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本編
33:特別な一日(完)
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色々あったが、今の国に来て一年が経った。
私達を追放したドラ息子が爵位を返上したとか、私の家族も破産したとか些細な事から、ダン様の商会を手伝ったり、アデル様と商会を起こす為に色々と手続きをしたりと本当に色々あった。
それこそ、ドラ息子や実家の事は気にならなくなるくらいには忙しかったのだ。
そんな忙しい毎日だったけど……今日、私はアデル様と特別な日を迎える。
「すごく綺麗ね。エリスちゃん」
私の姿を見て、ダン様の奥様……セレナ様が笑う。
「イヴが頑張ってくれましたから」
今の私は、真っ白なウェディングドレスに身を包み、イヴに施された化粧で、世界で一番綺麗な花嫁となっている。
「エリス様が元々美人ですから頑張りました」
一年経ち、なんだかんだとまた私の侍女をしてくれているイヴが胸を張る。
「アデル様が見たらエリスちゃんの美しさにビックリするわよー」
親族のいない私達の縁者として、親族として同席してくれたダン様とセレナ様に感謝しながら、アデル様の到着を待つ。
「エリス、入るよ」
扉が叩かれ、アデル様の声とともに扉が開く。
「お、嬢ちゃん、美人じゃねぇか」
「ダン? そういうのは初めにアデル様に譲るべきじゃないかしら?」
「あ、わりぃわりぃ」
アデル様の後ろから顔を覗かせたダン様が、セレナ様から注意されている。
でも、それも仕方ないと思う。だって、アデル様固まっているんだもの。
「あ、え……エリス」
ようやく動いたアデル様が私を呼ぶ。
「はい、アデル様」
「その……すごく綺麗だよ」
照れたように笑うアデル様にグッとくる。
いつもの褒めてくれるけど、今日は本当に特別だったのだ。
「さ、ご両人準備が整ったのなら行こうぜ」
ダン様に急かされて、私とアデル様は、式場へと向かう。
「おめでとうアデル様!エリス様!」
「エリス様ー!綺麗ですー!」
一年前、ついてきてくれた皆が祝福してくれる。一人素直じゃない人がいるけど、それはもう仕方がない。
「アデル様、私とっても幸せです!」
「私もだよ」
皆の前でとびっきりの笑顔とともに宣言すれば、アデル様が微笑み返してくれる。
きっと今日が最高の一日で、明日からは幸せな毎日が続くのだろうと思った。
私達を追放したドラ息子が爵位を返上したとか、私の家族も破産したとか些細な事から、ダン様の商会を手伝ったり、アデル様と商会を起こす為に色々と手続きをしたりと本当に色々あった。
それこそ、ドラ息子や実家の事は気にならなくなるくらいには忙しかったのだ。
そんな忙しい毎日だったけど……今日、私はアデル様と特別な日を迎える。
「すごく綺麗ね。エリスちゃん」
私の姿を見て、ダン様の奥様……セレナ様が笑う。
「イヴが頑張ってくれましたから」
今の私は、真っ白なウェディングドレスに身を包み、イヴに施された化粧で、世界で一番綺麗な花嫁となっている。
「エリス様が元々美人ですから頑張りました」
一年経ち、なんだかんだとまた私の侍女をしてくれているイヴが胸を張る。
「アデル様が見たらエリスちゃんの美しさにビックリするわよー」
親族のいない私達の縁者として、親族として同席してくれたダン様とセレナ様に感謝しながら、アデル様の到着を待つ。
「エリス、入るよ」
扉が叩かれ、アデル様の声とともに扉が開く。
「お、嬢ちゃん、美人じゃねぇか」
「ダン? そういうのは初めにアデル様に譲るべきじゃないかしら?」
「あ、わりぃわりぃ」
アデル様の後ろから顔を覗かせたダン様が、セレナ様から注意されている。
でも、それも仕方ないと思う。だって、アデル様固まっているんだもの。
「あ、え……エリス」
ようやく動いたアデル様が私を呼ぶ。
「はい、アデル様」
「その……すごく綺麗だよ」
照れたように笑うアデル様にグッとくる。
いつもの褒めてくれるけど、今日は本当に特別だったのだ。
「さ、ご両人準備が整ったのなら行こうぜ」
ダン様に急かされて、私とアデル様は、式場へと向かう。
「おめでとうアデル様!エリス様!」
「エリス様ー!綺麗ですー!」
一年前、ついてきてくれた皆が祝福してくれる。一人素直じゃない人がいるけど、それはもう仕方がない。
「アデル様、私とっても幸せです!」
「私もだよ」
皆の前でとびっきりの笑顔とともに宣言すれば、アデル様が微笑み返してくれる。
きっと今日が最高の一日で、明日からは幸せな毎日が続くのだろうと思った。
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