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2章
ジェリド~遠い昔のお話~
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俺の名前は、ジェリド・ウインザルフ、西の大陸のギアラム帝国の聖騎士団に所属していた。
余り、出世欲もなく、剣の稽古は、小さな頃から好きで父の知り合いの、名のある剣士につき、剣を磨いていたが、魔法の素質もあったみたいで、簡単な魔法も覚えるようになった。
おかげで、今ではソードマスターと言う、称号が与えられ!自分の思いとは裏腹に、出世街道をまっしぐら進んでいった。
多少の妬みと嫉妬は大した事じゃない。
そんなことより、最近即位した、フォルカス様を、お守りしよう。
彼は小さいながら、聡明で素直に、知識を吸収していく、俺は心から忠誠を誓っていた。
そして、このままずっと、ギアラム帝国を、フォルカス陛下を、お守りしようとこのロンバルディアに誓った。
だが、突然、小さなフォルカス陛下が、崩御した。即位して2年しか、たっていないと言うのに。
王宮内での暗殺だった。
第一に番に疑われたのが、ジェリド・ウインザルフ、この俺だった。
なぜだ?・・・・。
身に覚えのない、数々の証拠が、俺の目の前に提示された。
当然、身に覚えのないのだから、否定したが、実際、証拠がある。しかも、細かく、俺の事を知っていなければわからない事も、証拠としてあった。
どうやって、捏造したかと、考えてしまう。
本当に・・・・どうやって・・・・・・。
---------まさか、年の離れた婚約者に裏切られてるとは、思いもよらなかった。
婚約者と言っても、俺が17歳の頃に、親同士が決めた事だった。
しかも、顔すら見たことがない、歳の離れた女の子、キャロライン。
流石に、年の離れた子供を婚約者と言われても、妹にしか見えなかった。
そして、何かにつけて、キャロラインは、俺の周りを纏わりついてきた。少々困ってはいたが・・・。邪険にするわけにもいかなかった。
少しずつ、少しずつ、キャロラインの行動が、異常をきたしているとも、知らずに・・・・。
キャロラインに濡れ衣を着せられるまでは・・・・自分の愚かさにも気づかなかった。
俺に濡れ衣を着せた、犯人を捜していた俺は、間抜けにも捕まってしまった。
体を痛めつけられた俺は、両腕を縛られ、薄暗い部屋に連れてこられた。
信じられない・・・・俺の目の前には、小さい女の子だと思っていた、キャロラインがベッドの上で、男と、まぐわっていた。
男の名は、バルバロッサ、フォルカス陛下と最後まで、王位争いをしていた男だった。
「何を・・・している・・・なんで・・・こんな事をしたんだ、キャロライン!」
キャロラインは顔を真っ青にして、謝罪をするかと思ったが、キャロラインは、ジェリドを睨み「ジェリド様が悪いのよ!私を見ない、ジェリド様が・・・・だって、ジェリド様は、私よりも、あの、フォルカス陛下を取るのでしょう?私を見てくれない、ジェリドさまなんて、必要ありません、私はバルバロッサ様の許に参ります」
キャロラインは、バルバロッサの首に抱き着いた。バルバロッサは、ニヤリと、ジェリドを見て、笑った。
「バルバロッサ様は、私を…愛してると言って下さいました。お前だけを見ているとも・・・言ってくださいましたわ・・・そして、わたしを、次の皇妃にしてくれると約束をしてくれたわ」
「・・・・そんな理由で・・・そんな事で・・・・、陛下を・・・陛下を・・フォルカス陛下を殺したのか?」俺は眩暈がした、吐き気がする。
「そんな事?…そんな事ですって!!」一瞬後に、目が吊り上がって、鬼のような形相になった。
「ジェリド様は、私を見もしない、私に触れない、私は何時まで経っても、何時まで経っても・・・・妹扱い・・・友人たちは、次々と結婚をして、子供も授かっているというのに・・なんで・・・私だけ・・・私だけ・・・・こんな・・・みじめな思いをしなければいけないのよ!!聖騎士団の出世頭だと、お父様が言って言っていたから、婚約まで、こぎつけたのに、あなたは、子ども扱いしてばかり・・・」
「・・・・・」
言葉が出なかった、まかりなりにも、婚約者だ、確かに、彼女を子ども扱いはしていたが・・・。もう少し彼女が、大人になってから結婚をして、彼女だけを愛して、いずれは子供をと、思っていた・・・が、このザマか?
憎々しげに、ジェリドを見つめるキャロラインは、いままで、ジェリドが見てきたキャロラインとは、正反対だった。俺は一体彼女の何を見てきたんだ・・・・。
-------キャロラインの言ってる事が、聞こえない。
「・・・・だから、私たちの為に・・・死んで頂戴・・・ジェリド・・・」
歪んだ笑顔で、短剣を振り下ろす。
肩に、痛みと、燃えるような熱さが宿った。
腹や、背中を幾度も刺された・・・。
感覚が、麻痺していく・・・・。
そうか・・俺はこのまま死ぬんだ・・・陛下を暗殺した者として・・・・。
嫌だ!!・・・・・・・・ふざけるな!こんなところで死んでたまるか!!!!!
血だらけになりながら、ジェリドは、何度も刺されたおかげで、腕を拘束していた縄が、チョットした力で切れ!窓に向かって走り出し、窓を破って、そのまま窓の下の川に、落ちていった。
あれから何年たっただろう。
ミズキを初めてみた時、体の中心が、燃えたぎる様に熱くなった・・・。
この女を、自分のものにしたい。
欲しい。
異世界から来た少女。
そして、呆気なく、ミズキに俺は騙された。
俺の心は、5年前から、歯車が壊れた見たいに、一歩も前に進むことが、できなかった。
婚約者に裏切られ、濡れ衣を着せられた時以上に、心が疲弊した。
さっき、男に言い寄られた、女を助けた、ベールなんかを付けていてもすぐに分った。
忘れたくても忘れられない人、彼女がいた、憎しみと、愛おしさが、俺の中で鬩ぎ合う!
騙されても、お前を元の世界に帰したくない・・・この思いは、ただの執着なのだろうか?
余り、出世欲もなく、剣の稽古は、小さな頃から好きで父の知り合いの、名のある剣士につき、剣を磨いていたが、魔法の素質もあったみたいで、簡単な魔法も覚えるようになった。
おかげで、今ではソードマスターと言う、称号が与えられ!自分の思いとは裏腹に、出世街道をまっしぐら進んでいった。
多少の妬みと嫉妬は大した事じゃない。
そんなことより、最近即位した、フォルカス様を、お守りしよう。
彼は小さいながら、聡明で素直に、知識を吸収していく、俺は心から忠誠を誓っていた。
そして、このままずっと、ギアラム帝国を、フォルカス陛下を、お守りしようとこのロンバルディアに誓った。
だが、突然、小さなフォルカス陛下が、崩御した。即位して2年しか、たっていないと言うのに。
王宮内での暗殺だった。
第一に番に疑われたのが、ジェリド・ウインザルフ、この俺だった。
なぜだ?・・・・。
身に覚えのない、数々の証拠が、俺の目の前に提示された。
当然、身に覚えのないのだから、否定したが、実際、証拠がある。しかも、細かく、俺の事を知っていなければわからない事も、証拠としてあった。
どうやって、捏造したかと、考えてしまう。
本当に・・・・どうやって・・・・・・。
---------まさか、年の離れた婚約者に裏切られてるとは、思いもよらなかった。
婚約者と言っても、俺が17歳の頃に、親同士が決めた事だった。
しかも、顔すら見たことがない、歳の離れた女の子、キャロライン。
流石に、年の離れた子供を婚約者と言われても、妹にしか見えなかった。
そして、何かにつけて、キャロラインは、俺の周りを纏わりついてきた。少々困ってはいたが・・・。邪険にするわけにもいかなかった。
少しずつ、少しずつ、キャロラインの行動が、異常をきたしているとも、知らずに・・・・。
キャロラインに濡れ衣を着せられるまでは・・・・自分の愚かさにも気づかなかった。
俺に濡れ衣を着せた、犯人を捜していた俺は、間抜けにも捕まってしまった。
体を痛めつけられた俺は、両腕を縛られ、薄暗い部屋に連れてこられた。
信じられない・・・・俺の目の前には、小さい女の子だと思っていた、キャロラインがベッドの上で、男と、まぐわっていた。
男の名は、バルバロッサ、フォルカス陛下と最後まで、王位争いをしていた男だった。
「何を・・・している・・・なんで・・・こんな事をしたんだ、キャロライン!」
キャロラインは顔を真っ青にして、謝罪をするかと思ったが、キャロラインは、ジェリドを睨み「ジェリド様が悪いのよ!私を見ない、ジェリド様が・・・・だって、ジェリド様は、私よりも、あの、フォルカス陛下を取るのでしょう?私を見てくれない、ジェリドさまなんて、必要ありません、私はバルバロッサ様の許に参ります」
キャロラインは、バルバロッサの首に抱き着いた。バルバロッサは、ニヤリと、ジェリドを見て、笑った。
「バルバロッサ様は、私を…愛してると言って下さいました。お前だけを見ているとも・・・言ってくださいましたわ・・・そして、わたしを、次の皇妃にしてくれると約束をしてくれたわ」
「・・・・そんな理由で・・・そんな事で・・・・、陛下を・・・陛下を・・フォルカス陛下を殺したのか?」俺は眩暈がした、吐き気がする。
「そんな事?…そんな事ですって!!」一瞬後に、目が吊り上がって、鬼のような形相になった。
「ジェリド様は、私を見もしない、私に触れない、私は何時まで経っても、何時まで経っても・・・・妹扱い・・・友人たちは、次々と結婚をして、子供も授かっているというのに・・なんで・・・私だけ・・・私だけ・・・・こんな・・・みじめな思いをしなければいけないのよ!!聖騎士団の出世頭だと、お父様が言って言っていたから、婚約まで、こぎつけたのに、あなたは、子ども扱いしてばかり・・・」
「・・・・・」
言葉が出なかった、まかりなりにも、婚約者だ、確かに、彼女を子ども扱いはしていたが・・・。もう少し彼女が、大人になってから結婚をして、彼女だけを愛して、いずれは子供をと、思っていた・・・が、このザマか?
憎々しげに、ジェリドを見つめるキャロラインは、いままで、ジェリドが見てきたキャロラインとは、正反対だった。俺は一体彼女の何を見てきたんだ・・・・。
-------キャロラインの言ってる事が、聞こえない。
「・・・・だから、私たちの為に・・・死んで頂戴・・・ジェリド・・・」
歪んだ笑顔で、短剣を振り下ろす。
肩に、痛みと、燃えるような熱さが宿った。
腹や、背中を幾度も刺された・・・。
感覚が、麻痺していく・・・・。
そうか・・俺はこのまま死ぬんだ・・・陛下を暗殺した者として・・・・。
嫌だ!!・・・・・・・・ふざけるな!こんなところで死んでたまるか!!!!!
血だらけになりながら、ジェリドは、何度も刺されたおかげで、腕を拘束していた縄が、チョットした力で切れ!窓に向かって走り出し、窓を破って、そのまま窓の下の川に、落ちていった。
あれから何年たっただろう。
ミズキを初めてみた時、体の中心が、燃えたぎる様に熱くなった・・・。
この女を、自分のものにしたい。
欲しい。
異世界から来た少女。
そして、呆気なく、ミズキに俺は騙された。
俺の心は、5年前から、歯車が壊れた見たいに、一歩も前に進むことが、できなかった。
婚約者に裏切られ、濡れ衣を着せられた時以上に、心が疲弊した。
さっき、男に言い寄られた、女を助けた、ベールなんかを付けていてもすぐに分った。
忘れたくても忘れられない人、彼女がいた、憎しみと、愛おしさが、俺の中で鬩ぎ合う!
騙されても、お前を元の世界に帰したくない・・・この思いは、ただの執着なのだろうか?
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