リビングデッド

はれるや

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〖教養の編〗

13.そもそも鉄球投げって陸上競技やんけ

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「まあ言うまでもないが!自分のタイミングでこの鉄球を投げてもらう!!ちなみに女性の平均は12mだ!!」ヒョイッ

彼はそう言い、軽々しく鉄球を私に投げた。いや危ねぇな。

「おっも。これならそりゃそんな記録伸びないはずだよネ。」

「それは女性用だ!寧ろ軽いはずだぞ!!」ブンブン

「やめろ。危ない。」

「悪い!!」

「ちょっあの、もう投げてもいっすか」
うでしぬー

「あぁ!!いいぞ!!全力でぇ…!やるんだァ…!」

「マジであの人味があるんだよなぁ!?」ブンッ

(ほぼ)死に物狂いで投げた鉄球は綺麗な放物線を描く訳もなく、呆気なくぼとっと落ちた。

……うん。まぁそうなるよね。

【3.8m】

「ほーん意外といってないんね」

「気にするなぁ!!お前は!お前は全力だった…!!お前の本気…良かったぞ……!!」

あの人の如く熱くなりながら涙を流し、そして私の両肩を掴んでぐわんぐわんする。

「目回る目回るしぬしぬギブギブ」
ガックンガックン

【舌噛むぞ。】

「まっで、何書いてるかっ、わかんなっっぐえっ」

「……はぁ。やめろ。」

「おっと!すまない!!はっはっはっ!!!」

「どうしよう、刺したい。」

【気持ちは分かるが、辞めてやってくれ。】

「チッ…てか、また筆談に戻りましたね。」

【表情筋が疲れたからな。】

「なるほど納得かたつむり」
「さぁ!!!もう1回やろう!!!」

「いきなりダナァ~」
びっくりしすぎて逆に冷静だぁ~

「(まぁけど、重さに関しては少し慣れた?かな?うん、知らんわ。)」

「何時でも来い!!」

「おしゃ行くぞ~」

そぉれっ

今度は割とキレイめな放物線が描かれた。

ぼとっ

「お?結構いったんじゃね?」

「フミカぁ!!何メートルだ!?」

【14.3m】と見開きでデカデカと書かれてある。
いよっしゃい!

「おぉ……!!!すごいな!!平均越したぞ…!!よくやったなぁ…!俺はっ…俺は嬉しいぞ………!!!」だばー

効果音つきそう(多分もうついてる)なくらいの滝涙を流すこの脳筋さん。(失礼)平均越すだけでそんな泣く?

「えぇっと…とりあえずお疲れ様でした?」
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