捨て子の幼女は闇の精霊王に愛でられる

７

「はぁ、危なかった。ちょっとは手加減しろよな…………。まあともかく、精霊王達にもミアの事は教えないといけないぞ。シャドウの…………いや、闇の精霊王の唯一の弱点だからな。お前は他の奴には見せたくないだろうけど、こればっかりは仕方ないだろ。」


「…チッ。」


そっか。シャドウが私を大切にしてくれる分、私は責任と危険を負わなくちゃいけないんだ。シャドウの迷惑にだけはなりたくない。私は弱いから自分で自分を守る事はできない。でもだからこそちゃんと守られないと。


…………、皆んなと、仲良くなれるといいな。


「さあ、まずはあいつからか。」


そうグレンが言った瞬間、本日2度目の瞬間移動が行われた。


着いた場所は水がたくさんある所だった。とても綺麗でびっくりした。ここには誰が居るのかな？


「ミア、あいつだぞ」グレンが指を刺した方向を見る


そこにはやっぱりイケメンがいた。もう驚かないよ？流石にね、免疫ってものが私にもあるから！ま、まあ、ちょっとはね？ちょっとは、やっぱり、ね？


そこには、水色の髪で、青の瞳を持った、きれーな男の人がいた。背は高くなくて、まだ子供みたい。一言で言うなら、透明感。もうその言葉に尽きる。あ、こっちに気づいた。え、まって、すっごい速さで近ずいてくる。あーー！ぶつかる、ぶつかるってば！


…………、あーあ、見事にシャドウの作った結界に激突したよ。大丈夫かな？


「だいじょぶですか？」


「ふふ、大丈夫だよ。君は優しいんだね。シャドウが抱っこするなんて珍しい。驚いたよ。まあ、それはともかく、その瞳、僕と同じ色だね！嬉しい！可愛いね。あ、そうだ！少し遊んでいってはいかないかい？僕のしもべ達も遊ばせたがってる。」


まあ取り敢えず、嫌われてはなさそう。良かった。。それよりも、遊んでもいいの？楽しそうだし、遊びたい！感情のままに私は男の人の所にかけて行った。そしたらふわっと抱き上げてぎゅーってしてくれた。冷たくて、でも不思議とあったかくて、心地いい。


「僕の名前はラクス。ほら、この中にお入り。水の中で遊ぼう。きっと楽しいよ！」そう言うラクス様の手の上に浮かんでるのは、大きな球体。周りが水に囲まれてる。私は素直にその中に入った。


ラクス様はそれを確認すると歩き出した。私を入れている球体も付いていく。湖みたいな所に着くと、その中に優しく漬けていく。全部が収まって私が平気な顔をしていると、ホッとした顔になった。


、、、、すっごく、、綺麗。私の知っている言葉では、表しきれない。それ程までに、ただただ綺麗だった。それをしばらく見ていると、何かが動いていることに気づいた。


あれ、お魚さんかな？お魚さんも、綺麗だね。あれは何、これは何？隣にいるラクス様にいろんなことをたくさん聞いても、微塵も嫌がらずに、むしろニコニコしながら答えてくれた。ふふ、優しい人なんだね。