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「カプリ・ヴァン・ローゼ! 貴様との婚約は、今この時をもって破棄とする!」
王宮の大広間。
数百の蝋燭が煌めくシャンデリアの下、王太子ロランド殿下の高らかな宣言が響き渡った。
静寂。
それまで優雅なワルツと貴族たちのさざめきに満ちていた会場が、瞬時にして凍りつく。
誰もが息を呑み、渦中の二人を見守る中。
断罪された悪役令嬢、私ことカプリ・ヴァン・ローゼは、扇で口元を隠しながら打ち震えていた。
(……き、きた……!)
全身を駆け巡る電流のような衝撃。
あまりの事態に、私の膝はガクガクと笑っている。
(やっと……やっと、この日が来たのね……!)
私は扇の裏で、満面の笑みを噛み殺していた。
ああ、神よ!
魔法の神よ、感謝いたします!
厳しい王妃教育?
もう受けなくていい!
毎日三時間のダンスレッスン?
さようなら!
何より、あの「君の瞳は宝石より美しい(だから宝石は買わない)」と宣うナルシスト王子のご機嫌取り?
これでおさらばだわ!
「……カプリ、ショックで言葉も出ないか」
ロランド殿下が、憐れむような、それでいて勝ち誇ったような目線を向けてくる。
金髪碧眼、絵に描いたような王子様。
隣には、華奢で愛らしい少女、男爵令嬢のミア様が寄り添っていた。
「だんまりを決め込むつもりか? だが、証拠は挙がっているのだぞ」
殿下は芝居がかった仕草で、ビシッと私を指差した。
「貴様は、聖女の力を持つこのミアに嫉妬し、数々の嫌がらせを行ったな!」
「嫌がらせ、でございますか?」
私は努めて冷静な(笑いを堪えた)声で聞き返す。
すると殿下は、ここぞとばかりに声を張り上げた。
「とぼけるな! 先日の茶会だ。ミアの紅茶に、謎の緑色の粘液を混入させたであろう!」
ああ、あれのことか。
「殿下、それは誤解ですわ。あれは『疲労回復効果のある薬草スライムの抽出液』です。ミア様がお疲れのようでしたので、実験……いえ、親切心で一滴垂らしただけです」
「ミアはそれを飲んで泡を吹いて倒れたではないか!」
「効果が覿面すぎて、魔力酔いをされただけですわ。その後、お肌がツヤツヤになったはずですけれど?」
「言い訳をするな! さらに、階段でミアの背中を突き飛ばした件はどうだ!」
「突き飛ばしてなどおりません。彼女が足をもつれさせたので、とっさに『風魔法・エアクッション(試作型)』を展開して受け止めたのです。少々、風圧でスカートがめくれ上がってしまいましたが」
「少々どころか、カツラが飛んだ教師もいたのだぞ!」
殿下は顔を真っ赤にして怒鳴り散らす。
周囲の貴族たちがヒソヒソと囁き合うのが聞こえた。
「なんて恐ろしい……」
「やはりカプリ様は悪女だったのね」
「王太子殿下の愛する人を狙うなんて」
違う。
全然違う。
私はただ、そこに被験体……もとい、困っている人がいたから、自慢の魔法を使ってみたかっただけなのに。
私の魔法への探究心は、どうしてこうも理解されないのだろう。
まあ、王妃教育の合間を縫って城の地下室で爆破実験を繰り返していたのがバレた時は、さすがに国王陛下にも怒られたけれど。
「もはや貴様の弁明など聞く耳持たん! カプリ、貴様は性根が腐っている!」
ロランド殿下は、私の隣にいたミア様の肩を抱き寄せた。
「よって、貴様を王都から追放する! 行き先は北の最果て、グリム辺境伯領だ!」
会場に、先ほどとは比べものにならないほどの衝撃が走った。
悲鳴に近い声が、あちこちから上がる。
「グリム辺境伯領ですって!?」
「あの『人食い辺境伯』の城か……」
「生きては帰れまい……」
「なんて残酷な」
グリム辺境伯、シリウス・グリム。
漆黒の鎧に身を包み、常に血の匂いを漂わせているという噂の男。
領地は極寒の北部にあり、凶悪な魔獣が跋扈する魔境。
過去に嫁いだ女性は、三日と持たずに逃げ出したか、あるいは行方不明になったと言われている。
まさに、地獄への片道切符。
普通の令嬢なら、その場で気絶して泣き崩れる場面だろう。
しかし。
(……北の、最果て?)
私の脳内で、以前読んだ『王立魔導書・地理編』のページがパラパラとめくられる。
北の大地。
特産物は、魔力を豊富に含んだ『氷結晶石』。
生息するのは、強靭な皮と牙を持つ『スノーワイバーン』に、希少な毒を持つ『マンドラゴラ』。
一年を通して気温が低いため、熱暴走しやすい魔法実験の冷却効率は最高。
しかも王都から遠く離れているため、どれだけ爆発音を轟かせても苦情が来ない……。
(……え? 楽園?)
私の思考がショートした。
王宮の窮屈な生活から解放され、大好きな研究に没頭できる環境。
しかも、これまで手に入らなかった希少素材が庭に転がっている(かもしれない)場所。
「罰として、かの地で『人食い辺境伯』の慰み者にされるがいい! 一生、王都の土を踏めると思うな!」
殿下の罵倒が、私には天の啓示のように聞こえた。
慰み者?
いいえ、それはつまり「放置してくれる」ということですよね?
研究し放題ということですよね?
込み上げてくる歓喜を、もう抑えきれなかった。
私は閉じていた扇をパチンと鳴らし、スカートの裾を摘んで優雅に一礼した。
顔を上げ、満面の笑みで叫ぶ。
「謹んで! お受けいたしますわああああ!」
「……は?」
ロランド殿下が間の抜けた声を漏らした。
ミア様も、目を丸くして私を見ている。
会場中の人々が、狂人を見るような目で私に釘付けになっていた。
「素晴らしいご温情、感謝の言葉もございません! ああ、なんと慈悲深い判決なのでしょう! 北の大地! 未知なる素材! そして爆発し放題の広大な土地!」
「お、おい、カプリ? 気が触れたのか?」
「正気ですわ、むしろ今ほど目が冴えている時はありません! ああ、すぐに準備をしなければ。フラスコにビーカー、予備の杖に、それから封印指定されている魔導書もこっそり持ち出して……!」
私は殿下の手をガシッと掴み、力強く上下に振った。
「ロランド殿下! 今まであなたのことは『顔だけ良くて中身のない案山子』だと思っておりましたが、撤回します! あなたは私の恩人ですわ!」
「き、貴様、今さらっと不敬なことを……」
「それでは皆様、ごきげんよう! 二度とお会いすることもないでしょうが、どうぞお幸せに! 私は私の幸せ(実験)を掴みに行ってまいります!」
言うや否や、私はドレスの裾を豪快にまくり上げた。
王妃教育で叩き込まれた優雅な歩行術など知ったことか。
私は風魔法で足元を強化すると、脱兎のごとく大広間の扉へと駆け出した。
「あっ、待て! 逃げるなカプリ!」
背後で殿下の怒号が聞こえたが、今の私には小鳥のさえずり以下だ。
重厚な扉を魔法で(物理的に)吹き飛ばし、私は夜の廊下へと飛び出した。
自由だ。
自由が私を待っている。
待っててね、私の新しい実験場!
そして初めまして、私の新しいスポンサー(旦那様)!
『人食い辺境伯』なんて呼ばれているけれど、きっと魔力に対する理解のある素敵な方(パトロン)に違いないわ。
だって、そんな危険な土地を治めているのよ?
きっと彼自身も、素晴らしい魔力の持ち主に決まっている。
もし魔力がなくても、その強靭な肉体はきっといいデータが取れるはず……!
「ふふ、ふふふ……あーはっはっはっ!」
王城の廊下に、私の高笑いが響き渡る。
すれ違った衛兵たちが「ひっ」と悲鳴を上げて壁に張り付いたが、今の私は誰にも止められない。
こうして私は、冤罪による婚約破棄という最高のプレゼントを受け取り、意気揚々と地獄(天国)へと旅立ったのだった。
まさかその行き先で、本当に私を「食べる(意味深)」つもりで待ち構えている旦那様と、トンデモない騒動を巻き起こすことになるとは、この時の私はまだ知る由もなかったのである。
王宮の大広間。
数百の蝋燭が煌めくシャンデリアの下、王太子ロランド殿下の高らかな宣言が響き渡った。
静寂。
それまで優雅なワルツと貴族たちのさざめきに満ちていた会場が、瞬時にして凍りつく。
誰もが息を呑み、渦中の二人を見守る中。
断罪された悪役令嬢、私ことカプリ・ヴァン・ローゼは、扇で口元を隠しながら打ち震えていた。
(……き、きた……!)
全身を駆け巡る電流のような衝撃。
あまりの事態に、私の膝はガクガクと笑っている。
(やっと……やっと、この日が来たのね……!)
私は扇の裏で、満面の笑みを噛み殺していた。
ああ、神よ!
魔法の神よ、感謝いたします!
厳しい王妃教育?
もう受けなくていい!
毎日三時間のダンスレッスン?
さようなら!
何より、あの「君の瞳は宝石より美しい(だから宝石は買わない)」と宣うナルシスト王子のご機嫌取り?
これでおさらばだわ!
「……カプリ、ショックで言葉も出ないか」
ロランド殿下が、憐れむような、それでいて勝ち誇ったような目線を向けてくる。
金髪碧眼、絵に描いたような王子様。
隣には、華奢で愛らしい少女、男爵令嬢のミア様が寄り添っていた。
「だんまりを決め込むつもりか? だが、証拠は挙がっているのだぞ」
殿下は芝居がかった仕草で、ビシッと私を指差した。
「貴様は、聖女の力を持つこのミアに嫉妬し、数々の嫌がらせを行ったな!」
「嫌がらせ、でございますか?」
私は努めて冷静な(笑いを堪えた)声で聞き返す。
すると殿下は、ここぞとばかりに声を張り上げた。
「とぼけるな! 先日の茶会だ。ミアの紅茶に、謎の緑色の粘液を混入させたであろう!」
ああ、あれのことか。
「殿下、それは誤解ですわ。あれは『疲労回復効果のある薬草スライムの抽出液』です。ミア様がお疲れのようでしたので、実験……いえ、親切心で一滴垂らしただけです」
「ミアはそれを飲んで泡を吹いて倒れたではないか!」
「効果が覿面すぎて、魔力酔いをされただけですわ。その後、お肌がツヤツヤになったはずですけれど?」
「言い訳をするな! さらに、階段でミアの背中を突き飛ばした件はどうだ!」
「突き飛ばしてなどおりません。彼女が足をもつれさせたので、とっさに『風魔法・エアクッション(試作型)』を展開して受け止めたのです。少々、風圧でスカートがめくれ上がってしまいましたが」
「少々どころか、カツラが飛んだ教師もいたのだぞ!」
殿下は顔を真っ赤にして怒鳴り散らす。
周囲の貴族たちがヒソヒソと囁き合うのが聞こえた。
「なんて恐ろしい……」
「やはりカプリ様は悪女だったのね」
「王太子殿下の愛する人を狙うなんて」
違う。
全然違う。
私はただ、そこに被験体……もとい、困っている人がいたから、自慢の魔法を使ってみたかっただけなのに。
私の魔法への探究心は、どうしてこうも理解されないのだろう。
まあ、王妃教育の合間を縫って城の地下室で爆破実験を繰り返していたのがバレた時は、さすがに国王陛下にも怒られたけれど。
「もはや貴様の弁明など聞く耳持たん! カプリ、貴様は性根が腐っている!」
ロランド殿下は、私の隣にいたミア様の肩を抱き寄せた。
「よって、貴様を王都から追放する! 行き先は北の最果て、グリム辺境伯領だ!」
会場に、先ほどとは比べものにならないほどの衝撃が走った。
悲鳴に近い声が、あちこちから上がる。
「グリム辺境伯領ですって!?」
「あの『人食い辺境伯』の城か……」
「生きては帰れまい……」
「なんて残酷な」
グリム辺境伯、シリウス・グリム。
漆黒の鎧に身を包み、常に血の匂いを漂わせているという噂の男。
領地は極寒の北部にあり、凶悪な魔獣が跋扈する魔境。
過去に嫁いだ女性は、三日と持たずに逃げ出したか、あるいは行方不明になったと言われている。
まさに、地獄への片道切符。
普通の令嬢なら、その場で気絶して泣き崩れる場面だろう。
しかし。
(……北の、最果て?)
私の脳内で、以前読んだ『王立魔導書・地理編』のページがパラパラとめくられる。
北の大地。
特産物は、魔力を豊富に含んだ『氷結晶石』。
生息するのは、強靭な皮と牙を持つ『スノーワイバーン』に、希少な毒を持つ『マンドラゴラ』。
一年を通して気温が低いため、熱暴走しやすい魔法実験の冷却効率は最高。
しかも王都から遠く離れているため、どれだけ爆発音を轟かせても苦情が来ない……。
(……え? 楽園?)
私の思考がショートした。
王宮の窮屈な生活から解放され、大好きな研究に没頭できる環境。
しかも、これまで手に入らなかった希少素材が庭に転がっている(かもしれない)場所。
「罰として、かの地で『人食い辺境伯』の慰み者にされるがいい! 一生、王都の土を踏めると思うな!」
殿下の罵倒が、私には天の啓示のように聞こえた。
慰み者?
いいえ、それはつまり「放置してくれる」ということですよね?
研究し放題ということですよね?
込み上げてくる歓喜を、もう抑えきれなかった。
私は閉じていた扇をパチンと鳴らし、スカートの裾を摘んで優雅に一礼した。
顔を上げ、満面の笑みで叫ぶ。
「謹んで! お受けいたしますわああああ!」
「……は?」
ロランド殿下が間の抜けた声を漏らした。
ミア様も、目を丸くして私を見ている。
会場中の人々が、狂人を見るような目で私に釘付けになっていた。
「素晴らしいご温情、感謝の言葉もございません! ああ、なんと慈悲深い判決なのでしょう! 北の大地! 未知なる素材! そして爆発し放題の広大な土地!」
「お、おい、カプリ? 気が触れたのか?」
「正気ですわ、むしろ今ほど目が冴えている時はありません! ああ、すぐに準備をしなければ。フラスコにビーカー、予備の杖に、それから封印指定されている魔導書もこっそり持ち出して……!」
私は殿下の手をガシッと掴み、力強く上下に振った。
「ロランド殿下! 今まであなたのことは『顔だけ良くて中身のない案山子』だと思っておりましたが、撤回します! あなたは私の恩人ですわ!」
「き、貴様、今さらっと不敬なことを……」
「それでは皆様、ごきげんよう! 二度とお会いすることもないでしょうが、どうぞお幸せに! 私は私の幸せ(実験)を掴みに行ってまいります!」
言うや否や、私はドレスの裾を豪快にまくり上げた。
王妃教育で叩き込まれた優雅な歩行術など知ったことか。
私は風魔法で足元を強化すると、脱兎のごとく大広間の扉へと駆け出した。
「あっ、待て! 逃げるなカプリ!」
背後で殿下の怒号が聞こえたが、今の私には小鳥のさえずり以下だ。
重厚な扉を魔法で(物理的に)吹き飛ばし、私は夜の廊下へと飛び出した。
自由だ。
自由が私を待っている。
待っててね、私の新しい実験場!
そして初めまして、私の新しいスポンサー(旦那様)!
『人食い辺境伯』なんて呼ばれているけれど、きっと魔力に対する理解のある素敵な方(パトロン)に違いないわ。
だって、そんな危険な土地を治めているのよ?
きっと彼自身も、素晴らしい魔力の持ち主に決まっている。
もし魔力がなくても、その強靭な肉体はきっといいデータが取れるはず……!
「ふふ、ふふふ……あーはっはっはっ!」
王城の廊下に、私の高笑いが響き渡る。
すれ違った衛兵たちが「ひっ」と悲鳴を上げて壁に張り付いたが、今の私は誰にも止められない。
こうして私は、冤罪による婚約破棄という最高のプレゼントを受け取り、意気揚々と地獄(天国)へと旅立ったのだった。
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❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
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