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2章
捕まった
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「見つけた」
聞き覚えのある声に、ミズキは、声を失った。
この男、人の腹に蹴りを入れた男。
「鬼ごっこかい、氷の貴婦人・・。・それにしても随分と遠くに逃げてくれたもんだよ…今度は逃げられないように、足の腱でも斬っちまうかなぁ~、おれ、手以外、興味がないんだよね~それに殺すなとは言われたが、五体満足で連れて来いとも言われていないし・・・どうすっかなぁ~」
この男、とんでもないことを言っているし。
この状況を何とか打破しないと。
「・・・・・それにしても、生きて連れて来いって、私のどんな用事があるのかしら?」
「ハァ?そんなの知るかよ、自分で聞けよ・・」
「そうね、自分で聞いた方がよさそうね、あんたみたいな下っ端に、重要な事を話すわけ無かったわね、ごめんなさい、リカルドさん、いいえ下っ端さんでしたわね」
ミズキはニッコリとわらった。
「はぁ、お前、何言ってるんだ俺はリカルドって、名前じゃねえよジョルジオってんだ」
ちょっと待て、これはどういう事だ・・・・この男は、北の砦に、投獄されていた、重犯罪者じゃ、無いのか?
・・・・・考えろ・・・ミズキ・・・・答えは必ずある。
まさか、逃げたのは二人で、しかも、二人とも王都にきた、さらに、二人は面識もない、だから、情報が錯綜した・・・。
それに、脱獄に手引きしたのはきっと、王宮に居る・・・そう簡単に、重犯罪者を脱獄させる事が出来るのは、王宮の重要なポストにいる人間しかできない。
それに、もう一人の脱獄者の策なら、ギルドの皆殺しも、全てつじつまが合う・・・・・・大失態だ。
重犯罪者リカルドの策に、私はハマった。
ここから挽回するには、この男を何とかして、逃げ出し、王都に行かなければ。
必ず・・必ず・・巻き返す。
「・・・・おい、・・・おい。聞いてるのか、お前」
「いえ、すみません、聞いていませんでした」
反射的に、本音が、ミズキの口から洩れた。
「この、アマァ、やっぱり、ゆびの一本でも切り落とすか」
きっと、この男も、利用されているわね・・・。
「いえ、それはちょっと、まずくないですか?」
「なんでだ」
「私の後ろには、誰がいると思います?」
「ランスロット陛下じゃねえのか?」
「ざんねん、外れです」
「それじゃあ、誰だよ」
「それはもう、強くて、強くて、さらに強くて、歩く破壊神と言っても過言ではありません・・5年前なんて、私を抱えて、剣も無いのに、4人を全員殺しちゃうくらい、凄い人なんですよ!!」
「へえぇ~、それで、そいつは今どこに居るんだ」
「えっと、ですね~、それがですね~、・・・・王都かな?」
「じゃぁ、今わ関係ねえよなぁ~」
へっへっへと笑いながら聞いていた。
「そうみたいですねぇ~、でも、もう一人、怖いのがいました。赤い髪で、髭がボサボサで、その髭が、また、触ると気持ちがいいんですよ。話が脱線しましたね、そうそう、口が悪くて、ついでに目つきも悪い、ホントに人を口で攻撃するときほど、生き生きするんです。剣の二刀流なんですけどね、私は見たことが無いんですが、剣より口の方が、武器なんじゃなかって思うんですよ、私!」
「へぇぇ~、おっかねえな~そいつも、王都に居るんだ、おっかなくて王都には近づけねえなぁ~、でもぜひ会いたかったなぁ~」
「いや・・・、口の悪いのなら、あなたの後ろに・・・・・」
ミズキは、青ざめながら、男の後ろを指をさした。
目つきの座った、ジェリドが立っていた。
男が振り向くのと同時に、ミズキは脱兎のごとく逃げ出した。
驚いた、本当に驚いた、男の気をそらして、逃げる為に、あえて、ダリル兄さんとジェリドさんの話をしていたら、ジェリド本人が男の後ろに立っているんだもの?
シャレにならない、今度は、あんな事じゃすまない。
早く、早く、早く、ジェリドから逃げないと。
「ミズキーーーー」
呼ばれたって、立ち止まる気は無かった。
それより早く、もっと早く、ジェリドから逃げたかった。
思いっきり肩を掴まれ、力強く、ミズキはジェリドに荷物のように、かつがれた。
「放して、ジェリドさん放して」
「・・・・・・」
お尻をペチンとたたかれた。
やばい、本格的に怒っている。
「はーーーなーーーーせーーーーー」
足をバタバタしたり、背中を、力いっぱい叩いたりしてもジェリドは、びくともしない。
たき火の所まで来るとジェリドは、ミズキを下ろした。
「それで・・・口の悪い俺に何かいう事は無いか・・・・・・全部話してもらうぞ・・・・ミズキ」
仁王のように、立ってるジェリドは、本物の破壊神の様でした。
ーーーーーーどんな言い訳をしよう。
聞き覚えのある声に、ミズキは、声を失った。
この男、人の腹に蹴りを入れた男。
「鬼ごっこかい、氷の貴婦人・・。・それにしても随分と遠くに逃げてくれたもんだよ…今度は逃げられないように、足の腱でも斬っちまうかなぁ~、おれ、手以外、興味がないんだよね~それに殺すなとは言われたが、五体満足で連れて来いとも言われていないし・・・どうすっかなぁ~」
この男、とんでもないことを言っているし。
この状況を何とか打破しないと。
「・・・・・それにしても、生きて連れて来いって、私のどんな用事があるのかしら?」
「ハァ?そんなの知るかよ、自分で聞けよ・・」
「そうね、自分で聞いた方がよさそうね、あんたみたいな下っ端に、重要な事を話すわけ無かったわね、ごめんなさい、リカルドさん、いいえ下っ端さんでしたわね」
ミズキはニッコリとわらった。
「はぁ、お前、何言ってるんだ俺はリカルドって、名前じゃねえよジョルジオってんだ」
ちょっと待て、これはどういう事だ・・・・この男は、北の砦に、投獄されていた、重犯罪者じゃ、無いのか?
・・・・・考えろ・・・ミズキ・・・・答えは必ずある。
まさか、逃げたのは二人で、しかも、二人とも王都にきた、さらに、二人は面識もない、だから、情報が錯綜した・・・。
それに、脱獄に手引きしたのはきっと、王宮に居る・・・そう簡単に、重犯罪者を脱獄させる事が出来るのは、王宮の重要なポストにいる人間しかできない。
それに、もう一人の脱獄者の策なら、ギルドの皆殺しも、全てつじつまが合う・・・・・・大失態だ。
重犯罪者リカルドの策に、私はハマった。
ここから挽回するには、この男を何とかして、逃げ出し、王都に行かなければ。
必ず・・必ず・・巻き返す。
「・・・・おい、・・・おい。聞いてるのか、お前」
「いえ、すみません、聞いていませんでした」
反射的に、本音が、ミズキの口から洩れた。
「この、アマァ、やっぱり、ゆびの一本でも切り落とすか」
きっと、この男も、利用されているわね・・・。
「いえ、それはちょっと、まずくないですか?」
「なんでだ」
「私の後ろには、誰がいると思います?」
「ランスロット陛下じゃねえのか?」
「ざんねん、外れです」
「それじゃあ、誰だよ」
「それはもう、強くて、強くて、さらに強くて、歩く破壊神と言っても過言ではありません・・5年前なんて、私を抱えて、剣も無いのに、4人を全員殺しちゃうくらい、凄い人なんですよ!!」
「へえぇ~、それで、そいつは今どこに居るんだ」
「えっと、ですね~、それがですね~、・・・・王都かな?」
「じゃぁ、今わ関係ねえよなぁ~」
へっへっへと笑いながら聞いていた。
「そうみたいですねぇ~、でも、もう一人、怖いのがいました。赤い髪で、髭がボサボサで、その髭が、また、触ると気持ちがいいんですよ。話が脱線しましたね、そうそう、口が悪くて、ついでに目つきも悪い、ホントに人を口で攻撃するときほど、生き生きするんです。剣の二刀流なんですけどね、私は見たことが無いんですが、剣より口の方が、武器なんじゃなかって思うんですよ、私!」
「へぇぇ~、おっかねえな~そいつも、王都に居るんだ、おっかなくて王都には近づけねえなぁ~、でもぜひ会いたかったなぁ~」
「いや・・・、口の悪いのなら、あなたの後ろに・・・・・」
ミズキは、青ざめながら、男の後ろを指をさした。
目つきの座った、ジェリドが立っていた。
男が振り向くのと同時に、ミズキは脱兎のごとく逃げ出した。
驚いた、本当に驚いた、男の気をそらして、逃げる為に、あえて、ダリル兄さんとジェリドさんの話をしていたら、ジェリド本人が男の後ろに立っているんだもの?
シャレにならない、今度は、あんな事じゃすまない。
早く、早く、早く、ジェリドから逃げないと。
「ミズキーーーー」
呼ばれたって、立ち止まる気は無かった。
それより早く、もっと早く、ジェリドから逃げたかった。
思いっきり肩を掴まれ、力強く、ミズキはジェリドに荷物のように、かつがれた。
「放して、ジェリドさん放して」
「・・・・・・」
お尻をペチンとたたかれた。
やばい、本格的に怒っている。
「はーーーなーーーーせーーーーー」
足をバタバタしたり、背中を、力いっぱい叩いたりしてもジェリドは、びくともしない。
たき火の所まで来るとジェリドは、ミズキを下ろした。
「それで・・・口の悪い俺に何かいう事は無いか・・・・・・全部話してもらうぞ・・・・ミズキ」
仁王のように、立ってるジェリドは、本物の破壊神の様でした。
ーーーーーーどんな言い訳をしよう。
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