玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~

やみのよからす

文字の大きさ
47 / 397
第1章 エイゼル領の伯爵

第1章第045話 プリン、作れます

第1章第045話 プリン、作れます

・Side:ツキシマ・レイコ

 次は、デザートをいただきます。水で冷ましておいたプリンと、メレンゲクッキーです。

 「レイコちゃん! このレシピ、売ってくれ!」

 一口食べたタロウさんが叫ぶ。

 「いや。なんとかこの菓子のレシピを独占したいが。最低でもレシピの保全はしないと。教会へ奉納するって、食べ物の場合はどうすれば良いんだ?」

 「十年前くらいの話だけど、どこかの貴族が輸入した菓子を独占するために、教会の祭司様方を招待して食事会開いて、それで奉納したことにした…って話を、どこかで読んだ記憶があるわ」

 アイリさんも同じ事を考え込んでいたようだ。

 「なによこれ!こんな美味しいお菓子、食べたこと無いわよ!。貴族様達が普段どんなお菓子食べているのか詳しくはないけど。これなら王都でも騒ぎになるんじゃない?」

 怒らなくても良いじゃない。…なんか話がでかくなってきましたな。

 「いや、貴族街でもここまでのお菓子は無いと思いますよ。うーん、この宿屋では奉納は難しいでしょう。これも伯爵案件にしますか?」

 と料理騎士さん。

 私とレッドさんは、メレンゲクッキーをポリポリ。こっちも美味しいですよ。
 バニラが無いし、あまり冷やせてないので、完璧なプリンとは言い難く。周囲のテンションにちょっと引いてます。
 あ、カラメル作るの忘れてた。

 教会への奉納とは、要は特許登録みたいなものらしいです。
 教会に喜捨と一緒に奉納すると、教会に喜捨の記録として残る。少なくともこれで、誰が最初に作ったという話で揉めることは無くなるというシステムです。神に奉納された物を、奉納した者に無許可で作ったりするのは教会を敵に回すような物だから、勝手に使えなくなります。特許料みたいなのは個別相談だそうですけど。
 喜捨が必要なのか?とも感じるけど。喜捨が多ければ上位の教会に情報が複写され。それによってずっと広範囲かつ厳重な登録になるそうです。小さい教会一つだけだと、書き換えられたりなんて心配があるので。複数の教会で記録されるにこしたことがないけど。それなりの額の喜捨が必要だとか。

 「たしか会頭は、今日はギルドに来ているはずだ!」

 タロウさんが、慌てて飛び出し、祖父であるジャック会頭を呼びに行きました。
 材料は余っているので、待っている間に足りない物を追加で作りましょう。

 …一通り食べたジャック会頭が一言。

 「任せなさい」

 うん。ファルリード亭でも作れるようにしてくれるのなら、お任せします。



 余った材料のうち、日持ちしないものは、その日のうちに使い切り、臨時メニューとして食堂でもお値打ち価格で出しました。たまたま食べられたお客さんはラッキーです。
 砂糖とか油とかは、カヤンさんに全部渡しました。ちょと固辞されたけど、私が持っててもしょうがないからね。

 モーラちゃんの原価計算によると、あれらを常設メニューにするには、コストが高いです。セットで食べると、普段のメニューの十倍くらいかかるそうです。中央通りの店なら、問題がない値段なんだろうけどね。

 カヤンさんは、ブツブツと考え込んでいます。普通に食べられる値段まで、いかにこれらの味を落とし込むか。
 乞うご期待。

感想 2

あなたにおすすめの小説

犬の散歩中に異世界召喚されました

おばあ
ファンタジー
そろそろ定年後とか終活とか考えなきゃいけないというくらいの歳になって飼い犬と一緒に異世界とやらへ飛ばされました。 何勝手なことをしてくれてんだいと腹が立ちましたので好き勝手やらせてもらいます。 カミサマの許可はもらいました。

異世界で 友達たくさん できました  ~気づいた時には 人脈チート~

やとり
ファンタジー
 異世界に突然迷い込んだ主人公は、目の前にいた人物に何故かぶぶ漬け(お茶漬け)を勧められる。  そして、自身を神の補佐である天使というその人物(一応美少女)に、異世界について教わることに。  それから始まった異世界での生活は、様々な種族や立場の(個性的な)人に出会ったり、魔界に連れていかれたり、お城に招待されたり……。  そんな中、果たして主人公はどのような異世界生活を送るのだろうか。  異世界に迷い込んだ主人公が、現地の様々な人と交流をしたり、一緒に何かを作ったり、問題をなんとかしようと考えたりするお話です。  山も谷も大きくなく、話の内容も比較的のんびり進行です。 現在は火曜日と土曜日の朝7時半に投稿予定です。 感想等、何かありましたら気軽にコメントいただけますと嬉しいです! ※カクヨム様、小説家になろう様、ノベルアップ+様にも投稿しています

建国のアルトラ ~魔界の天使 (?)の国造り奮闘譚~

ヒロノF
ファンタジー
死後に転生した魔界にて突然無敵の身体を与えられた地野改(ちの かい)。 その身体は物理的な攻撃に対して金属音がするほど硬く、マグマや高電圧、零度以下の寒さ、猛毒や強酸、腐食ガスにも耐え得る超高スペックの肉体。   その上で与えられたのはイメージ次第で命以外は何でも作り出せるという『創成魔法』という特異な能力。しかし、『イメージ次第で作り出せる』というのが落とし穴! それはイメージ出来なければ作れないのと同義! 生前職人や技師というわけでもなかった彼女には機械など生活を豊かにするものは作ることができない! 中々に持て余す能力だったが、周囲の協力を得つつその力を上手く使って魔界を住み心地良くしようと画策する。    近隣の村を拠点と定め、光の無かった世界に疑似太陽を作り、川を作り、生活基盤を整え、家を建て、魔道具による害獣対策や収穫方法を考案。 更には他国の手を借りて、水道を整備し、銀行・通貨制度を作り、発電施設を作り、村は町へと徐々に発展、ついには大国に国として認められることに!?   何でもできるけど何度も失敗する。 成り行きで居ついてしまったケルベロス、レッドドラゴン、クラーケン、歩く大根もどき、元・書物の自動人形らと共に送る失敗と試行錯誤だらけの魔界ライフ。 様々な物を創り出しては実験実験また実験。果たして住み心地は改善できるのか?   誤字脱字衍字の指摘、矛盾の指摘大歓迎です! 見つけたらご報告ください!   2024/05/02改題しました。旧タイトル 『魔界の天使 (?)アルトラの国造り奮闘譚』 2023/07/22改題しました。旧々タイトル 『天使転生?~でも転生場所は魔界だったから、授けられた強靭な肉体と便利スキル『創成魔法』でシメて住み心地よくしてやります!~』 この作品は以下の投稿サイトにも掲載しています。  『小説家になろう(https://ncode.syosetu.com/n4480hc/)』  『ノベルバ(https://novelba.com/indies/works/929419)』  『アルファポリス(https://www.alphapolis.co.jp/novel/64078938/329538044)』  『カクヨム(https://kakuyomu.jp/works/16818093076594693131)』

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!

夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。 ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。 そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。 視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。 二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。 *カクヨムでも先行更新しております。

転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~

深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。 ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。 それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?! (追記.2018.06.24) 物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。 もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。 (追記2018.07.02) お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。 どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。 (追記2018.07.24) お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。 今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。 ちなみに不審者は通り越しました。 (追記2018.07.26) 完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。 お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!

田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛

タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】 田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。

裏スキルで最強異世界攻略~異世界召喚されたのだが、勇者じゃないと追い出されたので新しい国を造りました~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
いつものようにヤンキーに絡まれて逃げていたら、いつの間にか異世界召喚されてました。でも、スキルが『農民』しかなかったから、いらないと追放されました。 エブリスタ、カクヨム、ノベリズム、ノベルアップ、小説家になろうにも掲載しています。