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2章
涙よ、私の願いを聞いて
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両腕を組んで、ジッと、ジェリドがミズキを見下ろしている。
ミズキはと言うと、直接地べたに正座で座っている。
足が、痛いです。
視線が、痛いです。
心は、締め付けられるように、痛みます。
この痛みは何なのでしょう?
ついでに、何を話して良いか?わかりません。
でも、聞きたい事は、沢山有ります。
どうして、ここにいるのか?
どうして、追いかけてきたのか?
どうして、助けてくれたのか?
そして、私が、一番聞きたいことは・・・・どうして、あの時、辛そうなキスをしたの?
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
お互い無言です。
しびれを切らしたのは、私。
「・・・ジェリドさん、・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「ジェリドさん・・・さっきの男はどうしました・・」
「・・・・・・・・・・・」
「ジェリドさん?どうして・・・返事も・・したくないんですね」
ミズキは小さなため息をついて
「助けてくれて、ありがとうございます。今は、急いでいるので、お礼は、後日にでもお礼の品を、お送りします。それでは・・・」そう
ミズキは、立ち上がろうとすると。
「どうして、何も話さない・・・5年前、一体何が、あった・・・」
突然、ジェリドが口を開いた。
5年前の単語に、ミズキはビクッと、全身で反応をした。
ジェリドは、ミズキの反応を見逃さなかった。
「もう一度言う、5年前、一体何があった・・・ミズキ・・・」
「・・・ジェリドさんが見たとうりの事が・・・あっただけですよ、わざわざ、そんな事を言う為に、こんなところまで来たんですか?ホント、おひとよしですね?ふふふ」
ミズキはニヤリと笑った。
意地の悪い笑顔を見せた。
ピキッと、ジェリドの額に青筋が立つ。
「・・・良い度胸だな、ミズキ・・・俺をコケにするのも良い加減にしろよ・・・」
「知りませんでしたか?私はそういう女ですよ」
「いい加減んな事を言うな、お前がそんな事が出来る奴じゃないってことは、知っている。5年前の俺はどうかしていた・・・・」
「いい加減じゃありません、本当の事です。どうして、信じないんですか?」
「俺の知っているミズキは、そんな事が出来るわけがない・・・」
ジェリドは、手を伸ばして、ミズキを抱きしめた。
「嘘だと言ってくれ・・・嘘だと・・5年前の事は、嘘だったと信じさせてくれ・・・・」
ジェリドの腕の力が、ますます強くなっていった。
ああぁ、私が、ジェリドさんをここまで、追い込んだんだ・・・ごめんなさい。こんな方法しか、貴方を守れない私で、ごめんなさい。
最後まで、嘘は貫き通さないと、ここで、本当の事を言ったら、ジェリドさんは、私の為に、一生を棒に振るだろう、だがその前に、ランスロットに殺される。
ジェリドさんには、幸せになってもらわないと、そのために、5年前にあんな、お芝居をしたのだから。
心を鬼にしないと、今だけで良い、今だけ誰のも負けない、強い心が欲しい、涙よ、後でいっぱい泣いていいから、今だけはなりを潜めて、お願い。
「放してください、気持ちが悪いです。ジェリドさん、助けてくれたことは、お礼をしますが、もうこれ以上私に関わらないでください」
・・・お願いです、ジェリドさん、どうか、幸せになって!
「ミズキ・・・それが、・・おまえの。・・・本心・・なのか?」
「そうです、ジェリドさんは、鈍くて困ります」
・・・ホントに、ジェリドさんは、優しくて困ります。
「・・・・・・」
「手切れ金が、欲しいんですか?それでは、これを差し上げます、これは、もの凄い値打ちものです、なくさないでください」
・・・・私の代わりに、私の大事なペンダントを持っていてください。
ミズキは、二つのリングが連なっている。ペンダントを無理やり、ジェリドの首にかけた。
「・・・・・・・・・」
ジェリドは、何もできず、ただ、立っているだけだった。
「私は急いでいるので、これで・・・」
・・・ホントにこれで最後です。今までありがとう。
ミヅキは、街道に出て、王都に向かって、歩き出した。
涙が、後から、後から、流れ出た。
ミズキはと言うと、直接地べたに正座で座っている。
足が、痛いです。
視線が、痛いです。
心は、締め付けられるように、痛みます。
この痛みは何なのでしょう?
ついでに、何を話して良いか?わかりません。
でも、聞きたい事は、沢山有ります。
どうして、ここにいるのか?
どうして、追いかけてきたのか?
どうして、助けてくれたのか?
そして、私が、一番聞きたいことは・・・・どうして、あの時、辛そうなキスをしたの?
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
お互い無言です。
しびれを切らしたのは、私。
「・・・ジェリドさん、・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「ジェリドさん・・・さっきの男はどうしました・・」
「・・・・・・・・・・・」
「ジェリドさん?どうして・・・返事も・・したくないんですね」
ミズキは小さなため息をついて
「助けてくれて、ありがとうございます。今は、急いでいるので、お礼は、後日にでもお礼の品を、お送りします。それでは・・・」そう
ミズキは、立ち上がろうとすると。
「どうして、何も話さない・・・5年前、一体何が、あった・・・」
突然、ジェリドが口を開いた。
5年前の単語に、ミズキはビクッと、全身で反応をした。
ジェリドは、ミズキの反応を見逃さなかった。
「もう一度言う、5年前、一体何があった・・・ミズキ・・・」
「・・・ジェリドさんが見たとうりの事が・・・あっただけですよ、わざわざ、そんな事を言う為に、こんなところまで来たんですか?ホント、おひとよしですね?ふふふ」
ミズキはニヤリと笑った。
意地の悪い笑顔を見せた。
ピキッと、ジェリドの額に青筋が立つ。
「・・・良い度胸だな、ミズキ・・・俺をコケにするのも良い加減にしろよ・・・」
「知りませんでしたか?私はそういう女ですよ」
「いい加減んな事を言うな、お前がそんな事が出来る奴じゃないってことは、知っている。5年前の俺はどうかしていた・・・・」
「いい加減じゃありません、本当の事です。どうして、信じないんですか?」
「俺の知っているミズキは、そんな事が出来るわけがない・・・」
ジェリドは、手を伸ばして、ミズキを抱きしめた。
「嘘だと言ってくれ・・・嘘だと・・5年前の事は、嘘だったと信じさせてくれ・・・・」
ジェリドの腕の力が、ますます強くなっていった。
ああぁ、私が、ジェリドさんをここまで、追い込んだんだ・・・ごめんなさい。こんな方法しか、貴方を守れない私で、ごめんなさい。
最後まで、嘘は貫き通さないと、ここで、本当の事を言ったら、ジェリドさんは、私の為に、一生を棒に振るだろう、だがその前に、ランスロットに殺される。
ジェリドさんには、幸せになってもらわないと、そのために、5年前にあんな、お芝居をしたのだから。
心を鬼にしないと、今だけで良い、今だけ誰のも負けない、強い心が欲しい、涙よ、後でいっぱい泣いていいから、今だけはなりを潜めて、お願い。
「放してください、気持ちが悪いです。ジェリドさん、助けてくれたことは、お礼をしますが、もうこれ以上私に関わらないでください」
・・・お願いです、ジェリドさん、どうか、幸せになって!
「ミズキ・・・それが、・・おまえの。・・・本心・・なのか?」
「そうです、ジェリドさんは、鈍くて困ります」
・・・ホントに、ジェリドさんは、優しくて困ります。
「・・・・・・」
「手切れ金が、欲しいんですか?それでは、これを差し上げます、これは、もの凄い値打ちものです、なくさないでください」
・・・・私の代わりに、私の大事なペンダントを持っていてください。
ミズキは、二つのリングが連なっている。ペンダントを無理やり、ジェリドの首にかけた。
「・・・・・・・・・」
ジェリドは、何もできず、ただ、立っているだけだった。
「私は急いでいるので、これで・・・」
・・・ホントにこれで最後です。今までありがとう。
ミヅキは、街道に出て、王都に向かって、歩き出した。
涙が、後から、後から、流れ出た。
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