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第1章 こいびと。
4話(雪香)監視
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「雪香さーん!」
「こんな夜遅くに、何の用?」
呼び鈴がなったので親のかわりにでてみると、そこにはなにやら怪しげな笑顔で待ち構える日菜子さんの姿があった。
「お願いがあってきました!いれてください寒いんで!」
この人は本当に礼儀がなってない。
失礼すぎる、常に。
まあ、寒そうだからいれてあげるけども。
「ありがとうございます、ココアでお願いしますね!」
こういうのも、失礼だと思って欲しい……
でもまあ、幼なじみだし……
「ミルクいれる?角砂糖何個?」
「いれる!あまあまの5個でー!」
「お前な……糖尿病になっても知らないからな。」
「お兄ちゃんが幸せなら私、死んでもいいもん。」
「関係ないだろ?リビングコタツついてるから入って待ってろ。」
「りょーかい!相変わらず狭いねー!」
たく、この女はいつもこうやって人の家に上がり込んでは失礼なことを言うんだから……
でも、不思議と嫌な気持ちにはならなかった。
「ごくごく……んー、おいしー!」
「用件はなんだ。」
コップの底を見てにへにへしている彼女を睨みつける。
「あ、監視をお願いしたくて。」
「……また、か?」
「うん、最近お兄ちゃんね、帰りが遅いの、それだけでもムカつくのに、さっきね、お兄ちゃんの首筋に歯型みたいなのがあって……」
………えっ
杏葉の首筋に、歯型……?いじめなんて、なかったけど………
「……わかった、監視しておくよ。」
「ありがと、それじゃ、それを伝えたかっただけだから。」
彼女はそう言ってコップをテーブルに置いた、それと同時にまた呼び鈴が鳴る。
「お兄ちゃんだ、またね、雪香さん!」
「ああ、また。」
「日菜子が上がらせてもらっててごめんな、あ、ご飯は食べたか?」
「うん、大丈夫だよ。」
「そっか、じゃ、また明日。おやすみ、雪香。」
「おやすみ、また、明日ね。杏葉……」
杏葉は笑顔を見せたあと、ドアを開けようと振り向いた、その瞬間、首筋には、赤いあとが見えた。
「……………」
まさか、本当に………
(監視する必要があるな。)
俺はリビングに戻り、仏壇の前に座った。
「お母さん、お父さん、ご飯、おいしいかな……?」
おまけ
雪香は杏葉と同じクラスで後ろです。
本ばっか読んでるふりして、杏葉を監視してます。
杏葉は幼なじみの雪香の前ではちょっとだけ男らしいです。
作品説明更新しました!
「こんな夜遅くに、何の用?」
呼び鈴がなったので親のかわりにでてみると、そこにはなにやら怪しげな笑顔で待ち構える日菜子さんの姿があった。
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失礼すぎる、常に。
まあ、寒そうだからいれてあげるけども。
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こういうのも、失礼だと思って欲しい……
でもまあ、幼なじみだし……
「ミルクいれる?角砂糖何個?」
「いれる!あまあまの5個でー!」
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「お兄ちゃんが幸せなら私、死んでもいいもん。」
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でも、不思議と嫌な気持ちにはならなかった。
「ごくごく……んー、おいしー!」
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「あ、監視をお願いしたくて。」
「……また、か?」
「うん、最近お兄ちゃんね、帰りが遅いの、それだけでもムカつくのに、さっきね、お兄ちゃんの首筋に歯型みたいなのがあって……」
………えっ
杏葉の首筋に、歯型……?いじめなんて、なかったけど………
「……わかった、監視しておくよ。」
「ありがと、それじゃ、それを伝えたかっただけだから。」
彼女はそう言ってコップをテーブルに置いた、それと同時にまた呼び鈴が鳴る。
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「ああ、また。」
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「うん、大丈夫だよ。」
「そっか、じゃ、また明日。おやすみ、雪香。」
「おやすみ、また、明日ね。杏葉……」
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「……………」
まさか、本当に………
(監視する必要があるな。)
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