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飛鳥君編
10話 飛鳥君…マジでおれのこと…
しおりを挟む「違うよ…僕は────」
飛鳥君はそういうとおれの顔をじっと見た。
そして少しそらす。
「亮君、君が好きなんだ。」
そういわれ───おれは固まった。
思考が、体が───すべてが。
えっと…なにいってるの?
「あっ…え?」
「キスしたところでわかってほしかったけど…亮君は鈍感さんだから仕方がないよね。」
「ちょっ…ま、えっ!?」
「わからない?なら、またキスでもする?」
「しないけど!??」
「うん、だよね。」
ははっと笑って飛鳥君はおれを見る。
もう…おれは飛鳥君がよくわかんないよ…。
「─────はぁっ。」
飛鳥君はそういうとその場にしゃがんだ。
「えっ!?」
びっくりしておれは声をあげる。
「ほんと…上手くいかないな…。こんなことするつもりなんてなかったのに…。」
飛鳥君はそういうとにこっと笑った。
「僕は亮君が好きなんだ。だから手紙で屋上にきてもらって告白したはずだったんだけど…な。」
…思い出した。最初、飛鳥君に会ったとき手紙でおれを呼び出したのだ。そう…だったのか!?
「おれは…てっきり勇太のことが好きなんだと思ってたから…!」
「うん、そう勘違いしてるのわかってたよ。だから…亮君に違うこと伝えようとしてたのに…邪魔が入ってね。なかなか伝えられなかったよ。」
「邪魔っ…?」
「ううん。それはいいんだ。…またいずれわかることだ。」
飛鳥君はそういうとにこっと笑っていた。
「よかった…やっと伝えられた。」
「えっと…よかった…ね?」
「フフ。なんだよ、その返し。うん。よかったよ。」
飛鳥君はははっと笑っておれを見ていた。
「ねぇ…亮君、返事聞かせてくれない?」
「えっ…」
飛鳥君はおれにそういうと俺の手を握りしめた。返事…、返事…?いきなりそんなこといわれてもわからない…。
「ははっ。嘘。今いっても亮君を困らせるだけだからね。待ってるよ。」
「あ、ありがとう…」
「でも、あんまり待たせると…食べちゃうかもね。」
「食べ…?」
「はは。冗談っ!」
なんか飛鳥君の知らない一面を見れた…。飛鳥君ってこんな感じだっけ…?
「あと…」
「え?」
「勇太君には────気をつけて。」
飛鳥君は笑っていた顔が消えてじっと俺の顔を見る。とても真剣だ。
「えっ?勇太?なんで?」
「…その様子じゃ…何も知らないのか…ボソというか言う気はないんだな。」
「飛鳥君っ?」
「ううん。それだけだから。時間とらせてごめんね。」
飛鳥君はおれの手をぐいっと引っ張りおれを抱きしめた。
「えっ────!?」
「好きだっ────。
亮君が好きだよ。大好きっ…。愛してるよ…。
だから────誰にも渡さない…」
耳元でそう囁かれてびっくりする。
「飛鳥君っ…」
「よい返事を待ってるよ。」
チュっと唇に何かがまた触れる。えっ…ちょっ!?
「飛鳥君っ、ちょっ!?はぁっ!?」
「じゃあね。また明日。」
飛鳥君はにこっと笑うと無邪気な笑顔で屋上から出て行った。…待って…今おれ…
「───キスっ…だよな…。」
一瞬で気づかなかったが…まじかっ…
「飛鳥君っ───本気でおれのこと…」
10
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