オッサンですがTS転生してしまったので異世界生活を楽しもうと思います。

ゆさま

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TS美少女はトイレにこもる    挿絵有

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 さて、二階での用事を済ましたので、リンゼと俺は一階に降りて来て食事をすることにした。

 俺はリンゼのおすすめメニューを注文した。どんな料理が来るのか楽しみだ。テーブルを挟んで向かいに座っているリンゼは、目を輝かせながら話しかけてきた。

「『ガノタ系魔法』って何だろう! 初めて聞いたよ! もしかしたら古代魔法帝国の失われた魔法とかじゃない?」

 そんなたいそうな物じゃないことは断言できるが、説明するとなると困るよな。そもそもこの世界のスキルって何なんだ? 魔法とは別枠なのか? 良く分からんな。

「どうかなぁ、私にも分からないよ。ところで、スキルって何なの?」

 リンゼは軽く興奮した様子で語り始めた。

「スキルはね、その人の経験とか願望とか才能とか、他にもいろんな要素が絡んで、その人だけに発現するものもあるし、ある程度決められたトレーニングをして、身に着けるものとかあるよ! 私は元々足が速かったんだけど、もっと速くなりたいって頑張ったら、ある日突然天駆に目覚めたんだよ」

 固有タイプと、習得タイプがあるのか。ニュータイプとガノタ系魔法はどう見ても俺の固有だな。これらのスキルは、前世での約50年分の研鑽の結果に違いない。全シリーズそれぞれ10回以上は通しで見たからな! プラモだって山ほど作ったし! アイテムボックスは何故持っているか分からんが、きっと神様がくれたんだろう。

 俺が考え事をしている間も、リンゼは元気に話し続けている。カワイイ。

「きっとバランセの『ガノタ系魔法』は、固有の魔法が扱えるようになるレアスキルなんだよ! ニュータイプっていうのは分からないけど」

 ニュータイプの効果? なんか閃くようになるんだろう。実際、ゴブリンの件では勘が良くなったように思えるしな。

 リンゼのような美少女とテーブルを挟んで対面で座り、楽しくお話をして幸せいっぱいなのだが、今の俺にはある問題が迫っていた。それは尿意だ。

「リンゼ、トイレってどこ?」

 俺が小声で聞くと、リンゼは指差して説明する。

「あっちの突き当りを右だよー」

 俺はそそくさと席を離れ、リンゼが指差した方に早足で進む。トイレの入口は男性用と女性用に分かれているが、今の俺の体は女だ。女性用のトイレに駆け込んだ。

 女性用トイレの中は誰もおらず、個室もすべて空いていた。その一つに入り、スカートをまくり上げてパンツを下ろし、便座に座って股間の緊張を緩めると、チョロチョロと水音が響いてくる。

「ふぅー」

 一息ついたところで、視線を落とすと、俺の心音はドクンと跳ねあがった。眼下には女の子の太ももがあり、下げられたパンツが引っかかっている。そしてまくり上げたスカートの奥には性器が丸出しだ。

 俺は体をかがめて、その部分を見ようとした。よく見えないな。両脚を広げて、両手の指先で自分の性器を広げ、息を呑んで覗き込む。これが、夢にまで見た……。

 俺はごくりとつばを飲み込む。実物を見たのは初めてだが、画像でなら何度か見たことはある。ここが大陰唇、ここがクリトリス、ここがきっと男のものを挿入する膣かな?

 鼓動の高鳴りは増していき、はぁはぁと口呼吸しているのが分かる。右手の指先でそっとクリトリスに触れてみた。

「あぁぁっ」

 思わず声が漏れ、ビクンとのけぞってしまった。声が出るのを防ぐため、左手で口を押える。それでも右手の指先を動かすたびに「んっんっっ」と声を抑えきれない。

 リンゼはきっと席で待ってる、もうやめないと。そう思いながらも指の動きを止められず、クリトリスを撫で続けた。次第に右手の動きが大きくなると、ぬるりとした湿り気を指に感じた。

 え……、濡れてる。その事実にさらに興奮した俺は、右手の手のひら全体を性器に擦りつけるように動かした。

「あっ、あっ、あっ」

 気持ちが良すぎて、もう声なんて止められるはずない。くちゅくちゅという音がトイレに響き渡る。誰かが入ってきたら大変だと思いながらも、迫りくる快楽の波にのまれ必死に性器を撫でまわし続けた。

 俺の気分は高揚し続け、性器からの激しい快感は全身に伝播し、頭の中が真っ白になっていく。

「うああぁぁぁーっ」

 イってしまった。だが射精後の虚脱感はみじんもなく、多幸感で満たされている。それにまだ何か物足りない、下腹部の疼きは収まっていない。性器がヒクヒクと動いているのが、あてがっている右手から伝わってくる。指、入れてみようかな?

 しかし、そこではっとリンゼの顔が浮かび正気に戻る。べったりと濡れた性器を入念に拭いて、パンツを穿き個室を出た。ふぅ、誰もいないようで良かった。

 それにしてもこのトイレきれいだな。前世の商業施設とかのと変わらない清潔さだ。きっと、中世ヨーロッパベースの異世界じゃなくて、先人の異世界人が知識チートで日本の文化を取り入れまくった、ナーロッパベースの異世界に違いない。

 手を洗うべく手洗いカウンターに向かう。そこには大きな鏡が設置してあり、ようやく俺は自分の転生後の姿を見ることが出来た。



 その鏡には銀髪赤眼の美少女が映っていた。大きな胸は白いワンピースを窮屈そうに押し上げ、キュッとくびれたウエストに丸く形のいいお尻。ミニ丈のワンピースから覗く太ももは程よい太さと肉付きで、綺麗な脚線美を描いていた。

「完璧だ。この神がかった美少女が、今の俺の体……」

 右手を頬に持って行くと、鏡の中の美少女も同じ動きをする。俺が笑顔を作ると鏡の中の美少女も可愛らしく微笑む。なんて綺麗なんだ……。

 おっと、見惚れている場合じゃない。さっさと手を洗って戻らないと!



 * * *



 俺が席に戻ると、すでにテーブルには料理が並んでいた。リンゼは律儀にも食べずに待ってくれていた。俺の心が罪悪感でちくりと痛む。

「ゴメン! 遅かったよね。先に食べててくれても良かったのに」

「一緒に食べた方が美味しいから。じゃあ食べよっか?」

 リンゼはテーブルに置いてある箱からフォークを取り出し、肉料理を突き刺して食べ始めた。その箱を見るとファミレスよろしく、フォークやナイフやスプーン、それに箸まで入っている。

 俺が箸を取り出して食事を始めても何も言われなかったので、やはりこの世界は知識チート無双後のナーロッパである可能性が高いな。

「報酬の話なんだけどさ、バランセって無一文だよね?」

 リンゼが突然そんなことを聞くので、俺は口の中のものを咀嚼しながらうんうんと頷いた。

「ゴブリンの魔石は一個2000コルで五個だから一万コル」

 リンゼはそう言いながら、銀貨を10枚テーブルの上に並べる。

「ゴブリンは全部バランセが倒したし、その分は渡すよ」

「私がリンゼに貰ったブラっていくら?」

「1000コル」

「なら、その1000コルと、私を助けてくれたお礼で4000コル。合計5000コルをリンゼに渡すよ」

 俺はテーブルの上の銀貨五枚を握って、もう五枚をリンゼの方に押し返した。すると、「なんか悪いなぁ。でも、ありがたく貰うよ」と素直に受け取ってくれた。

 ところで、宿代って一晩いくらなんだろうか? リンゼに聞くと、ピンキリだけど彼女は3000コル程度のところに泊まっているらしい。なら今晩は野宿しないで良さそうだな。今後はゴブリンを殺しまくって宿代と食事代くらいは稼がないとな。

「バランセって放っておくと、そこらへんでまた寝そうだから、今夜は私と同じ部屋を折半で借りない?」

 どうやらリンゼは俺の事が心配なようだ。俺には事情があったものの、森の中で寝てたんだから無理もないか。お金の節約にもなるし、リンゼと同じ時間を過ごせるのがいい。ここは誘いに乗ろう。

 しかし、美少女と同衾とは……。キャッキャウフフで百合展開か? 俺がエロい妄想をしていることなど、リンゼは知る由も無いのだった。
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