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本編
11:客室
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客室へと案内され、部屋の中を見回す。
……言葉の通り客室っぽい。
本館の二階。日当たりのいいバルコニーがある整った部屋だ。
ほどよく品のいい調度品や天蓋付きのベッド。お風呂やトイレまで完備されているお客様用の部屋だった。
そして、もちろん。他の部屋……アデル様の部屋に繋がる扉などなかった。
婚約者だし、もしかしたら夫婦の部屋に通されるんじゃないかと思ったのに!
まあ……亡き前妻さんの? 元部屋に? 案内されるのはちょっと複雑だけど? それでも? 婚約者的に? 隣の部屋で暮らしたいというか? ……無念!
悔しい思いをしつつ、質のいい長椅子へと腰を降ろす。
荷物に関しては、イヴやお手伝いの侍女が荷解きしてくれるし、私のする事はない。
自分でやってもいいのだけど、今はアデル様の婚約者。
その立場に相応しい扱いを受けなければならないのだ。
「エリス様。夕食まで時間がありますし、お茶になさいませんか?」
長椅子にぼんやりと座っていたら、荷解きを他の侍女に任せたイヴがそう提案してくる。
「そうね。いただこうかしら」
「かしこまりました。ただいま用意して参りますね」
一礼して部屋を後にするイヴを見送り、荷解きしている侍女達へと視線を向ければ、実家から持たされたドレスの数々がクローゼットへと押し込まれている。
私的には、仕事しやすいパンツスタイルやあっさりとしたスカートを好むのだけど……身分的に許してもらえないのよね。
女のズボンは、みっともないとか、はしたないっていわれるのが理解できない。
確かに太ももまで出していたら露出多いけど……足首出てるくらいならよくない?
今、来ているものも馬車での旅に合わせた軽めの旅装用のドレスだけど……両親にはゴテゴテのドレスを着せられそうになった。勘弁してほしいものである。
上位貴族の中には、旅の最中もコルセットガチガチのパリエもりもりで馬車に乗るっていうんだから根性は認めるけどね。
でも、こんな格好でもアデル様は、動きやすくて良さそうだねと言ってくれた。
褒められているのかは、わからないけど……気にしてる様子はなかったから不快には思っていなかったと思いたい。
「エリス様。荷解きが終わりました。せっかくですし、お着替えになりますか?」
荷物を片づけてくれた侍女の一人がそう問いかけてくる。
今からお茶するところだし、迷うところだけど……。
この後、夕食もあるのだ。どうせなら、着飾って席に着きたいという思いもあった。
「お願いしてもいい? コルセットは、あまり絞めないでもらえると嬉しいわ」
「かしこまりました」
侍女達にそう告げて長椅子から立ち上がる。
さて、どのドレスを選ぼうかな。
……言葉の通り客室っぽい。
本館の二階。日当たりのいいバルコニーがある整った部屋だ。
ほどよく品のいい調度品や天蓋付きのベッド。お風呂やトイレまで完備されているお客様用の部屋だった。
そして、もちろん。他の部屋……アデル様の部屋に繋がる扉などなかった。
婚約者だし、もしかしたら夫婦の部屋に通されるんじゃないかと思ったのに!
まあ……亡き前妻さんの? 元部屋に? 案内されるのはちょっと複雑だけど? それでも? 婚約者的に? 隣の部屋で暮らしたいというか? ……無念!
悔しい思いをしつつ、質のいい長椅子へと腰を降ろす。
荷物に関しては、イヴやお手伝いの侍女が荷解きしてくれるし、私のする事はない。
自分でやってもいいのだけど、今はアデル様の婚約者。
その立場に相応しい扱いを受けなければならないのだ。
「エリス様。夕食まで時間がありますし、お茶になさいませんか?」
長椅子にぼんやりと座っていたら、荷解きを他の侍女に任せたイヴがそう提案してくる。
「そうね。いただこうかしら」
「かしこまりました。ただいま用意して参りますね」
一礼して部屋を後にするイヴを見送り、荷解きしている侍女達へと視線を向ければ、実家から持たされたドレスの数々がクローゼットへと押し込まれている。
私的には、仕事しやすいパンツスタイルやあっさりとしたスカートを好むのだけど……身分的に許してもらえないのよね。
女のズボンは、みっともないとか、はしたないっていわれるのが理解できない。
確かに太ももまで出していたら露出多いけど……足首出てるくらいならよくない?
今、来ているものも馬車での旅に合わせた軽めの旅装用のドレスだけど……両親にはゴテゴテのドレスを着せられそうになった。勘弁してほしいものである。
上位貴族の中には、旅の最中もコルセットガチガチのパリエもりもりで馬車に乗るっていうんだから根性は認めるけどね。
でも、こんな格好でもアデル様は、動きやすくて良さそうだねと言ってくれた。
褒められているのかは、わからないけど……気にしてる様子はなかったから不快には思っていなかったと思いたい。
「エリス様。荷解きが終わりました。せっかくですし、お着替えになりますか?」
荷物を片づけてくれた侍女の一人がそう問いかけてくる。
今からお茶するところだし、迷うところだけど……。
この後、夕食もあるのだ。どうせなら、着飾って席に着きたいという思いもあった。
「お願いしてもいい? コルセットは、あまり絞めないでもらえると嬉しいわ」
「かしこまりました」
侍女達にそう告げて長椅子から立ち上がる。
さて、どのドレスを選ぼうかな。
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