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討伐成功 その1
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討伐隊が人食い熊の捜索を始めて一週間。
俺は毎日、討伐隊に同行して山に入っていたが、クマの姿などまったく
見ていなかった。
深い雪に足を取られ、歩くのが遅い俺は、今日も列の一番後ろだ。
しかも、だんだん列から遅れてしまっている。
ふう、とため息をついた俺は、何気なく後ろを振り返った。
と、十数メートル先、木々の間に、なにか黒い塊がうずくまっているのに
気付いた。
おい、あれクマじゃないか。と言おうしてと列を見ると、俺が遅れているのに
気づかずに、猟師たちはどんどん先に進んで行っていた。
もう一度確認しようと振り返ると、
ほんの数メートル先、目と鼻の先に、そいつは立っていた。
黒い毛皮で覆われ、2mはある巨体のクマがじっとこちらを睨んでいる。
生まれて初めて見る野生の巨大熊に、俺は恐怖で固まってしまった。
助けを呼ぼうとしても、喉がカラカラで声が出ない。
次の瞬間、クマが飛びかかってきた。
「うわああああああ!」
悲鳴を上げながら、俺はとっさに腰のホルスターから拳銃を抜いた。
ためらうことなく二回、引き金を引く。
パァン! パァン!
乾いた銃声が森に響きわたった。
二発の弾丸のうち、一発がクマの肩に当たった。
「グヲオオオオオオ!」とうなり声をあげ、真っ黒な巨体がそのままの勢いで
倒れかかってきた。
もしもこの瞬間、俺が腰を抜かして地面にしゃがみこんでいなかったら、
俺の頭はクマに食い潰されていただろう。
銃口から硝煙が立ちのぼる拳銃を片手に、俺は尻もちをついた。
その頭上を、怒り狂ったクマがぎりぎり飛び越えていく。
「クマだあああ!」
「出たぞおッ」
「撃て撃て!」
討伐隊の猟師たちも俺がクマに襲われているのに気づき、口々に叫んで
猟銃を構えた。
バァン! バァン! バァン!
それぞれ猟銃を構えた猟師たちが、一斉に発砲した。
だが、動揺して狙いが定まらない。猟師たちの放った弾丸は、クマの背後の木々を
かすっただけだった。
「グヲオオオオオオ!」
クマの咆哮が響きわたり、怒り狂った目で猟師たちを睨んだ。
四つん這いになり、信じられないスピードで討伐隊の列に突進していく。
巨大熊が突進してくる様子に腰を抜かして、討伐隊の列が乱れた。
「うわあああ!」
「こっちに来る!」
「逃げろおお!」
猟師たちが動揺して慌てふためく中、一人がさっと銃を構えた。
剛田さんだ。
愛用の三八式歩兵銃を構え、突進するクマに対峙している。
他の猟師と違って冷静に狙いを定め、
ダァン!
剛田さんの銃から放たれた弾丸は、正確にクマの眉間に命中した。
すかさずボルトを引いて次弾を装填し、引き金を引く。
ダァン!
もう一発もクマの額に命中。
真っ黒な巨体がグラリと揺れ、
ドサッと音を立て、クマは倒れた。
グウとうなり、ピクリとも動かなくなった。
俺は毎日、討伐隊に同行して山に入っていたが、クマの姿などまったく
見ていなかった。
深い雪に足を取られ、歩くのが遅い俺は、今日も列の一番後ろだ。
しかも、だんだん列から遅れてしまっている。
ふう、とため息をついた俺は、何気なく後ろを振り返った。
と、十数メートル先、木々の間に、なにか黒い塊がうずくまっているのに
気付いた。
おい、あれクマじゃないか。と言おうしてと列を見ると、俺が遅れているのに
気づかずに、猟師たちはどんどん先に進んで行っていた。
もう一度確認しようと振り返ると、
ほんの数メートル先、目と鼻の先に、そいつは立っていた。
黒い毛皮で覆われ、2mはある巨体のクマがじっとこちらを睨んでいる。
生まれて初めて見る野生の巨大熊に、俺は恐怖で固まってしまった。
助けを呼ぼうとしても、喉がカラカラで声が出ない。
次の瞬間、クマが飛びかかってきた。
「うわああああああ!」
悲鳴を上げながら、俺はとっさに腰のホルスターから拳銃を抜いた。
ためらうことなく二回、引き金を引く。
パァン! パァン!
乾いた銃声が森に響きわたった。
二発の弾丸のうち、一発がクマの肩に当たった。
「グヲオオオオオオ!」とうなり声をあげ、真っ黒な巨体がそのままの勢いで
倒れかかってきた。
もしもこの瞬間、俺が腰を抜かして地面にしゃがみこんでいなかったら、
俺の頭はクマに食い潰されていただろう。
銃口から硝煙が立ちのぼる拳銃を片手に、俺は尻もちをついた。
その頭上を、怒り狂ったクマがぎりぎり飛び越えていく。
「クマだあああ!」
「出たぞおッ」
「撃て撃て!」
討伐隊の猟師たちも俺がクマに襲われているのに気づき、口々に叫んで
猟銃を構えた。
バァン! バァン! バァン!
それぞれ猟銃を構えた猟師たちが、一斉に発砲した。
だが、動揺して狙いが定まらない。猟師たちの放った弾丸は、クマの背後の木々を
かすっただけだった。
「グヲオオオオオオ!」
クマの咆哮が響きわたり、怒り狂った目で猟師たちを睨んだ。
四つん這いになり、信じられないスピードで討伐隊の列に突進していく。
巨大熊が突進してくる様子に腰を抜かして、討伐隊の列が乱れた。
「うわあああ!」
「こっちに来る!」
「逃げろおお!」
猟師たちが動揺して慌てふためく中、一人がさっと銃を構えた。
剛田さんだ。
愛用の三八式歩兵銃を構え、突進するクマに対峙している。
他の猟師と違って冷静に狙いを定め、
ダァン!
剛田さんの銃から放たれた弾丸は、正確にクマの眉間に命中した。
すかさずボルトを引いて次弾を装填し、引き金を引く。
ダァン!
もう一発もクマの額に命中。
真っ黒な巨体がグラリと揺れ、
ドサッと音を立て、クマは倒れた。
グウとうなり、ピクリとも動かなくなった。
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