。
…今さらだが…。
集落の子供が生まれたとき、準魔法石に魔力を込めて、お守りにして授けていたのは…魔力を込めていたのは『私』なのだから…。
ソレを魔法石だと勘違いした者達によって集落は狙われ、住民からお守りが奪われていった。
…思い出すと悲しくなる…。
『今では何処にでもあるモノだよ』
リーンは苦笑いした。
『この光景を見せたかったんだ』
子供達は黙ったまま、じっとその光景を見ている。
時折、青白く光る準魔法石の間を魚が泳いで行く。
時が止まったかのような空間…。
『そろそろ浮上しよう』
リーンはそう言って、裂け目の光に向かって進むように促す。
長時間ここにいると時間を忘れてしまう。
チイが頷き、アオもヒューストン達も浮上していく。
側にはルークとジーンだけが残った。
『ここは、残しておきたいんだろう』
『うん。…この湖周辺の魔法の中心なんだ…』
『関係者以外は立ち入り禁止だな』
ルークはそう言って微笑む。
『皆、分かってくれるよ…』
リーンは微笑むとルークも浮上し始めた。
リーンはルークを見送り、ルークが裂け目の外に出ると、再び社と向き合い青白く輝くソレに触れた。
『「結界」!』
ぶわ~んと小さな波動が社から放たれ、辺り一面に振動していく。
そして、しばらくすると何も無かったかのように、静寂が戻ってくる。
水も波も魚も今までどうり、泳いでいる。
見た目に変わらない湖底は、社を起点に、準魔法石を狙って来た者を排除して、持ち出そうとする者を浮上させない魔法をかけたのだ。
リーンも湖底から浮上する。
…この光景をずっと守れることを祈って…。
しばらく浅瀬が続き、魚や甲殻類が時折すれ違い、水草や石の間から顔を覗かせ、こちらをうかがっている。
『うわ~っ』
子供達の感嘆の声が聞こえてくる。
『お魚がいっぱい居る!』
『キラキラ光ってキレイ…』
初めて入る水中に子供達は、目を輝かせて辺りを見回す。
その驚いている顔に、連れて来て良かったと思う。
子供達には、まだ、水中散策が出来るほどの魔力も魔法の使い方も教えてはいない。
だから、こういったチャンスでなければ、見せてあげることは出来ないからだ。
しばらく浅瀬の湖の美しさを堪能すると、目的地の歪みに到着した。
ここからは一定の時間でないと、奥まで光が届かない…。
リーンは一旦水面に出て右手をかざし、小さな魔法陣を作り出す。
「『光玉』」
リーンの手元に光が集まり、輝く石が作られ、それを持って水中に再び潜った。
リーンの持つ『光玉』に照らされながら、皆はソレを目印に裂け目の中に入っていった。
『真っ暗…』
不安そうな子供達の声が聞こえてくる。
リーンが横を見ると、『水泡』の中のジーンはルークの足にしがみついている。
さっきまでの元気がどこかに行ってしまっている。
真っ暗だと、不安だもんな…。
リーンの視線に気がついたのか、ルークと目があった。
『…良い眺めだぞ…』
そう言って笑う。
暗闇が、良い眺め?
リーンは首を傾げながら、湖の底に向かって泳いでいった。
湖の底にたどり着くと、リーンは湖底を歩き目的のモノを探した。
確かこの辺に有ったはず…。
記憶の中で見ただけなので、ピンポイントではわからない…。
湖底には大小様々な石が転がり、こちらだと場所を示してくれる。
…有った…。
リーンは『光玉』でソレを照らした。
石で作った小さな社。
あの時、湖に沈めた魔法石の社。
リーンは社に触れて、中に『光玉』を置くと、魔力を込めた。
社は魔力を与えられて、ぼんやりと輝き出す。
青白く社が輝き出すと、それに反応して周囲にある石も輝き出した。
それがリーンの触れる社を中心にどんどんと広がっていって、まるで湖底が青白い光を放っているかのように、輝き出した。
『これは…魔法石の原石か?!』
『キレイ…』
子供達は輝く湖底をぼんやりと見ている。
そう、これが集落が無くなってしまった原因…。
この魔法石を狙った者達に、皆殺しにされそうになって、転移魔法を使って集落の皆を移動させ、住民達の長い旅が始まってしまった。
一人残った『私』は、社を湖底に隠し、眠りについた。
リーンは社から手を離し、青白く光る湖底を見渡して微笑んだ。
『魔力を失い、湖周辺の魔法も切れかかっていたから、これで当分ここの浄化は大丈夫だ』
ルークもアオも、チイも、ヒューストンもオーガストもベジョルカも茫然とこの光景を見ている。
『綺麗だろ。湖底の光の無いところだから、これだけ美しく輝くんだ…』
『ああ、綺麗だ…』
青白く光る湖底は、水に揺れて幻想的な光景を作り出す。
『…ここの魔法石は、使えるの?』
チイが、皆の聞きたいことを代弁して言う。
『…魔力を込めると使える。準魔法石だよ。保冷石と一緒の…』
準魔法石とは、魔力を込めれば魔法石と同じ様に使用できるが、魔力がなくなれば、ただの石でしかない。
一般家庭で良く使われる保冷石は、準魔法石に冷気を込めて、野菜や魚や肉などを保存するために使われている。
あの頃は、魔法石と準魔法石との区別が曖昧だった。
あの時、その区別が付いていれば、集落は存続していた…。
…今さらだが…。
集落の子供が生まれたとき、準魔法石に魔力を込めて、お守りにして授けていたのは…魔力を込めていたのは『私』なのだから…。
ソレを魔法石だと勘違いした者達によって集落は狙われ、住民からお守りが奪われていった。
…思い出すと悲しくなる…。
『今では何処にでもあるモノだよ』
リーンは苦笑いした。
『この光景を見せたかったんだ』
子供達は黙ったまま、じっとその光景を見ている。
時折、青白く光る準魔法石の間を魚が泳いで行く。
時が止まったかのような空間…。
『そろそろ浮上しよう』
リーンはそう言って、裂け目の光に向かって進むように促す。
長時間ここにいると時間を忘れてしまう。
チイが頷き、アオもヒューストン達も浮上していく。
側にはルークとジーンだけが残った。
『ここは、残しておきたいんだろう』
『うん。…この湖周辺の魔法の中心なんだ…』
『関係者以外は立ち入り禁止だな』
ルークはそう言って微笑む。
『皆、分かってくれるよ…』
リーンは微笑むとルークも浮上し始めた。
リーンはルークを見送り、ルークが裂け目の外に出ると、再び社と向き合い青白く輝くソレに触れた。
『「結界」!』
ぶわ~んと小さな波動が社から放たれ、辺り一面に振動していく。
そして、しばらくすると何も無かったかのように、静寂が戻ってくる。
水も波も魚も今までどうり、泳いでいる。
見た目に変わらない湖底は、社を起点に、準魔法石を狙って来た者を排除して、持ち出そうとする者を浮上させない魔法をかけたのだ。
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