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六章:夏休みとキャンプ

77:満身創痍 ★

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「渉」
「みの、り……」
「すまん、辛かったな」
「ん……っあ……」

 渉の元へと駆けつけた穂がその頬へと触れれば、媚毒に犯されたままの体は快楽に震える。

「すぐに清めよう。近くに滝があるはずだ」
「んんっ……!」

 蜘蛛の巣から解放され、穂に抱えられた渉の体は、至るところに蜘蛛の噛み痕や爪で引っ掻かれたような痕が刻まれている。

 なにより、集中的に嬲られた胸の粒は、平たい縁の方から腫れ上がり、風にそよがれるだけで甘く疼き、立ち上がったままの雄芯も穂が歩く度に揺れ、壊れた蛇口のように白濁を散らしていた。

「渉。渉。……大丈夫だ」
「んっ……んっ……」

 媚毒の主が滅んでも体を苛む快楽に耐える渉を穂は、その心が壊れぬように名を呼んで引き留め、渉を清めることのできる場所へと向かう。

 渉が何度も絶頂し、快楽に呆けた頃。穂は、それほど高くはない滝へと到着する。

「少し、辛いだろうが耐えてくれ」
「っ、あ……!?あぁっ!?」

 穂が滝の流れる川へと踏み入れると、夏でも冷たい川の水が渉の体を刺激した。

 水の冷たさに絶頂し、肌を撫でる流れに絶頂し、渉の意識が途絶えそうになる。だが、その度に穂が渉を呼び、その意識を繋ぎ止めた。

「あぁあっ、ああっ!」
「すぐに終わる。大丈夫だ」

 冷たい滝に肌を打たれ、渉は終わりのない絶頂へと身を捩る。

 そんな渉を抱えながら、穂はその体に染み付いた穢れを滝の流れと共に祓い、清めていった。

「うぁ……ぁ……」
「いい子だ。あと少しで終わる」

 滝での禊を終え、穂は渉を抱えて川縁の岩へと腰かける。

「ほら、飲めるか?」
「ん、っ……」

 体の内部の穢れを祓おうと、神酒を渉へと飲ませようとするが、快楽に震える渉は自分で神酒を飲む事もできず、その口の端から神酒を溢していく。

「飲めぬか……」

 渉の様子に眉を寄せた穂は、自ら神酒を口に含み、渉の唇に唇を重ねた。

「んっ……んんっ!!」

 穂から分け与えられた御神酒が喉を通り、胃に落ち、渉を蝕む穢れと媚毒を祓う。

「んんんん~~~~~っ!?」

 渉の体を廻っていたそれらは、渉の体を焼けつくような熱となって押し出されるように、渉の雄芯から白濁となって流れ、その刺激に渉の腰が何度も跳ねた。

「いい子だ。全て出れば、楽になるからな」
「あぁあっ、ああっ……!?あ~~~~~っ!!」

 止まることのない絶頂に渉は涙を流し、穂は渉を励ますように宥める。苦痛すら覚える渉の嬌声は、暗い帳の降りた山の中に響き、溢れ続けた。
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