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チーム風車(笑)
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一回戦目突破。
予想以上に早く終わったため他の対戦が終わるのを待つ。
肉弾戦を繰り広げているところもあれば、戦闘が展開すらしていないところもある。
今、ぼけっとスクリーンを見ている僕たちチーム風車はほとんどいっしゅんのうちにして戦闘の幕を閉じた。
僕のパートーナーである宵風さんの華麗なる(本当に華麗だったかは知らないが)戦いぶりによっての完全勝利だったらしい。
何もしていない自分へのモヤモヤする怒りがこみ上げる。それに加え宵風さんに馬鹿にされている気がするから、こうなんか胸のあたりがぐるぐるしてたまらない。
次こそやってみせる。
なんとかして挽回を果たしたい僕から出た言葉は有言実行ならず有言不実行となってしまうのは言うまでもない。
『一回戦目すべての戦闘が終了した。これより二回戦を始めることにする。勝ったものは優勝を目指すように。負けたものはその辺で見物でもしてるが良い。』
「二回戦の戦術はどんな感じにする?」
もちろんこの言葉は僕の言葉。あと戦いの後、指揮を取る勇気がなく下手に回ることにした。
「じゃあ、さっきのいこっか」
「さっきの?」
「うん。走り回ってくれればいいから。頼んだよ風車くんww」
「わかりました」
チャットでは覗くことのできない人の感情。僕はとてつもない苛立ちを抱えていた。特に語尾のふにゃふにゃしたアルファベット。本当イライラ来るんだけど。
だけどまた、宵風さんの方が強いもんだからこの苛立ちが発散できない。
なんであの人強いんだろうな。
特に細かいことを決めずにバトルフィールドに転送された。ちなみに今回の敵はチームホワイト隊ガー。うん、本当になんなのこのネーミングセンス。このフィールドは先ほどとは違うステージだが、要所要所はそれほど変わらない。スナイパーのための見晴らしがいい高台に、入り組んだ森、開けた草原なんかがある。
『バトルスタート』
二回戦目が始まった。
開始直後。軽く深呼吸をし、覚悟を決める。軽く深呼吸っておかしな日本語ですねはい。
草原と森を行ったり来たり、無邪気に遊ぶ犬のようにMAXのスピードで駆け回った。
「あ~つまんね~」
現実の僕は、ただ駆け回るという行為を愚痴をたれながら行っていた。
カン、カン、カン
『フィニッシュ。勝者チーム風車』
今回もあっけなく、チーム風車の勝利となった。
始まりの広場へと帰還する。
「おつかれさまです」
「おつかれ~」
「敵はどうでした?」
「全っ然張り合いがなかったわ~。楽勝楽勝。」
「さすがです」
「風車くんのおかげだねw」
カンに触るんだよな、まじで。まぁ勝ったからいいけどさ。
一回戦目同様終わっている組は数少ない。
周囲の安全確認。周囲の安全よ~……くない。
また悪口のオンパレード。
「風車今回は風がなかったのかw」
「走り込みが甘いんだよなw」
「あいつに風なんて関係ねーだろw」
聞こえてるんだよな~くすくす喋ってるのが。まじで泣いちゃうよ。いいの?ねぇ。
「今回もナイス走りっぷり」
「ははっ、ありがとうございます」
「褒めてつかわそう」
どんどん態度がでかくなってくな。もうパートーナー入れ替えてほしいレベルなんだけど。本当、弱くていいからさ。
「三回戦も頑張るよーに。」
まだまだ宵風さんのいきおいは止まることを知らない。
予想以上に早く終わったため他の対戦が終わるのを待つ。
肉弾戦を繰り広げているところもあれば、戦闘が展開すらしていないところもある。
今、ぼけっとスクリーンを見ている僕たちチーム風車はほとんどいっしゅんのうちにして戦闘の幕を閉じた。
僕のパートーナーである宵風さんの華麗なる(本当に華麗だったかは知らないが)戦いぶりによっての完全勝利だったらしい。
何もしていない自分へのモヤモヤする怒りがこみ上げる。それに加え宵風さんに馬鹿にされている気がするから、こうなんか胸のあたりがぐるぐるしてたまらない。
次こそやってみせる。
なんとかして挽回を果たしたい僕から出た言葉は有言実行ならず有言不実行となってしまうのは言うまでもない。
『一回戦目すべての戦闘が終了した。これより二回戦を始めることにする。勝ったものは優勝を目指すように。負けたものはその辺で見物でもしてるが良い。』
「二回戦の戦術はどんな感じにする?」
もちろんこの言葉は僕の言葉。あと戦いの後、指揮を取る勇気がなく下手に回ることにした。
「じゃあ、さっきのいこっか」
「さっきの?」
「うん。走り回ってくれればいいから。頼んだよ風車くんww」
「わかりました」
チャットでは覗くことのできない人の感情。僕はとてつもない苛立ちを抱えていた。特に語尾のふにゃふにゃしたアルファベット。本当イライラ来るんだけど。
だけどまた、宵風さんの方が強いもんだからこの苛立ちが発散できない。
なんであの人強いんだろうな。
特に細かいことを決めずにバトルフィールドに転送された。ちなみに今回の敵はチームホワイト隊ガー。うん、本当になんなのこのネーミングセンス。このフィールドは先ほどとは違うステージだが、要所要所はそれほど変わらない。スナイパーのための見晴らしがいい高台に、入り組んだ森、開けた草原なんかがある。
『バトルスタート』
二回戦目が始まった。
開始直後。軽く深呼吸をし、覚悟を決める。軽く深呼吸っておかしな日本語ですねはい。
草原と森を行ったり来たり、無邪気に遊ぶ犬のようにMAXのスピードで駆け回った。
「あ~つまんね~」
現実の僕は、ただ駆け回るという行為を愚痴をたれながら行っていた。
カン、カン、カン
『フィニッシュ。勝者チーム風車』
今回もあっけなく、チーム風車の勝利となった。
始まりの広場へと帰還する。
「おつかれさまです」
「おつかれ~」
「敵はどうでした?」
「全っ然張り合いがなかったわ~。楽勝楽勝。」
「さすがです」
「風車くんのおかげだねw」
カンに触るんだよな、まじで。まぁ勝ったからいいけどさ。
一回戦目同様終わっている組は数少ない。
周囲の安全確認。周囲の安全よ~……くない。
また悪口のオンパレード。
「風車今回は風がなかったのかw」
「走り込みが甘いんだよなw」
「あいつに風なんて関係ねーだろw」
聞こえてるんだよな~くすくす喋ってるのが。まじで泣いちゃうよ。いいの?ねぇ。
「今回もナイス走りっぷり」
「ははっ、ありがとうございます」
「褒めてつかわそう」
どんどん態度がでかくなってくな。もうパートーナー入れ替えてほしいレベルなんだけど。本当、弱くていいからさ。
「三回戦も頑張るよーに。」
まだまだ宵風さんのいきおいは止まることを知らない。
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