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第2章 にげようとしたら。
6話(朝日)なんでたよってくれないの
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「杏葉ー!一緒に帰……」
「………」
「……あず、は………?」
杏葉は暗い顔をしながら、教室をでていった。
(杏葉……どうしちゃったんだろう………)
最近、杏葉がよそよそしくなった。
一緒に帰ってくれなくなったし、放課後になるといつもいなくなるし、あっちから話しかけてこようともしなくなった。
(寂しい……)
どうしてだろう、なにかあったのかな………
「あ、雪香君。」
「……ん?どうしたの?」
「あ、あのさ雪香君、雪香君って杏葉……君の幼なじみだよね?最近、なにか変わったこととかなかった……?」
いやいやいや馬鹿か!馬鹿だ俺は!周りから見たら俺と杏葉は全く関わりのないクラスメイトだってのに!絶対怪しまれるだろ!終わった……俺の人生、終わった………!
「………別に。」
「え。」
そう言って雪香君はそそくさと教室を出ていった。
(……なにも、ないんだ………なら、いいんだけど…………)
今日はもう帰ろう、うん、そうしよう。
と思って鞄を持ち、思い出した。
(あ、図書室に忘れ物した……取りに行かなきゃ。)
「……んあっ!ぅぐ、がはっ………!」
「何?終わり?つまんなすぎ、もっと楽しませてよ。」
「も、もう、許して……お願い、こんなこと、優しかった先輩はどこにいったんですか……?」
「俺は元々優しくなんてないよ。どいつこもいつも………、いや、玩具のくせに偉そうな口叩くんじゃねえよ、もっとわからせないと駄目なのかなぁ?」
「……ひっ、やだ、もう、嫌だ………っ!」
ため息をこぼして、図書室の扉を開けようとした。
「………ん?声?誰か、いるのかな………」
「……やだ!こんなの、こんなの、嫌だ……っ!!」
「!」
突然のことで頭がパニックになる。
誰?誰、誰………
「……ひっ」
俺は怖くなって、その場から逃げ出した。
次の日
(昨日の、なんだったんだろ……)
あの後、色々考えていたらあることが頭に浮かんで、気が付いたら寝ていなかった。
目の下のクマ、重いまぶた、はぁ……
それにしてもあの声、少しだけ、似てた………
「杏葉………」
杏葉、なんで何も言ってくれないの?
どうして?
なんでたよってくれないの?
「どうしてなんだよ………」
恋人に頼ってもらえないことが、辛い。たまらなく。でも、俺じゃ何も出来ない………
「…………」
ガララッと扉があいて、なにやら寝不足気味の杏葉が見えた。
「!あず………」
「おはよー!朝日君!」
「おっはー!朝日!」
「……あっ、お、おはよう………」
「…………」
クラスメイトに挨拶され、挨拶をかえしてすぐ振り向いた。
「………」
「!あず………っ!!」
杏葉がふらっと倒れそうになって、急いで支えようと手を伸ばした。
しかし
「大丈夫?杏葉。」
「………え……あ、うん!大丈夫だよー!」
俺が手を伸ばそうとしたら、杏葉の幼なじみの雪香が素早く走ってきて、倒れそうになった杏葉を支えた。
「……!」
「っ………ごめん、雪香……もう大丈夫、ありがとう。」
「寝不足か?無理すんな、なにかあったら俺に頼れ。」
「……っあ、ありがとう!」
俺の目の前で杏葉は顔を赤らめ、笑った。
……なんで、
なんで、俺以外にそんな笑顔見せるんだよ……?
胸が、張り裂けそうになった。
「………」
「……あず、は………?」
杏葉は暗い顔をしながら、教室をでていった。
(杏葉……どうしちゃったんだろう………)
最近、杏葉がよそよそしくなった。
一緒に帰ってくれなくなったし、放課後になるといつもいなくなるし、あっちから話しかけてこようともしなくなった。
(寂しい……)
どうしてだろう、なにかあったのかな………
「あ、雪香君。」
「……ん?どうしたの?」
「あ、あのさ雪香君、雪香君って杏葉……君の幼なじみだよね?最近、なにか変わったこととかなかった……?」
いやいやいや馬鹿か!馬鹿だ俺は!周りから見たら俺と杏葉は全く関わりのないクラスメイトだってのに!絶対怪しまれるだろ!終わった……俺の人生、終わった………!
「………別に。」
「え。」
そう言って雪香君はそそくさと教室を出ていった。
(……なにも、ないんだ………なら、いいんだけど…………)
今日はもう帰ろう、うん、そうしよう。
と思って鞄を持ち、思い出した。
(あ、図書室に忘れ物した……取りに行かなきゃ。)
「……んあっ!ぅぐ、がはっ………!」
「何?終わり?つまんなすぎ、もっと楽しませてよ。」
「も、もう、許して……お願い、こんなこと、優しかった先輩はどこにいったんですか……?」
「俺は元々優しくなんてないよ。どいつこもいつも………、いや、玩具のくせに偉そうな口叩くんじゃねえよ、もっとわからせないと駄目なのかなぁ?」
「……ひっ、やだ、もう、嫌だ………っ!」
ため息をこぼして、図書室の扉を開けようとした。
「………ん?声?誰か、いるのかな………」
「……やだ!こんなの、こんなの、嫌だ……っ!!」
「!」
突然のことで頭がパニックになる。
誰?誰、誰………
「……ひっ」
俺は怖くなって、その場から逃げ出した。
次の日
(昨日の、なんだったんだろ……)
あの後、色々考えていたらあることが頭に浮かんで、気が付いたら寝ていなかった。
目の下のクマ、重いまぶた、はぁ……
それにしてもあの声、少しだけ、似てた………
「杏葉………」
杏葉、なんで何も言ってくれないの?
どうして?
なんでたよってくれないの?
「どうしてなんだよ………」
恋人に頼ってもらえないことが、辛い。たまらなく。でも、俺じゃ何も出来ない………
「…………」
ガララッと扉があいて、なにやら寝不足気味の杏葉が見えた。
「!あず………」
「おはよー!朝日君!」
「おっはー!朝日!」
「……あっ、お、おはよう………」
「…………」
クラスメイトに挨拶され、挨拶をかえしてすぐ振り向いた。
「………」
「!あず………っ!!」
杏葉がふらっと倒れそうになって、急いで支えようと手を伸ばした。
しかし
「大丈夫?杏葉。」
「………え……あ、うん!大丈夫だよー!」
俺が手を伸ばそうとしたら、杏葉の幼なじみの雪香が素早く走ってきて、倒れそうになった杏葉を支えた。
「……!」
「っ………ごめん、雪香……もう大丈夫、ありがとう。」
「寝不足か?無理すんな、なにかあったら俺に頼れ。」
「……っあ、ありがとう!」
俺の目の前で杏葉は顔を赤らめ、笑った。
……なんで、
なんで、俺以外にそんな笑顔見せるんだよ……?
胸が、張り裂けそうになった。
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